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慢性腰痛に対する補完療法について知っておくべき9つのこと
9 Things To Know About Chronic Low-Back Pain and Complementary Health Approaches

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2023年11月20日

腰痛は米国をはじめ世界中で非常によく見られる健康問題です。約80%の成人が一生のうちにどこかで腰痛を経験します。ほとんどの腰痛は短期間で治まりますが、中には長引く人もいます。12週間以上続く腰痛は、慢性腰痛と呼ばれます。

ここでは、慢性腰痛と補完療法に関する科学的見解について紹介します。

  1. 脊椎マニピュレーションは、慢性腰痛患者の痛みと機能の両方にわずかな改善をもたらすかもしれません。機能とは、腰痛が、歩く、立つ、寝る、家事をするなどの活動にどのように影響するかを意味します。
  2. 鍼治療は、背中・腰、首の痛みに対して無治療や偽の鍼治療よりも有用であることが研究で示されています。
  3. マインドフルネス・ストレス低減法は、慢性腰痛のわずかな改善と関連しています。
  4. 太極拳は、単独で、あるいは理学療法に加えて、腰痛患者の痛みの強さを軽減し、機能を改善するかもしれません。
  5. ヨガに関する研究では、ヨガが腰痛に有用であることが明らかになっています。その有用性は他の種類の運動と同様です。
  6. 漸進的筋弛緩法は、腰痛と背部機能の中程度の改善につながる可能性があるというエビデンス(科学的根拠)があります。
  7. バイオフィードバック(生体自己制御)は、腰痛を中程度改善するかもしれません。
  8. 米国内科学会(American College of Physicians:内科医が所属する専門団体)の診療ガイドラインでは、慢性腰痛の痛みの初期治療として非薬物療法の使用を勧めています。学会が提案する選択肢には、運動や認知行動療法といった従来の方法だけでなく、上記のすべての補完療法が含まれています。
  9. あなたが使用を検討している補完療法について、今かかっている医療機関※に相談しましょう。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)そうすることで、十分な情報を得た上で意思決定をすることができます。

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更新日:2023年12月26日

監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください

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