海外の情報
旅行者のための補完療法
Complementary Health Approaches for Travelers
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
英語版最終アクセス確認日:2022年12月1日
要点は?
- 旅行者に対する補完療法について、これまでに解明されていることは?
時差ボケ(時差症候群)や高山病など、旅行に関連する一般的な健康問題に対する補完療法については、かなり詳しくわかっています。 - 旅行者に対する補完療法の有効性についてわかっていることは?
補完療法の中には、時差ぼけに対するメラトニンなどのように、旅行に関連した健康問題に有用な可能性があるものもありますが、ほとんどは研究が行われていないか、有用性が確認されていないようです。 - 旅行者に対する補完療法の安全性についてわかっていることは?
旅行関連の健康不安に対する補完療法については、安全性の実績はまちまちです。
旅行中、マラリアのような深刻なものから、軽い下痢のような少しわずらわしい程度のものまで、旅行関連の健康問題が発生する可能性があります。旅行者の中には、健康問題を回避したり治療したりするために、補完療法を求める人もいます。消費者向けウェブサイトや広告に掲載されているこれらのアプローチに関する情報は、多くの場合、研究による裏付けがなく、誤解を与えるか虚偽のものです。
このファクトシートでは、旅行に関連する病気に対するハーブ製品、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)、その他の補完療法について、研究からどんなことがわかっているかを説明しています。このファクトシートの医療者向け版は、「Centers for Disease Control and Prevention (CDC) Yellow Book(疾病予防管理センター(CDC)イエローブック)[英語サイト]」の一部としてオンラインで入手できます。 また、旅行関連の健康情報については、CDCの 「Travelers’ Health (旅行者の健康) [英語サイト] 」のウェブページでもご覧いただけます。
マラリア
多くの国々を訪れる旅行者が直面する最も深刻な健康問題のひとつがマラリアで、 アノフェレス 蚊に刺されることで感染する病気です。多くの消費者向けウェブサイトでは、マラリアの予防や治療のための「自然な」方法をプロモーション(宣伝・販売促進)しており、その多くは食生活の改善やハーブ製品の摂取に関するものです。
マラリアが発生している国に渡航する人は、このような深刻な病気を予防、治療するために、証明されていない自然療法に頼らず、公式の推奨事項に従ってください。マラリアの予防には、蚊を避けることと、病気のリスクを減らすために薬を飲むことがあります。
ジカ
ジカウイルスは、主に感染した蚊によって伝播しますが、ほとんどの人にとって危険なものではありません。実際、ジカウイルスに感染しても発病しない人が多く、発病しても軽症で済むことが多いのです。しかし、このウイルスは妊婦から胎児に感染する可能性があり、妊娠中に感染すると、特定の重篤な先天異常を引き起こす可能性があります。妊娠中の女性は、ジカウイルス感染症流行地域には渡航しない方がよいでしょう。また、感染した相手とコンドームを使用せずに性行為をすることもリスクがあります。詳細については、CDCのウェブページ 「ジカ熱と妊娠(Zika and pregnancy) [英語サイト]」をご覧ください。
ジカ熱にはワクチンも薬もありません。一部の消費者向けウェブサイトやYouTubeの動画では、ハーブや、活性炭、珪藻土などの製品がジカウイルスを防いだり治療したりすると主張しています。補完療法および関連製品が、ウイルスから身を守ったり、感染症を治療したりすることができるというエビデンスはありません。さらに、ほとんどのダイエタリ-サプリメントは、妊娠中の女性を対象とした試験が行われていません。
旅行者下痢症
旅行者がかかりやすい病気のひとつに下痢があり、旅行先や時期にもよりますが、30〜70%の旅行者が下痢にかかると言われています。旅行者下痢症は、特定の食べ物や未処理の水を避けるだけでは治らないので、市販薬や処方薬が必要です。旅行者下痢の予防や治療に有用であると明確に示された補完療法はありません。
- プロバイオティクス
- 旅行者下痢に対するプロバイオティクスの研究結果は、追跡期間が短いこと、下痢の原因が異なること、プロバイオティクスの種類や用量、使用時期、プロバイオティクスの他に使用した治療法の違いから、解釈することは困難です。International Society of Travel Medicine(国際旅行医学会)は、旅行者下痢の予防と治療に関する2017年のガイドラインにおいて、旅行者下痢の予防または治療のいずれについても、プロバイオティクスの使用について推奨するにはエビデンスが不十分であると結論付けています。
