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薬とハーブの相互作用について知っておくべき6つのこと
6 Tips: How Herbs Can Interact With Medicines

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2023年11月20日

多くの人は、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIM内:一般向け医療関係者向け)と、処方薬あるいは市販薬の両方を摂取・服用しています。しかし、これらの薬やサプリメントが有害な相互作用を起こす可能性があることを知っていましたか?サプリメントの中には、医薬品の効果を減少させるものもあれば、医薬品の好ましくない副作用を含めて効果を増加させるものもあります。残念ながら、現時点では、多くの薬とサプリメントについて、相互作用の可能性に関する情報はほとんどなく、さらに多くの研究が必要です。しかし、ここでは、特定の薬との相互作用の可能性が高いハーブについて知っておくべき6つのことを紹介しています。

  1. セントジョーンズワート(St. John’s wort、セイヨウオトギリソウ)は、多くの種類の薬と相互作用します。ほとんどの場合、セントジョーンズワートは薬を不活性な物質に変えるプロセスを速め、体内の薬物血中濃度を低下させます。しかし、セントジョーンズワートは特定の種類の抗うつ剤など一部の薬と相互作用し、有害な副作用を引き起こす可能性があります。
  2. 濃縮ニンニク抽出物(エキス)を含むさまざまなハーブは、アスピリンに似た作用で可能性があり、この作用が手術中または手術後に問題となる場合があります。
  3. 濃縮された緑茶サプリメントは、プソイドエフェドリン(鼻づまり薬:充血除去剤)と相互作用する可能性があります。
  4. 最新の科学的レビューで、ゴールデンシールというハーブは、一部の薬との相互作用のリスク(危険)が高いことが結論づけられました。
  5. 治療域の狭い薬(ジゴキシン、シクロスポリン、ワルファリンなど)を服用している人は、今かかっている医療機関※にハーブ系サプリメントの使用について伝えるよう、特別な注意を払う必要があります。治療域が狭いということは、その薬の量が少しでも少なすぎたり多すぎたりすると、大きな問題を引き起こす可能性があることを意味します。治療域の狭い特定の薬を服用している人は、朝鮮ニンジン、セントジョーンズワートなどのハーブ系サプリメントを摂取する場合、厳密に監視する必要があります。
  6. 今かかっている医療機関に、あなたが服用・摂取しているすべての医薬品とサプリメントについて伝えることが重要です。医療機関を受診するときは、服用・摂取しているすべての名前、使用頻度、使用量を書いたリストを持参しましょう。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

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更新日:2023年12月26日

監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
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