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一目でわかる:ガルシニア

このファクトシートには、ガルシニアに関する基本的情報(一般名、効能と安全性、詳しい情報の入手先)が記載されています。

一般名(英名):  garcinia cambogia, garcinia, Malabar tamarind, brindle berry

学術名:  Garcinia cambogia

背景

  • ガルシニア(Malabar tamarind)はインドおよび東南アジアが原産です。果皮が、フィッシュカレーの香辛料や食品の保存料として使用されます。
  • 果皮にはヒドロキシクエン酸(hydroxycitric:HCA)と呼ばれる化学物質が含まれており、この物質は食欲に対する効果が研究されています。HCAを含有するガルシニアサプリメントは減量用に販売されています。
  • また、ガルシニアはサプリメントとして、リウマチや腸疾患などの疾患にも利用されています。
  • ガルシニアはお茶、カプセル、抽出物、錠剤およびローションに加工されます。

これまでに解明されていること

  • ガルシニアの減量効果に関しての研究はありますが、その効果について信頼できる最近の研究は少ないです。

研究で明らかになったこと

  • ガルシニアが減量やコレステロールの管理に役立つという、説得力のあるエビデンスはありません。
  • 非常に小規模の試験で、過体重の女性がガルシニア抽出物又はプラセボを60日間摂取しました。ガルシニアを摂取した女性では、中性脂肪レベルがおよそ1/3にまで低下しました。中性脂肪は血液中に存在する脂質の一種で、量が増えると心臓病リスクが高まる可能性があります。試験に参加した女性のHigh-density lipoprotein (HDL)値(「善玉」コレステロール)、Low-density lipoprotein (LDL)値(「悪玉」コレステロール)、総コレステロール値および体重に変化は認められませんでした。
  • 別の試験では、過体重の人がガルシニア抽出物、大豆葉抽出物またはプラセボを摂取しました。10週間後、どのサプリメントにも体重減少や総コレステロール値低下を促進させる効果はありませんでした。

安全性について

  • ガルシニアを短期間(12週間以内)摂取する場合、大抵の人にとって安全であると考えられます。

注意事項

  • あなたが行っている補完療法・統合医療アプローチをすべてのかかりつけの医療スタッフに伝えてください。健康管理のためにあなたがどんなことをしているのか、すべて話しましょう。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。
7つのヒント:市販の減量サプリメントについての事実

私たちは簡単に「即効性あり」とうたっている市販の減量サプリメントや食欲抑制剤に惑わされますが、そのほとんどは安全性や有効性が証明されていません。植物性の生薬や古くからある製品などいわゆる「天然」とされる製品は、安全であると多くの人が誤解しています。これらの製品の中にも医薬品と同じように有害なものが多くあることが研究により示されています。もしあなたが減量のためにサプリメントと摂ることを考えているなら、次のことに注意して下さい。

  1. その製品について話がうますぎる場合は本当に信用できるか慎重に考えましょう。 また、製品の謳い文句が誇張されていたり非現実的であったり、「速効性がある」や「絶対に安全」などと記されている場合は注意が必要です。製品に効果があったという個人の「経験」に基づく情報は疑ってみる必要があります。証言や逸話、裏づけのない主張や個人の意見は客観的かつ根拠に基づく情報ではないことを念頭に置くべきです。
  2. 製品汚染の可能性を知っておくべきです。 米国食品医薬品局(FDA)は、サプリメントとして市販されている減量目的の製品が、非表示の医薬品やその他の成分を含んでいたことを明らかにしました。このような違法な製品は、疑いを持たない消費者に重大な害を及ぼす可能性があります。
  3. アサイーベリー、ダイダイ、緑茶サプリメントを減量に使用することを裏づける決定的な科学的根拠はありません。 サプリメントとしてのアサイーの安全性に関して信頼できる情報はほとんどなく、ダイダイのサプリメントおよび緑茶の濃縮抽出物を使用した結果、重篤な副作用が起きたという報告があります。
  4. マオウは危険で、心疾患や脳卒中のリスクを高め、効果の可能性よりリスクが勝ってしまいます。 2004年、FDAはマオウを含有するサプリメントの販売を禁止しました。FDAは、このようなサプリメントには健康被害や疾病、特に心血管系合併症の不当なリスクおよび死亡のリスクがあることを示しました。
  5. マインドフルネス瞑想やヨガなどの心身療法を考慮しましょう。 一部の心身療法は概ね安全であり、他の減量方法を補完するものとして有用である可能性を示唆する根拠が複数報告されています。この分野の研究は初期段階ですが、ヨガと食事療法に関する研究結果は有望です。
  6. 健康的な食生活や定期的な運動など、自分に合ったライフスタイルに変えましょう。 健康的な体重を達成する(NHLBI)(英語サイト)ために重要なのは、自分に合うように、また今後も維持していけるように食事や身体活動の習慣を変えることです。
  7. 医療スタッフと話しましょう。 担当医師から、定期検査の時に、健康的な食事や運動、体重管理について尋ねられないときは自分から話題を切り出しましょう。医療スタッフは、体重と健康リスクを評価して、体重を減らす必要があるかどうかを決定し、また、減量プログラムに関して本人が決定する手助けとなる情報を提供してくれます。医療スタッフと体重の話しをするのは抵抗があるという人もいるかもしれませんが、彼らは健康改善の手助けをしてくれるためにそこにいることを忘れないようにしましょう。
小児および10代の若者に対するサプリメントについて知っておくべき10のこと

米国では約12%の小児(およそ9人に1人)がサプリメントやハーブ系サプリメント(英語サイト)などの補完健康アプローチを行っています。減量やボディビルのためのサプリメントとして宣伝しているものを使っている10代の若者もいます。サプリメント、特に減量やボディビルのためのサプリメントとして販売されているものには、処方薬の成分や規制薬物などの有害な物質を含んでいるものがあり、ますます増大しています。さらに多くのサプリメントが小児における試験を実施していません。小児は身体がまだ完全に成長していないため、これらの製品の副作用は成人の場合と異なる可能性があります。 詳しくお知りになりたい方は、米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH(旧NCCAM))のファクトシートUsing Dietary Supplements Wisely(英語サイト)をご覧ください。