- 米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、プロバイオティクスに関するいかなるヘルスクレーム(健康強調表示)も承認していません。
- 安全性:プロバイオティクスは一般的に、副作用があったとしてもわずかなものです。しかし、基礎疾患(例えば、免疫力の低下など)のある人は、感染症などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
- プロバイオティクスについてさらに詳しくお知りになりたい方は、米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)のウェブページ[英語サイト]をご覧ください。[eJIMサイト内]
- 旅行者下痢に対するプロバイオティクスの研究結果は、追跡期間が短いこと、下痢の原因が異なること、プロバイオティクスの種類や用量、使用時期、プロバイオティクスの他に使用した治療法の違いから、解釈することは困難です。International Society of Travel Medicine(国際旅行医学会)は、旅行者下痢の予防と治療に関する2017年のガイドラインにおいて、旅行者下痢の予防または治療のいずれについても、プロバイオティクスの使用について推奨するにはエビデンスが不十分であると結論付けています。
- ゴールデンシール(ヒドラスチス、Goldenseal)
- ハーブの一種であるゴールデンシールは、旅行者の下痢をはじめ、さまざまな病気に対するダイエタリ-サプリメントとして、インターネット上でプロモーションされているのを目にすることがあります。しかし、それを裏付けるような研究はありません。
- 安全性:ゴールデンシールは、一般的に使用されている多くの処方薬の毒性を高めたり、効果を変化させたりする可能性があることが研究により示されています。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページ「ゴールデンシール 」[英語サイト]」をご覧ください。[eJIMサイト内]
- 活性炭
- 通常の炭から作られる活性炭が、旅行者の下痢、膨満感、胃痙攣、ガスに有用であるというエビデンスはありません。
- 安全性:活性炭の副作用は文書で十分に裏付けされていませんが、健康な人で研究をしたところ軽度でした。
警告:子供には、下痢や脱水症状に対して活性炭を与えてはいけません。栄養分、酵素、抗菌薬を吸収し、また、脱水症状を示す徴候を隠すこともあります。
- グレープフルーツシード抽出物(エキス)
- グレープフルーツシードエキスは病気予防に役立つとの説がありますが、旅行者下痢に対する有効性や安全性については研究されていません。
高山病
高山病は、通常8,000フィート(約2,438m)以上の慣れない高所へ旅行したときに発症することがあります。酸素濃度の変化に体が慣れるまで時間が必要です。高山病の症状は、めまい、食欲不振、吐き気など軽いものもありますが、重度になることもあります。食事やハーブのサプリメントが高山病の予防や治療に有用であるというエビデンスは、あったとしても、ほとんどありません。
- コカ
- 高山病にはコカ茶がよく使われますが、有用であるか、副作用があるか、強力なエビデンスはありません。
- 安全性:コカの葉から作られるコカ茶は、コカインの薬物検査で陽性となります。
- ニンニク(Garlic)
- ニンニクが高山病に有用であるという説を裏付けるエビデンスはありません。
- 安全性:ニンニクを摂取することで起こりうる副作用として、口臭や体臭、胸焼け、胃のむかつきなどがあげられます。市販されているほとんどのニンニクサプリメントの短期間使用では、薬との相互作用のリスクはごくわずかです。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページ 「ニンニク[英語サイト]」をご覧ください。[eJIMサイト内]
- イチョウ葉(Ginkgo biloba)
- ハーブのイチョウ葉が高山病の予防に有用であるかどうかを調べたいくつかの小規模研究では、相反する結果がありましたが、ほとんどが否定的でした対象としたイチョウ葉製品がそれぞれ異なっていたことが原因となり、相反する結果が出たのかどうかは不明です。
