コミュニケーション
減量目的で販売されているダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)について知っておくべき6つのこと
6 Things To Know About Dietary Supplements Marketed for Weight Loss
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
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英語版最終アクセス確認日:2023年11月20日
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減量目的で販売されているダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIM内:一般向け・医療関係者向け)の「即効性」という謳い文句に誘惑されがちですが、こうした製品のほとんどは安全性や有効性が証明されていません。ここでは、減量目的のダイエタリーサプリメントの摂取を考えている場合に知っておくべきことをいくつか紹介しています。
- その製品について話がうますぎる場合は本当に信用できるか慎重に考えましょう。製品の謳い文句が誇張されていたり、非現実的であったり、「速効性がある」や「絶対に安全」といった表現が使われている場合は注意が必要です。製品に効果があったという個人の「体験談」に基づく情報は疑ってみる必要があります。体験談、逸話、裏づけのない主張、個人の意見などは、客観的かつエビデンス(科学的根拠)に基づく情報ではないことを念頭におくべきです。
- 違法な製品の可能性に注意しておくべきです。米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration、FDA)はダイエタリーサプリメントとして市販されている減量目的の製品に、パッケージに表示されていない処方薬や違法な成分が含まれていたことを明らかにしました。このような違法な製品は、深刻な害をもたらす可能性があります。
- 減量のためにアサイーベリー、ビターオレンジ(ダイダイ)、緑茶サプリメントを利用することは、科学的には支持されていません。これらのサプリメントはいずれも、科学的研究において意味のある減量をもたらすことが示されていません。
- 多くの減量サプリメントの安全性は明らかにされていません。「脂肪燃焼剤」や「食欲抑制剤」として販売されているものを含め、減量目的で販売されているダイエタリーサプリメントの多くは、安全性の試験がされていません。
- エフェドラ(ephedra)に代わる成分が無害とは限りません。2004年、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は、深刻な健康リスク(危険)を理由に、エフェドラを含むダイエタリーサプリメントの米国での販売を禁止しました。現在では他の成分が代わりに使用されていますが、その中にはエフェドラと同様の副作用を持つものもあります。さらに、サプリメントの中には、カフェインあるいはガラナなどカフェインを含むハーブを大量に含有しているものがあり、心拍数の増加や心拍リズムの異常を引き起こすかもしれません。
- 今かかっている医療機関※に相談しましょう。減量目的で販売されているサプリメントの摂取を考えている場合は、今かかっている医療機関に相談しましょう。その医療機関で有効な減量プログラムを選ぶ手助けもしてくれます。今かかっている医療機関での定期検査の際に、健康的な食事や身体活動、体重管理について言及されなかった場合は、自分から話題を切り出しましょう。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2023年12月26日
監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日
ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください
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