小児や10代の若者のためのサプリメントについて知っておくべき10のこと

  1. 多くのサプリメントは天然素材由来ですが、「天然」であることが「安全」であるとは限りません。
  2. サプリメントに対する連邦政府の規制は処方薬や市販の薬に対するほど厳しくありません。
  3. 栄養補助食品やハーブ系サプリメントの中には質の悪いものもあり、薬物、化学物質や金属などの汚染物質を含んでいます。サプリメントの研究から、ラベルに記載されている内容と実際に容器に入っているものが全く違うことがあるという結果が得られました。
  4. サプリメントは他の製品や薬剤と相互作用して、望まない副作用を起こす場合があります。
  5. 毎年4,600名もの小児が、サプリメントが原因で救急外来に搬送されています。そのほとんどが勝手にビタミンやミネラルを摂取していました。小児用の安全包装はサプリメントには適用されていません。
  6. ホメオパシー製品(「ホメオパシー薬品」または「ホメオパシー予防接種」)には従来の予防接種の代用物として推進されているものもありますが、それらが小児を疾病から予防するとは結論づけられていません。 ワクチンで予防可能な病気から子供を守るため、疾病管理予防センター('Centers for Disease Control and Prevention’)の推奨ワクチン(英語サイト)を接種してください。 子供にワクチン接種することは私たちの地域や子供の健康を守ることに役立ちます。
  7. 一般的なサプリメントに対する安全情報
  8. ボディビル用の製品においては、表示されていない含有物がますます問題となってきています。中にはステロイドやステロイド様の物質を含むサプリメントもあります。これらを取り続けると重度の肝障害、脳卒中、腎不全やその他の重篤な状態へとつながる恐れがあります。
  9. アサイーやフーディアなどの即効性のある市販の減量サプリメントは、長期間減量状態を保つことができませんし、副作用がある場合があります。サプリメントの中にはカフェインを多く含むものがあり、ガラナのようなハーブにもカフェインが含まれています。カフェインは心拍リズムに致命的な変化を及ぼす場合があります。米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)では減量製品には潜在的に危険な処方薬で汚染されているものがあることも分かっています。
  10. 子供ために考えている、または既に行っている補完健康アプローチの効果と考えられるリスクについて、かかりつけの医療スタッフに相談して下さい。また10代の若者には。自分が行っているまたは考えている補完健康アプローチについてかかりつけの医療スタッフに相談するよう教えてあげてください。
ニュース:刺激物βメチルフェニルエチルアミン(β- methylphenylethylamine:BMPEA)の含有がみつかったサプリメント

「薬物検査と分析」に発表された最新の研究によると、減量用として広く販売されているAcacia rigidulaを含むサプリメントにはアンフェタミン様の刺激剤BMPEAが含まれることがしばしばあることがわかりました。21種類のAcacia rigidulaサプリメントを分析した結果、半分以上(11種類)がBMPEAを含むことがわかりました。

ヒトに対するBMPEAの効能及び安全性は検証されていません。一般的に刺激剤は血圧、心拍数、体温を上昇させ、睡眠や食欲を減退させます。高用量では脳卒中などの重篤な心血管系の合併症につながる恐れがあります。医療スタッフの指示なしに刺激剤を使用すると、刺激剤への依存も問題になります。

サプリメントに対する規制は一貫性がなく、処方薬や市販の薬ほど厳格ではありません。サプリメントを安全に使用するために、ラベルをよく読みその指示に従って下さい。「天然」であることが必ずしも「安全」であるわけではありません。ハーブ系サプリメントには多くの化合物が含まれており、中にはよく分からないものもあることを知っておいてください。

アサイー情報

熱帯中南米が原産のアサイー・パームは、赤紫色のベリーの実をつけます。アサイーは食用フルーツやジュースとして広く消費され、サプリメントも入手できます。アサイーが健康に対する特別な効果を有するという確実なエビデンスはありません。

特集

一目でわかる:アサイー(英語サイト)

民間療法または伝統療法として、減量やアンチ・エイジングを目的に販売されているアサイーに関する情報。米国国立補完統合衛生センター( National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH(旧NCCAM))が提供。

体重管理情報

「米国では成人の3分の2以上および小児の3分の1が過体重もしくは肥満です。肥満症もしくは過体重であることは、2型糖尿病、心疾患およびある種の癌など多くの健康問題のリスクを増加させる可能性があります。妊娠中は、過剰な体重増加があなたや子供に対して短期および長期間の健康問題を引き起こすかもしれません。健康的な体重を達成すること、健康的な食事をとること、体を動かすことは、過体重に起因する疾患の予防に役立つでしょう。

減量に取り組む中で、有害な副作用のおそれがある未確認のサプリメント(英語サイト)(“脂肪燃焼剤”もしくは食欲抑制剤として販売されることがある)を始める人もいます。新しい減量プログラムの開始を考えるなら、あなたの体重および健康リスクを評価し、減量が必要かどうか判断し、効果的な減量プログラムに関して意思決定するのに役立つ情報を提供できる医療スタッフに相談して下さい。

肝心なことは?

  • アサイーやフーディアのような、迅速な減量のために販売される多くのサプリメントは、長期間の体重減少維持には効かず、危険なものもあります。例えば、体重減少サプリメントとして使用される、エフェドラは、障害もしくは疾患の不当なリスクがあるために禁止されました。
  • 研究者らは、オメガ3群および魚油(英語サイト)、キトサン、甲殻類由来の食物繊維、緑茶抽出物(英語サイト)、漢方薬、そしてなどの様々なサプリメントの減量効果についてを検討しました。減量のために有効性を示すことが立証されたものはなく、それらの各々に副作用がありました。
  • ヨガおよび瞑想、特に味わいながら食事をするなど心身へのアプローチが、他の減量介入を補完するものとして有用である可能性があることを示唆する新たに得られたエビデンスがいくつかあります。

安全性

  • 米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)は、心血管系合併症さらには死亡リスクのような重大な健康リスクのため、減量目的に販売された、エフェドラを含むサプリメントの販売を禁止しました。は麻黄とも呼ばれます。
  • 多くのエフェドラを含有しないサプリメントが現在販売されていますが、一部の成分の副作用が禁止された製品に似通っています。エフェドラを含有しないサプリメントには、多量のカフェインや、ガラナのようなカフェインを含有するハーブも含まれるものがあります。その製品は心拍数を上昇させ不整脈を引き起こすおそれがあります。
  • 減量目的で販売された多くのサプリメント(“脂肪燃焼剤”もしくは食欲抑制剤として販売されたものを含む)は、安全性の試験をしていません。
  • 表示されているものが、容器に入っていないかもしれません。ハーブ系サプリメントなどのサプリメントの分析では、表示と実際の成分に差異がみられることがあります。また、FDAは処方薬成分の混ざった減量用製品を確認しました。
  • 減量を目的としたサプリメントが、時には神経性食思不振症や神経性過食症のような摂食障害のある人に、体重減少もしくは嘔吐誘発の為に誤って使用されます。
  • 減量目的のサプリメントを検討する場合、「天然」が必ずしも「安全」を意味しないことを思い出してください。
  • 瞑想(英語サイト)ヨガ(英語サイト)のような心身療法は、一般的に十分訓練を受けた指導者の指導の下で適切に実施することが、健康な人にとって安全と考えられています。何らかの基礎疾患がある場合、関心のある補完療法について医療スタッフに相談してください。
「デトックス(解毒)」および「クレンズ(洗浄)」情報