- 安全性:多くの健康な大人にとって、イチョウ葉は適量であれば安全であると思われます。しかし、イチョウ葉は抗凝固薬(抗凝血剤)や他の薬と相互作用する可能性があります。新鮮な(生の)や炒ったイチョウの実は毒になることがあります。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページイチョウ(英語サイト)をご覧ください。[eJIMサイト内]
- ビタミンE [eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け]
- ビタミンEは、他の抗酸化物質と組み合わせて、高山病に対する研究が行われており、いくつかの消費者向けウェブサイトでは、高山病対策として推奨されています。しかし、これまでの限られた研究では、効果がないことが示唆されています。
- 安全性:ビタミンEサプリメントは、脳卒中のリスクを高めたり、血液希釈剤、スタチン系薬剤、ナイアシンなどの薬と相互作用したりする可能性があります。
乗り物酔い
乗り物酔いしやすいのは、2歳以上の子供ですが、船、飛行機、電車、車などでの移動では誰でも吐き気を催すことがあります。薬は悪心を予防する可能性があるかもしれませんが、副作用がある場合もあります。
- 乗り物酔いを防ぐ方法
- 車やバスの前の座席に座り、できれば乗せてもらうのではなく自分で運転しましょう。
- 飛行機では、翼の上にある座席を選びましょう。
- 横になったり、目を閉じたり、水平線を見たりしましょう。
- 水分補給を怠らず、食事を少量とり、アルコールとカフェイン入り飲料を控えましょう。
- 音楽や心地よい香りで気を紛らせましょう。
乗り物酔いに対する補完療法が研究されたり、プロモーションされたりしていますが、あまり効果があるとは言えません。
- 指圧療法・マグネット(磁気)
- 乗り物酔いの予防や治療に指圧が勧められることがあります。手首の内側をしっかり押さえたり、その部分を押さえる専用のリストバンドを装着したりします。
- 指圧が乗り物酔いに有用であるかどうかについて、研究結果はまちまちです。
- 乗り物酔いのためにマグネット(磁気)製品も売られていますが、その使用を支持する研究はありません。
- 安全性:マグネットの中には、ペースメーカーやインスリンポンプなどの医療機器に干渉するものがあります。子供が小さなマグネットを飲み込んだり、誤って吸い込んだりすると、命にかかわることがあります。
- ショウガ(Ginger)
- ショウガは悪心に有用であるという評判がありますが、乗り物酔いに有用であるという強力なエビデンスはありません。
- 安全性:乗り物酔いに対するショウガのサプリメントと市販薬の併用効果については明らかにされていません。人によっては、ショウガは胃のむかつき、胸焼け、下痢、ガスなどの軽い副作用が出る場合があります。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページの「ショウガ(英語サイト)」をご覧ください。[eJIMサイト内]
- その他の乗り物酔い用のダイエタリーサプリメント・製品
- ビタミンB6やホメオパシー製品が乗り物酔いを予防、緩和するという説を裏付けるエビデンスはありません。
- 安全性
- 化学成分を含むあらゆる医薬品やダイエタリーサプリメントと同様に、ホメオパシーと表示された製品の中には、副作用や薬物相互作用を引き起こす可能性のあるものがあります。詳しくは、NCCIHのウェブページ「ホメオパシー[英語サイト]」をご覧ください。 [eJIMサイト内]
- ビタミンB6を1年以上大量に摂取すると、皮膚障害、日光に対する極度の過敏症、吐き気から重篤な神経障害に至るまで、さまざまな副作用が生じる可能性があります。
妊娠中の旅行者の悪心と嘔吐(つわり)
妊娠中に吐き気を感じたり、嘔吐したりすることは珍しいことではありません。この問題に対して医師の診察を受けるべきかどうか、いつ受けるべきかについての案内は、MedlinePlus webpage(メドラインプラスのウェブページ) [英語サイト]をご覧ください。
以下は、つわりに対して研究されている補完療法です。
- ショウガ(Ginger)
- ショウガは、妊娠中の吐き気や嘔吐を緩和するのに有用である可能性があります。研究によると、ショウガは一般的に妊娠中でも安全ですが、常に安全であるかどうかは定かではありません。妊娠中のショウガ(またはあらゆるダイエタリーサプリメント)の使用については、かかりつけの医療機関※相談してください。
- ショウガには、胃痛、胸焼け、下痢、ガスなどの軽い副作用があります。胆石を有する人は、ショウガを避けた方がよいでしょう。ショウガは血液希釈剤との相互作用が懸念されます。
- ビタミン B6 [eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け]
