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皮膚の症状・疾患に対する補完療法について知っておくべき6つのこと
6 Tips: What You Need To Know About Complementary Health Approaches for Skin Conditions

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2021年2月12日

皮膚に症状・疾患のある多くの人々は、補完療法、特にビタミン、ミネラル、およびハーブのサプリメントにしばしば頼ります。補完療法が注目されているにもかかわらず、皮膚の症状・疾患に対する補完療法についての研究はわずかしかなく、行われている研究には、多くの場合、方法論的に欠陥があります。アトピー性皮膚炎、乾癬、痤瘡(にきび)、膿痂疹(とびひ)、酒さ(赤ら顔、ほてり)などの皮膚の症状・疾患に対する補完療法について知っておくべき6つのことを紹介しています。

  1. リラクゼーション法は、特に小児集団のアトピー性皮膚炎の症状を改善するのに有用な可能性があるという一部限定的な科学的根拠(エビデンス)がありますが、多くの研究はその方法に問題があります。米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)のアトピー性皮膚炎の治療に対する診療ガイドラインには、ビタミン、ミネラル、およびハーブのサプリメントの使用を推奨するエビデンスは、一貫性がないか、または全くないと記載されています。また、当ガイドラインでは、エビデンスに一貫性がないため、アトピー性皮膚炎患者の治療に対するプロバイオティクスとプレバイオティクスの使用は推奨されないとも記載されています。
  2. 魚油、死海転地療法、局所に塗布する中薬(中医学の薬草療法)であるマホニア・アクイフォリウム(ヒイラギナンテン、Mahonia aquifolium)と青黛(セイタイ、indigo naturalis)は、乾癬の治療に対して有益な可能性があるといういくつかのエビデンスがあります。
  3. 米国皮膚科学会の痤瘡の治療に関する診療ガイドラインによると、局所へのティーツリーオイルやハチ毒のようなハーブ、そのほかの補完療法については、それらの使用を推奨するための安全性と有効性のデータは現時点では非常に限られています。
  4. とびひに対するティーツリーオイルニンニク、椰子油(ココナッツオイル)、茶葉の抽出物(エキス)、マヌカハニーなどのハーブ療法を推奨または却下するためのエビデンスは不足しています。
  5. 天然物のなかには酒さの症状を改善するのに有望であることが示されているものもありますが、酒さのためにこれらの製品を使用することを支持するエビデンスは不足しています。
  6. 自分の健康に責任を持ちましょう。あなたが行っている補完療法についてかかりつけの医療スタッフに相談しましょう。そうすることで、一緒に、十分な情報を得た上で、共有された意思決定を行なうことができます。
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監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください

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