さまざまな「解毒」(「デトックス」)ダイエットおよび「クレンズ」もしくは「洗浄」と呼ばれている治療法は、体内からの毒素除去もしくは減量の方法とされてきました。解毒は多くの場合に奨励されたり、自然療法(英語サイト)にも用いられたりします。

デトックスプログラムは以下のようなさまざまな方法を含みます。

  • 絶食
  • 数日間、ジュースもしくは他の液体のみを摂取すること
  • 厳しく制限した食品を食べること
  • さまざまな種類のサプリメントもしくは他の商品を使用すること
  • 下剤もしくは浣腸、結腸ハイドロセラピーを用いた腸(下部腸管)洗浄(“colonic irrigation”もしくは“colonics”とも呼ばれます)。
  • 上記の方法の組み合わせ、または別の方法の組み合わせ

肝心なことは?

デトックスもしくはクレンズプログラムが実際に体内から毒素を除去したり健康増進したりするという確証的なエビデンスはありません。デトックス食品による体重減少は、多くの場合これらの食品のカロリーがとても低いためでしょう。

環境上の危険性から自分を守りたいもしくは体重管理をしたい場合は、次の「一般情報」(General Information)の情報源をご覧ください。目標達成に役立つ、調査で裏付けられた情報です。

安全性

デトックスもしくはクレンズプログラムで使用される一部の製品および手法は、あなたの健康に対して有害かもしれません。

  • 米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)(英語サイト)および連邦取引委員会は、デトックスもしくはクレンズ製品を販売する幾つかの企業に対して取り締まりを行ってきました。なぜならこれらが違法で体に有害な可能性のある物質を含有していたり、重症の疾病を治療できるというような誤った宣伝文句をうたったりあるいは(腸洗浄目的の医療機器の場合)未認可の使用目的に販売されていたからです。
  • 低温殺菌もしくは他の方法で有害な細菌を死滅させていないジュースは、人を病気にさせるおそれがあります。 特に小児、高齢者および免疫機能の低下した人において重症になることがあります。
  • 一部のジュースは腎障害を悪化させることがあるシュウ酸塩を多く含むため、多量のジュースを飲むことは、腎疾患のある人にとっては危険なこともあります。
  • 糖尿病の人は、医療スタッフから勧められた食事計画に従う必要があります。糖尿病の場合、デトックスダイエットを始めるなど食生活を大きく変化させる前に、医療スタッフに相談してください。
  • カロリーもしくは摂取する食品の種類を厳しく制限するダイエットは、持続的な減量に至らず、全ての必要な栄養を得られないかもしれません。
  • 腸洗浄法は副作用が見られることもあり、その一部は重篤であるおそれがあります。消化器疾患、大腸手術、腎疾患もしくは心疾患の既往歴のある人で有害事象が起こる可能性が高いです。
  • 解毒プログラムは、多くの場合緩下剤が含まれており、脱水や電解質異常をきたすような重症の下痢を引き起こすことがあります。
  • 絶食は、頭痛、失神、脱力感、脱水および空腹による苦しみを引き起こすことがあります。

研究のスポットライト

魚油成分と免疫に関するマウス研究による知見(2013/08/28)

マウスの最新の研究により、ω-3多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids :PUFA)は免疫細胞、特に白血球の1つの型であるB細胞を標的とし、免疫を高めることが示唆されています肥満者の感染対策として、この研究結果は意味があるかもしれないと、イーストカロライナ大学とミシガン州立大学の研究者らは示唆しています。この研究はアメリカ国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH、旧NCCAM) の一部助成を受けており、Journal of Lipid Researchに発表されています。

ω-3脂肪酸はPUFAの1種で、多くの生体機能にとって重要です。脂肪の多い魚類や甲殻類、他の植物油にPUFAが何種類か含まれています。また、PUFAはサプリメントとしても入手可能です。主に動物実験によるものですが、PUFAに関する多くのエビデンスによって、PUFAが炎症を抑制し、免疫システムを調整することが示唆されています。

ω-3 PUFAのB細胞や他の免疫細胞、抗体に与える影響について研究者らは検証しました。まず、対照食(低脂肪、大豆油を多く含む)または魚油を多く含む食事をマウスに4週間与えました。最後の週に、TNP-LPS(リポ多糖の1種でマウスの免疫応答を惹起する)、もしくは対照として生理食塩水をマウスに注射しました。次の段階として、除脂肪食、または有意に体重増加するよう調製された食事(この場合では22%体重増)を10週間マウスに与えました。前述した2種類の注射を再投与しました。

このチームがB細胞と抗体に焦点を当ててマウスの標本を研究したところ、ω-3 PUFAは痩せたマウスと肥満マウスにおいてB細胞に働いてB細胞免疫を高めたことを確認しました。ω-3 PUFAが免疫グロブリンの一種であるIgM(immunoglobulin M)値に影響を与えていました。

肥満は不十分な免疫応答に関連しているため、肥満者においてω-3 PUFAを使用して免疫応答を高める可能性とともに、B細胞性免疫応答に異常があったり、B細胞性免疫応答を必要とする患者にも使用できる可能性を、この研究は指摘しています。 しかし、観察された結果が高脂肪食によるものなのか、または肥満そのものによるものなのかについても含め、更なる研究が必要です。

成人においてピコリン酸クロム(クロミウム)はメタボリックシンドロームの主な特徴を改善しません(2009/04/20)

成人においてピコリン酸クロム(クロミウム)はメタボリックシンドロームの主な特徴を改善しません。約4700万人のアメリカ人が、糖尿病や心臓病、関連のある合併症のリスクを増加させるメタボリックシンドロームを有しています。メタボリックシンドロームは多くの場合、腹部肥満、空腹時血糖異常(血糖値の上昇)、血圧上昇、高コレステロール血症及び高トリグリセライド血症の特徴があります。インスリン抵抗性にも関連しています。インスリン抵抗性とは身体がインスリンを効率的に利用できない状態のことです。ピコリン酸クロムのサプリメントが、2型糖尿病患者のインスリン抵抗性やインスリン感受性を改善することが先行研究によって示唆されました。しかし、2型糖尿病を発症するリスクの高い人、とりわけメタボリックシンドローム患者におけるピコリン酸クロムの効果はほとんど解明されていません。