- American Congress of Obstetrics and Gynecology(米国産科婦人科学会)は2015年に、ビタミンB6またはビタミンB6とドキシラミン(抗ヒスタミン薬)の併用による妊娠中の吐き気や嘔吐の治療は安全かつ有効であり、薬物治療の第一選択とみなすべきと発表しています。しかし、ビタミンB6のサプリメントやドキシラミンを服用する前に、今かかっている医療機関※に相談してください。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
時差ボケ(時差症候群)・睡眠
時差ぼけは、時差を越えて移動し、体内時計がまだ追いついていないときに起こります。時差ぼけは、疲れやすくイライラする、胃のむかつき、寝つきが悪い、目覚めが悪いなど、さまざまな症状があります。
- メラトニン
- メラトニンは体内で生成されるホルモンであり、ダイエタリーサプリメントでも摂取できますが、時差ぼけに有用である可能性が研究で示されています。時差のある空の旅の前にメラトニンを投与された参加者は、プラセボを投与された参加者に比べて時差ぼけが軽かったと報告されています。
- メラトニンは体内で生成されるホルモンであり、ダイエタリーサプリメントでも摂取できますが、時差ぼけに有用である可能性が研究で示されています。時差のある空の旅の前にメラトニンを投与された参加者は、プラセボを投与された参加者に比べて時差ぼけが軽かったと報告されています。
- 安全性
- てんかんの人や血液希釈剤を服用している人は、医師の指示なしにメラトニンを服用しないでください。
- メラトニンの服用は、短期間であればほとんどの人にとって安全であると考えられますが、長期的な安全性については明らかにされていません。
- メラトニンは、眠気を催し、現地時間への適応を遅らせる可能性があるため、一日の早い時間帯には服用しないでください。
- 製品に含まれるメラトニンの量やラベルに推奨されている用量は、大きく異なることがあります。
- メラトニンの副作用はまれですが、眠気、頭痛、めまい、吐き気などが起こることがあります。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページ「メラトニン[英語サイト]」をご覧ください。 [eIMサイト内]
- リラクゼーション法
- 漸進的弛緩法やマインドフルネス・ストレス軽減法などのリラクゼーション法は、不眠に有用である可能性がありますが、時差ぼけに有用であるかはわかりません。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページ 「リラクゼーション法[英語サイト]」をご覧ください。[eJIMサイト内]
- その他のダイエタリーサプリメントとアロマセラピー
- カモミールやバレリアン(セイヨウカノコソウ)といったハーブを摂取するアロマセラピーが不眠に有用であるというエビデンスはほとんどありません。カバ(kava)は睡眠用としてもプロモーションされていますが、カバが不眠に有用であるという研究結果はありません。
- 安全性:
- アロマセラピーとバレリアンには重大な副作用はありません。カモミールは、人によってはアレルギー反応を起こす可能性があります。
- カバのサプリメントは、重篤な肝障害を引き起こす可能性があります。
風邪とインフルエンザ
インフルエンザに感染しないためには、予防接種を受けることが一番です。生後6カ月以上の人は、毎年インフルエンザの予防接種を受けましょう。
ここでは、風邪の予防、症状緩和について研究されている補完療法を紹介します。
- 亜鉛
- 亜鉛の製品の経口摂取により、風邪の期間が短くなり重症度が抑えられる可能性があることが研究により示されています。
- 安全性:亜鉛は、特に大量に摂取すると、吐き気や下痢などの副作用が生じることがあります。亜鉛の製品を鼻の中に入れないでください。嗅覚がなくなる可能性があります。
- 塩水洗浄
- 塩水で鼻や副鼻腔をすすぐと、鼻づまりが解消される可能性がありますが、決定的な研究結果があるわけではありません。
- 安全性:鼻や副鼻腔をすすぐ場合は、滅菌水か蒸留水のみを使用し、感染症を起こさないようにしましょう。詳しくは、FDAのウェブページ「Is Rinsing Your Sinuses With Neti Pots Safe?(ネティポットで副鼻腔を洗浄することは安全ですか?) [英語サイト]」をご覧ください。
- ビタミン C [eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け]
- ビタミンCのサプリメントを定期的に摂取することで、風邪の期間を短くしたり重症度を抑えたりするのにわずかに有用である可能性はありますが、風邪をひく回数を減らすことはできません。
