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健康を目的としたマッサージ療法について知っておくべき6つのこと
6 Things To Know About Massage Therapy for Health Purposes

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

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英語版最終アクセス確認日:2021年2月12日

マッサージ療法」という用語は、多くの手技を含み、通常は施術を受ける人の要望や体の状態によってその種類は異なります。一般的には、気分を和らげることを目的に筋肉や他の軟部組織に対して施術がおこなわれます。

マッサージ療法に関する科学的研究の多くは、予備的であり、矛盾していますが、多くの科学的根拠(エビデンス)は、さまざまな状態に関連する疼痛や他の症状に対して有益な効果を示しています。ここでは、健康目的のマッサージ療法について知っておくべき6つのことを紹介しています。

  1. エビデンスは、マッサージ療法が腰痛や慢性的な首の痛みなどの疼痛症状に有効である可能性を示唆しています。しかし、頭痛に対するマッサージの研究は、予備的で多少有望であるにすぎません。
  2. 研究は、がん患者に対するマッサージ療法が痛みを短時間なら低減する可能性を示唆しています。また、エビデンスは、マッサージ療法が、がんの人に対しリラックス効果を促進し、気分を持ち上げる可能性を示唆しています。
  3. 最近の文献レビューは、マッサージ療法がうつ状態を軽減する可能性があると結論付けました。しかし、2013年のレビューでは、うつ状態の妊娠女性に対してマッサージ療法が有効であるかどうかを判断する十分なエビデンスは得られませんでした。
  4. 2010年のレビューでは、マッサージ療法が一時的に線維筋痛症に関連する疼痛、疲労、その他の症状を軽減するのに有効である可能性があると結論づけましたが、エビデンスは決定的ではありません。そのレビュー著者らは、施術者が受ける人に痛みを与えないことが重要であると指摘しました。
  5. 早産児に対する治療的マッサージ療法が有効であるかについて複数の研究もおこなわれました。2010年の文レビューは、中程度の圧による早産児へのマッサージ療法が体重増加を促進する可能性を示唆しました。しかし、2013年のレビューでは、発育が正常である健康な乳児に対するマッサージ療法が有効であると判断するエビデンスは十分でないと結論づけました。
  6. マッサージ療法は、訓練を受けた施術者によりおこなわれれば、リスク(危険)は少ないようです。しかし、施術者は、特定の健康状態において注意が必要になる場合があることを認識すべきです。マッサージ療法があなたにとって安全な補完療法であるかかかりつけの医療スタッフに相談しましょう。
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監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
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