アメリカ国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH、旧NCCAM)が助成するペンシルベニア大学の研究者らは、メタボリックシンドロームの肥満成人におけるピコリン酸クロムの糖代謝に対する作用を検討するための臨床試験を実施しました。18歳から75歳の参加者63例を、16週間ピコリン酸クロム500μgカプセルまたはプラセボを1日2回投与する群に無作為に割り当てました。この試験中、研究者らはインスリン感受性の改善について主に調査しました。また、糖代謝(例えばインスリン分泌)や酸化ストレス、空腹時の血清中脂質(コレステロールやトリグリセライド)、体重、炎症マーカーについての測定値の変化についても調査しました。参加者60例がこの試験を完了しました。

この小規模単一用量試験の結果によって、ピコリン酸クロムはインスリン感受性やメタボリックシンドロームの他の要素に対して有意な作用を示さなかったことが立証されました。しかし、ピコリン酸クロムはグルコースに対するインスリンの初期分泌を増加させました。結論としてこの研究はメタボリックシンドローム患者に対する治療としてピコリン酸クロムを使用する根拠にはなりませんでした。研究者らはその代わりに、食事制限と運動などの臨床的に証明された方法に頼ることを推奨しています。また、ピコリン酸クロムのインスリン分泌に対する効果については、その再現性およびメカニズムの探求のために、より大規模な臨床試験が必要であると述べています。

4つの減量プランの長期効果に対する研究比較(2007/03/07)

アトキンスダイエットとして知られる超低炭水化物ダイエットは、高炭水化物プランよりも、コレステロール値増加の様なマイナス効果なしにより原料に貢献すると考えられています。スタンフォード大学のChristopher Gardner 博士と研究者らは、米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH:(旧NCCAM)) から資金提供を受けて、体重超過又は肥満の閉経前の女性311名について試験を実施しました。各女性は4つの減量法のうちの1つを無作為に割り当てられました。種々の炭水化物摂取レベルに対して、用いられる食餌療法が選定されました。

  • アトキンスダイエットは炭水化物摂取量が非常に少ないです。即ち、1日当たり20g未満の炭水化物を摂取し、その後、50gまで増量します。
  • ゾーンダイエットは1日のカロリー摂取量の構成を炭水化物40%、タンパク質30%、脂質30%となるようにデザインしています。
  • LEARN ダイエット(Lifestyle:生活様式、Exercise:運動, Attitudes:行動の仕方、Relationships:人間関係、Nutrition :栄養)では炭水化物によるカロリー摂取を55~60%に、飽和脂肪酸からは10%以下になるよう指導しています。このダイエット法は米国農務省の食べ方ピラミッドに基づいています。
  • オーニッシュダイエットの主なガイドライン脂肪から摂取するカロリーを10%以下と提示しています。

個々のグループの参加者は自分に割り付けられたダイエットプランに添付された本を受け取り、最初の8週間は週に1回、登録栄養士による1時間の講習に参加しました。参加者のデータはこの試験の開始時、2カ月後、6カ月後、12カ月後に回収されました。研究者達はボディマスインデックス(body mass index:BMI)、体脂肪率、ウエスト・ヒップ比、ならびにインスリン、コレステロール、血糖、中性脂肪、血圧のようなのような代謝パラメータを記録しました。

アトキンスダイエット群は12カ月の時点で平均4.7㎏つまりちょうど10ポンドを超える最も大きな減量を記録しました。また より好ましい全体的な代謝作用も示しました。4つのグループ全体で平均の減量は3.5~10.4ポンドでした。「過剰体重のわずかな減量でさえも中性脂肪や血圧の様なリスクファクターに対して臨床的に有意な影響がある。」と著者は指摘しています。

NCCIH (旧NCCAM)Clinical Digest

Clinical Digest:減量、ボディービル、性機能改善の目的で販売されるサプリメント

2018年1月

貴方は患者に減量、ボディービル、性機能改善のためのサプリメントについて聞かれるかも知れません。スーパーマーケット、薬局、健康食品店、そしてインターネット上で入手可能なこれらの製品の「即効薬」の宣伝文句に患者たちは惹きつけられるでしょうが、大部分の製品は安全性や有効性が証明されていません。自然製品に対する安全性の懸念には、薬物相互作用、直接毒性、活性のある医薬品によるサプリメントの汚染の可能性があります。サプリメントに含まれる植物性由来の物質や従来からある物質は安全と見做すことができるという幅広い一般認識が存在していますが、これらの製品が他の薬理学的に活性のある化合物と同じ危険性を有していることは非常にはっきりしています。

科学的根拠

減量、ボディービル、性機能改善の目的で販売されるサプリメント(英語サイト)

サプリメントと最新の研究による要約

減量

アサイーやフーディアのような迅速に減量する目的で販売されるサプリメントの大部分は長期間の体重管理には効果がありませんし、中には重篤な安全上の懸念もあります。緑茶抽出成分、漢方薬、ダイダイ抽出物などのさまざまなサプリメントの減量の可能性を研究者達は検討しましたがどれも減量には効果がなく、それぞれには副作用がありました。

ボディービル

ボディービルダーやアスリートの中には筋肉のサイズを大きくし輪郭をはっきりさせるのに役立つサプリメントに専心する人がいます。しかし、サプリメントとして販売される多くのボディービル製品は有害なおそれのある他の成分を含有する事がわかっています。

性機能改善

補完的アプローチの性機能改善あるいは勃起不全(erectile dysfunction :ED)治療に対しての安全性や有効性は立証されていません。安全性は、EDや性機能改善のために奨励されるサプリメントに関する深刻な問題です。

Clinical Digest:体重管理と補完的統合的アプローチ

2015年1月

あなたは患者に減量に対する補完的・統合的アプローチについて質問されるかもしれません。例えば、減量を目的に販売されているスーパーマーケット、薬局、健康食品の店、およびインターネットで入手可能な自然製品などです。患者はこれらの製品の「即効薬」という宣伝文句に惹きつけられるかもしれませんが、これらの製品の大部分が安全性や有効性が証明されていません。自然製品には、薬物相互作用や直接毒性、サプリメントに薬理活性をもつ製剤が混入している可能性があるという安全上の懸念があります。サプリメントに含まれているこういった植物由来や伝統的な物質は安全であると考えられるということが一般的に広く知られていますが、これらの製品は他の薬理学的に活性のある化合物と同じ危険性を有していることは極めて明らかなことです。瞑想やヨガなどの心身へのアプローチは、他の減量介入に対する有用な補完となる可能性があることを示唆するいくらかの新たなエビデンスがあります。

