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季節性アレルギーを緩和するための補完療法について知っておくべき6つのこと
6 Things To Know About Complementary Health Approaches for Seasonal Allergy Relief

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

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英語版最終アクセス確認日:2021年2月12日

花粉症またはアレルギー性鼻炎とも呼ばれる季節性アレルギーは、樹木、雑草およびイネ科植物などが空気中に花粉を放出する春、夏および秋に引き起こされます。花粉が鼻や喉に付着すると、くしゃみ、鼻水、咳、目や喉のかゆみを誘発します。季節性アレルギーの管理方法は、薬剤を服用すること、アレルギー反応を引き起こす物質への曝露を避けること、または「アレルゲン注射 」(免疫療法の一種)を接種することです。

アレルギーを管理するためにさまざまな補完療法を試みる人達もいます。ここでは、季節性アレルギーの症状を緩和するために何らかの補完療法を検討している場合に知っておくべきことをいくつか紹介しています。

  1. 生理食塩水による鼻洗浄。生理食塩水による鼻洗浄(片方の鼻に食塩水を入れ、もう片方の鼻から出す)はアレルギー症状をある程度改善するのに役立つという十分な報告があります。鼻洗浄は、通常、安全ですが、ネティポット(注:鼻洗浄グッズの製品名)やその他の洗浄器具は適切に使用および洗浄しなければなりません。米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)(英語サイト)によると、特定の方法でろ過、処理または処置されていない水道水は、鼻洗浄として使用するには安全ではありません。
  2. バターバー(セイヨウフキ)抽出物(エキス)。薬草であるセイヨウフキが鼻アレルギーに伴う症状を低減させる場合があると言われていますが、その安全性については懸念があります。
  3. 蜂蜜。季節性アレルギー症状に対する蜂蜜の効果を検証した試験はわずかしかなく、蜂蜜が症状を緩和するという説得力のある科学的な根拠(エビデンス)はありません。蜂蜜を摂取することは通常安全ですが、1歳未満の乳児は蜂蜜を摂取すべきではありません。花粉や蜂刺されにアレルギーを起こす人の場合、蜂蜜に対してもアレルギーを起こす可能性があります。
  4. 鍼治療参加者2,365例を対象とした、アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の13件の試験について2015年に評価した結果、この治療が有益である可能性を示すエビデンスが明らかになりました。
  5. プロバイオティクスプロバイオティクスがアレルギー性鼻炎患者の一部の症状と生活の質を改善する可能性を示すエビデンスもありますが、プロバイオティクスの製剤は試験ごとに異なるため、その有効性について確固とした結論を下すことは困難です。
  6. かかりつけの医療スタッフにご相談下さい。季節性アレルギーを患っていて、補完療法を考えている場合、症状を管理するための最善の方法についてかかりつけの医療スタッフに相談しましょう。花粉量が多い場合、なるべく外出を控え、マスクを着用し、室内に帰ってきたら花粉を洗い落すとよいでしょう。
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監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
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