- 安全性:高用量であっても、ビタミンCのサプリメントは安全であると思われます。
- 風邪やインフルエンザに対するその他のアプローチ
- エキナセア、ニンニク、中薬(中医学の薬草療法)、オレガノオイル、ユーカリ精油が風邪を予防、治療する、あるいはホメオパシー製品オシコロシナム(Oscillococcinum)がインフルエンザまたはインフルエンザ様疾患を予防、治療するかどうかについての強力なエビデンスはありません。
- 安全性:中薬の中には、未申告の動植物原料、薬物、重金属、農薬が混入しているものがあり、重篤な副作用を伴う可能性があります。詳しくは、NCCIHのウェブページ「traditional Chinese medicine(中国伝統医学) [英語サイト] 」をご覧ください。[eJIMサイト内]
- NCCIHのインフルエンザや風邪に対する天然物について知っておくべき5つのこと:科学的根拠は?をご覧ください。
その他の一般的な旅行関連感染症
- C型肝炎
- 肝疾患であるC型肝炎の原因となるウイルスに旅行先で感染するリスクは、一般的に低いとされています。しかし、鍼治療、刺青や薬物注入に使われた滅菌されていない針、医療行為、あるいはカミソリや歯ブラシなど、感染した血液が付着した私物の借用によっても感染する可能性があります。
- C型肝炎の治療に有効なダイエタリーサプリメントはありません。オオアザミの抽出物(エキス)であるシリマリンは、C型肝炎に関して研究されていますが、患者の体内のウイルス量を減らしたり、肝機能を改善したりする効果は確認されていません。
- 安全性:C型肝炎患者におけるシリマリンの副作用はまれで、通常、軽度の消化器系の問題のみです。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページhepatitis C(C型肝炎) [英語サイト]をご覧ください。
- 膣感染症/尿路感染症
- 研究において、プロバイオティクスが膣や尿路の感染症に有用であることは示されていません。
- 安全性:プロバイオティクスは一般的に、副作用があったとしてもわずかなものです。
- 詳しくは、NCCIHのウェブページ「プロバイオティクス[英語サイト]」をご覧ください。[eJIMサイト内]
虫刺され
虫に刺されないようにすることは、快適な生活を送るためだけではありません。虫はさまざまな病気を媒介するからです。
- 蚊とダニ
刺されたり噛まれたりしないように以下のような工夫をすることで、病気になるリスクを減らすことができます。
- 皮膚を覆う服を着用し、網戸のある部屋や窓を閉めて冷房の効いた部屋で寝て、屋外では蚊帳を使用するなどして、刺されないようにしましょう。
- 米国疾病対策予防センター(CDC)は、ディート(DEET、昆虫などの忌避剤(虫よけ剤)として用いられる化合物)が20%以上の虫除け剤を使うことを推奨しています。これは蚊やダニなどの虫を追い払う効果があります。
- レモンユーカリ油(oil of lemon eucalyptus、OLE)やパラメンタンジオール(para-menthane-diol、PMD)などの忌避剤は、蚊は防げますが、ダニなどには効果がない可能性があります。
- 精油のOLE(忌避剤として配合されていないエッセンシャルオイル)は、十分な試験が行われていないため、推奨できません。
- シトロネラ製品など植物から作られた虫除けは、DEETを含む製品よりも効果時間が短いです。
- ニームオイルは農業用殺虫剤に使用され、一部のウェブサイトでは人体用としてプロモーションされていますが、その効果や安全性にはエビデンスが得られていません。
- トコジラミ
- 旅行先でトコジラミに刺されるリスクは低いが、トコジラミは旅行者が考慮しなければならない問題になっています。
- エッセンシャルオイルなど、トコジラミを「自然に」撃退するとして数多くの製品が販売されていますが、効果があるというエビデンスは得られていません。
- マットレスを点検し、荷物は床やベッドに置かないなど、トコジラミの発見と回避のための手順を守りましょう。衣服や荷物に虫除けスプレーをしても効果はありませんし、健康被害が出る可能性もあります。
- 詳しくは、Simple Ways To Avoid Bed Bugs When You Travel(旅行中にトコジラミを避けるための簡単な方法) [英語サイト] と How To Find Bed Bugs(トコジラミの見つけ方) [英語サイト]をご覧ください。
日光曝露
日光に当たりすぎると、米国で最も多いガンの一種である皮膚ガンの原因となります。赤道付近や標高の高いところにいると、太陽の危険な紫外線を浴びる量が増えます。一部の抗菌薬を含むいくつかの一般的な薬によって、日光に対してより敏感になる可能性があります。また、雪、砂、水面に反射する太陽光にも注意が必要です。