科学的根拠

体重管理と補完的統合的アプローチ(英語サイト)

最新のエビデンスのモダリティーと要約

アサイー(英語サイト)

天然物

アサイーベリー製品は米国において人気があります。米国では減量やアンチエイジングを目的とする民間療法や伝統療法として販売されています。しかしこういった宣伝文句を裏付ける確実な科学的エビデンスはありません。

ダイダイ(英語サイト)

天然物

全体として、ダイダイに関する小規模の研究がほんの数件発表されています。しかし、何か健康のためにダイダイを使用することを支持するにはエビデンスが不十分です。

エフェドラ(英語サイト)

自然製品

短期間の減量を除いて、エフェドラの有効性に関するエビデンスはわずかです。しかし、傷害や疾病、特に心血管系の合併症の不合理なリスクおよび死亡リスクがエフェドラ含有のサプリメントにはあることが確認された後、2004年にFDAはこれらのサプリメントの米国での販売を禁止しました。
(注釈:この禁止は、伝統的な漢方療法や従来食品として規制されているハーブティーのような製品には適用されません。)

緑茶(英語サイト)

自然製品

緑茶が減量の助けとなるかどうか確認する十分に信頼できるデータはありません。

フーディア(英語サイト)

自然製品

フーディアを何らかの疾患に使用することを裏付ける信頼できるエビデンスはありません。今までのところ発表された臨床試験はありません。

マインドフルネス瞑想(英語サイト)

心身療法

今までのところ、減量プログラムの治療群としてマインドフルネスの効果に関する数件の研究があります。このエビデンスは興味深いものであり、研究は進行中です。

ヨガ(英語サイト)

心身療法

全体として、治療としてのヨガプログラムは減量を奨励することにおいてはしばしば有効であることもあります。また体重維持と肥満の予防が成功する可能性のある介入です。

Clinical Digest:小児とサプリメント

2012年9月

多くの小児がハーブや他のサプリメントを使用していることが研究によって示されています。しかし、小児に対するこれらの安全性と有効性について入手可能なデータはほとんどありません。2007年の国民健康聞き取り調査(National Health Interview Survey :NHIS)では、9000名を超える18歳未満の小児における補完的療法の実施に関する情報を収集しました。過去12カ月の間、小児の約12%が何らかの形で補完的療法を行っていました。ハーブやサプリメントに加えて、小児は脊椎の脊椎マニピュレーション徒手整復術やヨガなどの多岐にわたる補完的アプローチを行っています。

加えて、2001年の米国小児科学会の745名の会員に対する調査によって、87%の小児科医が調査前3カ月のあいだに患者や親から補完的療法に関する質問を受けたことがあるという結果が得られました。調査に関わった小児科医らは、ハーブやサプリメントに関して最も多く質問を受けていました。

ここでは、小児が補完的療法を利用する範囲(英語サイト)安全性(英語サイト)患者と補完的アプローチについて話し合う方法(英語サイト)に関する情報が得られます。

他機関の関連リソース

成人の過重および肥満を理解する (NIDDK)

定義づけと事実(英語サイト)

「過体重」と「肥満」という用語はある身長に対して正常または健康であると考えられる体重より多いことをさします。健康的な体重に到達し維持することは、過体重や肥満の人にとって長年の課題であります。

体重と健康に影響を与える因子(英語サイト)

多くの因子があなたの体重に影響を与えるおそれがあり、過体重、肥満、もしくは極端な肥満を引き起こします。いくつか因子のために、減量、あるいは減少した分の体重を元に戻さないようにするのが難しいかもしれません。過体重であること、あるいは肥満であることはいくつかの健康上の問題を引き起こします。

健康的な体重とは(英語サイト)

あなたのボディマスインデックス(body mass index:BMI)とウエストサイズを知ることにより、自分が正常なまたは健康的な体重であるか、あるいは過体重、肥満、極端な肥満であるかどうかがわかります。あなたの体形が原因でいくつかの健康上の問題が起こることもあります。

健康上のリスク(英語サイト)

過体重と肥満は健康上の問題に関するリスクを増大させ、ある種の感情的および社会的な問題の原因となることがあります。

食事と身体活動(英語サイト)

食習慣を変えることは体重を減らし体重を維持するために重要です。減量のため、摂取するカロリーを減らし、摂取するより多くのカロリーを使わなくてはなりません。あなたが実践する食事プランの内容よりも、それを維持していくことのほうが重要かもしれません。

治療(英語サイト)

減量のための一般的な治療は、健康的な食事をとること、運動すること、または、普段の自分の習慣を変えることなどです。極端な肥満であり、それによる健康障害がある場合は、医師に減量手術などほかの手段を薦められることもあります。

臨床試験(英語サイト)

国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所 (National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases :NIDDK) および国立衛生研究所 (National Institutes of Health :NIH)所属の他の組織は多くの疾患と状態についての研究を実施しサポートしています。

統計

米国では成人の3人に1人が肥満です。 米国では、2歳から19歳までの小児と青年の約6人に1人が肥満です。 さらにその成人の3人に1人が過体重と考えられています。 最新の統計(英語サイト)を参照してください。

エビデンスに基づいたエフェドラのレビュー概要 (ODS)

この文書は減量あるいは運動能力(体力と持久力)向上のためのエフェドラとエフェドリンアルカロイドの有効性と安全性に関するエビデンスに基づいたレビューの結果を要約したものです。この報告書は米国保健福祉省の医療研究・品質調査機構(Agency for Healthcare Research and Quality :AHRQ) から請け負ったSouthern California Evidence-based Practice Center-RAND (RAND)によって作成されました。この研究は米国保健福祉省 国立衛生研究所のOffice of Dietary Supplements (ODS) および米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH(旧NCCAM))から資金提供を受けています。 この報告書の要約は米国医師会雑誌(JAMA)に発表され、ここに記載されたデータはその文献から引用したものです。[1

キーポイント

  • 米国では、中国産の植物性エフェドラ、別名マオウがサプリメントとして販売されています。アルカロイドエフェドリンと偽エフェドリンを天然成分として含んでいます。減量および運動能力向上に用いられる一部のサプリメントはこれらのアルカロイドを含有しています。
  • 合成エフェドリンおよび偽エフェドリンは市販薬(over-the-counter)OTCのうっ血除去薬および感冒薬として販売され、喘息治療に用いられます。エフェドリンは米国では減量あるいは運動能力向上のための薬剤としては承認されていません。
  • エフェドリン、エフェドリン+カフェイン、またはエフェドラやカフェインを含む植物性薬品を含有するサプリメントの使用は、統計的に有意な比較的短期間(6カ月以下)のわずかな減量と関連します。
  • これらの長期(6カ月を超える)の効果を評価した研究はありません。エフェドラと植物性薬品を含有するサプリメントの運動能力に対する効果を評価した研究はありません。エフェドリンの効果を評価したごく少数の研究では、かなり選りすぐった体力のある人においては、非常に短期間(単回投与後の1~2時間)の運動能力に対するエフェドリン+カフェインのわずかな効果を示唆しています。
  • 比較対照試験によって、合成エフェドリン、エフェドリン+カフェイン、あるいはエフェドラ+カフェインを含有する植物性薬品の使用は、嘔気、嘔吐、不安と気分変動のような精神症状、自律神経過活動、および心悸亢進のリスクがプラセボの2~3倍になることと関連することが立証されています。
  • RAND は米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)とエフェドラ含有サプリメントの製造業者によって提出された有害事象報告書ならびに発表された症例報告を解析しました。この解析により、エフェドラを含有する植物性サプリメントの安全性についての懸念が提起されていますが、これらの症例報告の大部分は、エフェドラ含有サプリメントやエフェドリンの使用と問題になっている有害事象との関連について情報に基づいた判断を裏付けるためには十分な記録が存在していません。
  • RANDの報告書によると、青年における死亡、心筋梗塞、脳血管イベント、けいれん、および重篤な精神疾患の数は、これらの製品の安全性のさらなる評価が必要となるためには十分である。その評価は、エフェドラまたはエフェドリンの摂取がこれらの重篤な有害事象を引き起こす可能性を検証するために対照をおいた方法(仮説検定症例対照試験のような)で実施するものです。

エフェドラとエフェドリンアルカロイドへの手引き

中国産植物性エフェドラ、別名マオウは米国ではサプリメントとして販売されています。エフェドラは下記の3つの主な種の慣用名です。
Ephedra sinica、Ephedra equisentina、および Ephedra intermedia[2]。
茎の中の有効成分(重量で約1.32%)はフェニルアラニン由来のアルカロイドエフェドリン、偽エフェドリン、フェニルプロパノールアミン(ノルエフェドリン)、およびカチン(ノルプソイドエフェドリン)です[3,4]。

アルカロイド含有量と量的割合は種類および成長状態によって様々です[5-7] 。総アルカロイド含有量は0.5%から2.3%までです。Ephedrine, 最も強力なアルカロイドであるエフェドリンは総アルカロイド含有量の90%までの割合を占め、偽エフェドリンでは27%までです[3,8,9] 。エフェドラサンプルの薬理活性はアルカロイドの量的割合によって決まります。E. nevadensis(モルモン茶として知られる)のような北アメリカ産のエフェドラ種はエフェドリンや他のアルカロイドをほとんど含有していないか、全く含有していません[10] 。

エフェドリンは交感神経のニューロン由来のノルエピネフリンの遊離を亢進し、αとβ受容体を刺激する混合交感神経様作動薬である[11] 。エフェドリンは心拍数を増やし、それによって心拍出量を増やします[11,12]。エフェドリンによって、持続的な血圧上昇を引き起こすおそれがある末梢抵抗を増大させる末梢血管収縮が起きます[13] 。エフェドリンは気管支平滑筋を弛緩させ[11,12]、うっ血除去薬として、そして喘息が原因で起こる息切れの一時的な軽減のために用いられます。

エフェドリンは中枢神経系の刺激薬として作用します[11,12]。エフェドラアルカロイドのうち、エフェドリンは最も強力な熱産生物質です。視床下部の満腹中枢に作用することによって食欲抑制薬として働く場合があります[14] 。

減量あるいは運動能力向上のための市販されている製品

米国では、エフェドリンあるいはエフェドリンとカフェインを共に含有する製品は減量を目的とした薬剤として承認されていません。減量を目的とした植物性サプリメントは、エフェドラ(エフェドリンの天然供給源)およびカフェリンとサリチル酸の天然供給源である他の植物性薬品を含むおそれがあります。エフェドラの代わりに、製造業者らは時にはカントリーマローやダイダイのような交感神経様作用のあるアミンを含む植物性薬品を代用しています。時には利尿作用または瀉下作用のある植物性薬品も含まれます。

エフェドリンは運動能力のための薬剤として米国で承認されていませんが、運動選手は運動能力を高めるためにエフェドリンや関連アルカロイドを含有するOTCの刺激薬を用いています。エフェドラを含む製品は、単独で、あるいはビタミン、ミネラル、もしくは他の植物性薬品と組み合わせてエネルギーを増し運動能力を高めるために販売されています。

RANDのエビデンスに基づいたエフェドラとエフェドリンアルカロイドの全体像

ODS と NCCIH(旧NCCAM) は、減量に用いられたエフェドラまたは合成エフェドリンアルカロイドを含有する製品の臨床的効力および安全性を評価するため、あるいは運動能力を高めるため、RAND によるエビデンスに基づいたレビューのスポンサーとなりました。AHRQ エビデンスに基づく実施プログラムに参加した12施設のうちの1つであるRANDは2003年3月に発表されたAHRQのための報告書を作成しました。広範囲の専門技術を持った基礎研究者および臨床家を含めた専門家委員会が報告書の入力データを提供しました。RAND はヒトにおいて減量および運動能力向上のために用いられたエフェドラとエフェドリンに関する比較対照試験を公表のみならず未公表のものも含め包括的に検索を行いました。レビューのために考慮された個々の試験は前もって設定した基準によって評価されました。

RANDは、ヒトにおいて減量または運動能力向上のために用いられた合成エフェドリンあるいは植物性エフェドラの52件の比較対照試験を確認しました。少なくとも8 週間の追跡データのある減量試験はメタアナリシスに組み入れるためレビューを実施しました。運動能力の試験は広範囲の様々な介入を用いていたので、メタアナリシスの対象にはしませんでした。