- 日焼けを防ぎ、皮膚がんのリスクを下げるために:
- 広範囲に使用できる日焼け止めを使用する。
- 日光に当たる時間を制限する。
- 太陽のピーク時間帯(午前10時から午後2時)を避ける。
- 皮膚を覆う服を着用する。
- "自然派日焼け止め"
インターネット上では、いわゆる自然派日焼け止め製品が数多く紹介されており、自分で作るためのレシピや、日焼けを防ぐためにダイエタリーサプリメントを摂取したり、お茶を飲んだりするアドバイスも紹介されています。アロエベラや緑茶などの天然成分を含む製品が、日焼け止めとして宣伝されています。しかし、アロエ、β-カロテン、セレニウム(セレン)、緑茶の抽出物(エキス)であるエピガロカテキンガレート(epigallocatechin gallate、EGCG)などのハーブ製品やダイエタリーサプリメントが、皮膚がんや日焼けによるダメージを減らすことは、研究によって証明されていません。
ワクチン
「ノゾード」や「ホメオパシー予防接種」と呼ばれるホメオパシー製品は、従来の予防接種の代替としてプロモーションされています。効果があるというエビデンスも、効果があるはずだというエビデンスも得られていません。
渡航前に重篤な病気に対する予防接種をきちんと受けておくことが大切です。必要なワクチンを調べるには、CDCのウェブページ 「米国外を旅行する人のためのワクチン [英語サイト] 」をご覧ください。
さらに考慮しなければならないこと
- あなたが特定の健康問題を抱えている場合、あるいは手術を受ける予定がある場合、ダイエタリーサプリメントはあなたが服用している薬と相互作用したり、リスクをもたらしたりする可能性があります。
- 多くのダイエタリーサプリメントは、妊娠中の女性、授乳中の母親、あるいは子供での試験が行われていません。
- ダイエタリーサプリメントには、ラベルに記載されていない成分や、ダイエタリーサプリメントには使用できない処方薬、その他の危険な化学物質が含まれている場合があります。
- その他の推奨事項については、「ダイエタリーサプリメントを賢く使う」をご覧ください。
- NCCIHは、子供と10代の若者向けにサプリメントそして心身療法の安全性に関する情報を提供しています。
- 自分の健康を守るために、自分が行っている補完療法について今かかっている医療機関※に相談しましょう。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)そうすることで、十分な情報を得た上で意思決定をすることができます。
医療関係者向け
関連するファクトシート
- メラトニン
- インフルエンザと風邪
参考文献
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さらなる情報
■ NCCIH 情報センター
米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)の情報センターは、NCCIHに関する情報、ならびに連邦政府が管理運営する科学・医学論文データベースから関連する文献や検索・調査などを含む補完・統合医療に関する情報を提供しています。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、施術者の紹介はおこなっていません。
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■ PubMed®
米国国立医学図書館(National Library of Medicine, PubMed®:NLM)のサービスであるPubMed®には、科学・医学雑誌に掲載された論文の情報(掲載号、出版年月日など)および(ほとんどの場合)その論文の要約が掲載されています。NCCIHによるPubMed使用のガイダンスは、「補完・統合医療に関する情報をPubMed® で検索する方法 」をご覧ください。
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謝辞
NCCIHは、本書の2017年版更新にあたり、技術的な専門知識とレビューを提供してくださったジョン・ウィリアムソン博士に感謝します。
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(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2023年3月7日
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