有害事象が特定の曝露によって引き起こされたということを立証するための最も有力なエビデンスは、プラセボ対照ランダム化比較試験から得られています。エフェドリンやエフェドラを含有するサプリメントの使用に起因する有害事象のデータは文献検索で確認された52件のランダム化比較対照試験から収集されました。イベントの数や人数(その試験でイベントが報告された方法による)は個々の治療群及びプラセボ群について要約されました。メタアナリシスは、精神症状、自律神経過活動、嘔気/嘔吐、心悸亢進、高血圧、および頻拍などの有害事象のサブグループについて50件の試験からの得られたデータに関して行われました。臨床試験において、重篤な有害事象(死亡、心筋梗塞、脳血管/脳卒中イベント、けいれん、重篤な精神系イベント)は報告されていません。しかしながら、臨床試験の参加者は特に健康上のリスクがないことなどの適格性基準に合致しなければならないため、全母集団を反映するものではないと考えられます。

臨床試験における患者の総数はまれなアウトカムの可能性を適切に評価するのに十分ではなかったため、このレビューでは症例報告を評価しました。このような有害事象報告は因果関係の納得のいくエビデンスではないが、それらはこのような関係の可能性を示していることもあります。

症例は、文献検索で確認された公表済みの症例報告から入手しました。これらは、2001年9月30日までのFDAから入手した症例報告、およびエフェドラ含有サプリメントの製造業者からの症例報告です。報告書は有害事象の種類に対してコード付けしましたが、重篤な有害事象はさらに解析を行いました。この解析の目標は、病因においては特発性(すなわち原因不明)として医学的に分類されるだろうと思われる症例を確認することです。このような症例について、エフェドラまたはエフェドリン含有製品の使用が実証された場合、エフェドラまたはエフェドリンがそのイベントを引き起こした可能性が考えられました。

1) 選択基準に合致した有害事象が起こったという記録が存在した、2)有害事象を発症した人はイベント(死亡、心筋梗塞、脳卒中、あるいはけいれん)の起こる前24時間以内にエフェドラ含有サプリメントを摂取したという記録が存在した、3) 他の説明が検討され、相当な確実性により除外された。以上のような症例は重大事象として分類されました。他の疾患が存在した場合、それは単独で有害事象を引き起こし得たが、エフェドラあるいはエフェドリンによって突然引き起こされた可能性もあると考えられ、それは重大イベントの可能性ありとして分類されました。

結果

減量目的に用いられるエフェドラとエフェドリンアルカロイドの効力

RANDは減量用の他の化合物との組み合わせて用いられたエフェドラおよびエフェドリンアルカロイドを評価した44件の比較対照試験があることを確認しました[1]。これらの試験のうち、20件はメタアナリシスへ組み入れる基準と合致しました。エフェドリン、エフェドリン+カフェイン、およびエフェドラ+カフェイン含有ハーブの効果を評価するためにメタ回帰分析が用いられました。
5組の治療法を比較しました:

  • プラセボと比較したエフェドリン:
    5 件の試験。エフェドリンは、4カ月までの使用期間に統計的に有意な1.3ポンド/月の体重減少を示し、プラセボに比較して体重減少により関連しました。
  • プラセボと比較したエフェドリン+カフェイン:
    12 件の試験。エフェドリン+カフェインは、4カ月までの使用期間に統計的に有意な2.2ポンド/月の体重減少を示し、プラセボに比較してより体重減少に関連しました。
  • エフェドリンと比較したエフェドリン+カフェイン
    3件の試験 。エフェドリン+カフェインは、統計的に有意な0.8ポンド/月の体重減少を示し、エフェドリン単独に比較してより体重減少に関連しました。
  • 他の活性のある減量用製品と比較したエフェドリン:
    2件の試験。これらの個々の試験で被検者数が少ないため、結論を引き出すことができませんでした。
  • プラセボと比較したエフェドラ+カフェイン含有ハーブ:
    4件の試験。カフェイン含有エフェドラ+ハーブは、4カ月までの使用期間に統計的に有意な2.1ポンド/月の減量を示し、プラセボに比較して体重減少により関連しました。

エフェドリン、エフェドリン+カフェイン、もしくはエフェドラとカフェイン含有ハーブを含むサプリメントの使用は、比較的短期間にわたって減量が統計的に有意に増大することと関連がありました。エフェドリン+カフェインおよびエフェドラ+カフェイン含有ハーブは共にエフェドリン単独に比較してより減量効果を認めました。

エフェドラ+他のハーブ(カフェインを含まない)群をプラセボ群と比較したのは1件の試験にすぎませんでした。エフェドラ含有製品は、3カ月までの使用期間に1.8ポンド/月の体重減少を示し、プラセボと比較して減量により関連しました。

全体として、合成エフェドリン+カフェインおよびエフェドラ+カフェイン含有ハーブの減量に対する効果は同等でした。すなわち4~6カ月の使用期間に、約2ポンド/月の体重減少を示し、プラセボと比較して減量により関連しました。 減量に対する長期の効果を評価した試験はありません。発表された最も長期の追跡は6カ月でした。

運動能力向上のために用いられるエフェドラとエフェドラアルカロイドの効力

カフェイン含有ハーブの有無に関わらず、エフェドラ含有のサプリメントの運動能力に対する効果を評価した試験はありません。運動能力に対するエフェドリンの効果は、十分検討されたわけではありません。しかしRANDは運動能力に対する合成エフェドリンの効果に関する8件の発表された比較対照試験を確認しました。その中で1件以外は全部カフェインも含まれていました。これらの試験は広範囲の様々な介入を用いたため、プール解析には適当ではありませんでした。

数件の試験で、短期間に少ない被検者数で運動能力に対するエフェドリンの効果を評価し、厳密に選択され身体的に合致した母集団において非常に短期間の運動能力に対するエフェドリン+カフェインのわずかな効果を立証しました。この使用法は全集団の使用を反映しているわけではありません。運動能力に対するエフェドリンの持続的使用を評価した試験はありません。

安全性評価

RAND は52件の発表されたランダム化比較対照試験において報告された有害事象のレビューを行いました。臨床試験において重篤な有害事象(死亡、心筋梗塞、脳血管/脳卒中イベント、けいれん、あるいは重篤な精神疾患の事象)は報告されませんでした。しかしながら、試験から得られたエビデンスは、エフェドリン、エフェドリン+カフェイン、またはエフェドラ+カフェインが、嘔気、嘔吐、不安・気分変動・自律神経過活動・心悸亢進のような精神症状のリスクが2~3倍になることと関連があるということを裏付けるために十分でした。これらの症状に対するカフェインの作用が確認されているとは考えられません。

RAND は発表された医学文献に報告された71症例、FDAから提供された1820件の症例報告、エフェドラ含有サプリメントの製造業者に報告された18,000件を超える消費者からの苦情についてもレビューを行いました。大部分の症例は十分記録されていなかったため、エフェドラ含有サプリメントあるいはエフェドリンの使用と有害事象との間の関連の可能性について判断できませんでした。発表された文献から総計65症例、FDAから241症例、およびエフェドラ含有サプリメントの製造業者から43症例が有害事象解析に組み入れられました。

エフェドラ摂取歴に伴う重大なイベントには、2例の死亡、3例の心筋梗塞、9例の脳血管/脳卒中イベント、3例のてんかん発作、および5例の精神科症例が含まれます。エフェドリン摂取歴に伴う重大なイベントには、3例の死亡、2例の心筋梗塞、2例の脳血管/脳卒中イベント、1例のてんかん発作、および3例の精神科症例が含まれます。重大なイベントの約半数が30歳以下の人で起こりました。他の43症例はエフェドラ摂取歴による重大なイベントの可能性として確認され、他の7例はエフェドリン摂取歴による重大イベントの可能性として確認されました。

参考文献

  1. Shekelle PG, Hardy ML, Morton SC, et al.: Efficacy and safety of ephedra and ephedrine for weight loss and athletic performance. A meta-analysis. JAMA 289:1537-1545, 2003. [PubMed abstract(英語サイト)]
  2. Hu SY: Ephedra (ma-huang) in the new Chinese materia medica. Economic Botany 23:346-351, 1969.
  3. Karch SB: Ma huang and the ephedra alkaloids. In: Cupp MJ, ed. Toxicology and Clinical Pharmacology of Herbal Products. Totowa, NJ: Humana Press, 2000:11-30.
  4. Leung AY, Foster S: Encyclopedia of Common Natural Ingredients Used in Foods, Drugs, and Cosmetics. New York: John Wiley, 1996.
  5. 5. Kajimura K, Iwamoto Y, Yamasaki K, et al.: Variation of growth and contents in ephedrine type alkaloids in Ephedra distachya. Natural Medicines 48:122-125, 1994.
  6. Tanaka T, Obha K, Lawaahara K, Sakai E.: Comparison of the constituents of ephedra herbs from various countries on ephedrine type alkaloids. Natural Medicines 49:418-424, 1995.
  7. Kondo N, Mikage M, Idaka K: Medico-botanical studies of ephedra plants from the Himalayan region, part III: causative factors of variations of alkaloid content in herbal stems. Natural Medicines 53:194-200, 1999.
  8. Evans WC: Trease and Evans' Pharmacognosy. London: WB Saunders, 1989.
  9. McKenna DJ, Jones K, Hughes K: Botanical Medicines. The Desk Reference for Major Herbal Supplements, 2nd edition. New York: Haworth Herbal Press, 2002.
  10. Caveney S, Charlet DA, Freitag H, Maier-Stolte M, Starratt AN: New observations on the secondary chemistry of world Ephedra (Ephedraceae). American Journal of Botany 88:1199-1208, 2001. [PubMed abstract(英語サイト)]
  11. Hardman JG, Limbird LE, Gilman A, eds.: Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Disease. New York: McGraw-Hill, 2001.
  12. Burnham TH, Novak KK, Bell WI, eds.: Ephedrine. In: Drug Facts and Comparisons, 57th edition. St. Louis: Facts and Comparisons, 2003.
  13. Astrup A, Toubro S: Thermogenic, metabolic, and cardiovascular responses to ephedrine and caffeine in man. International Journal of Obesity and Related Metabolic Disorders 17:S41-S43, 1993. [PubMed abstract(英語サイト)]
  14. Astrup A, Toubro S, Christensen NJ, Quaade F: Pharmacology of thermogenic drugs. American Journal of Clinical Nutrition 55:246S-248S, 1993. [PubMed abstract(英語サイト)]
減量広告を熟慮する (FTC)

錠剤であれ、パッチであれ、クリームであれ、食事制限も運動もせずに簡単に減量できることをうたう広告があふれています。しかし宣伝文句は全くの嘘で、中には健康を害するであろうものまであるのです。減量するための最善の方法は、摂取カロリーを減らし、しっかり運動することです。保証や顧客の声、レポーターからの推薦といったものに引っかからないようにしましょう。減るのはお金だけです。

本当に減量できるの?

もし錠剤を飲むだけ、パッチを貼るだけ、またはクリームを塗るだけで減量出来たら凄いことではないですか。残念ながら習慣を変えずに減量できるというのは、本当ではありません。

医師も栄養士もまたその他の専門家も減量の最善の方法は、摂取カロリーを減らし運動を増やすことだと言っています。米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)認可の錠剤を飲んで減量している人にとっても同じです。多くの人にとってハードルの高くないゴールは、1週間に約1ポンド痩せることでしょう。
つまり:

  • いつもの食事から一日で約500カロリーを減らすこと
  • 栄養のある食品を多種摂ること
  • 定期的に運動すること

健康な食事についてさらに詳しく知りたい方は、Nutrition.gov(栄養学)(英語サイト)ChooseMyPlate.gov(マイプレート)(英語サイト)、またはWeight-control Information Network(体重管理情報ネットワーク)(英語サイト)をご覧下さい。

減量広告の背後にある真実

注意する広告文には次のようなものがあります:
食事制限や運動なしに減量する!

健康的な体重になるには努力が必要です。努力せずに素晴らしい結果を手に入れられると宣伝している製品は無視して下さい。減るのはお金だけです。

好きな食べ物をどれだけ食べても痩せられる!

食べたいと思う高カロリーの食品を食べても痩せられると宣伝している製品に注意して下さい。減量するには良識ある食品選択が必要です。健康的な野菜や果物をとることで、太りそうな甘いものやスナック菓子を簡単に避けることができます。

もう太らない! もうダイエットは必要ない!

減量に成功しても、これから先太らないためにはライフスタイルを全く変えてしまうことが必要です。維持の必要がなくこれっきりで結果が出るというような製品は、信用しないで下さい。

錠剤を飲むだけ!

医師や栄養士、その他の専門家は、食事制限や運動なしに減量できる魔法の方法などどこにもないと口をそろえて言っています。脂肪の吸収を抑え、食欲を調節し満腹感を得るようにするFDA認可の錠剤でさえ、低カロリー、低脂肪の食事と定期的な運動を欠かさないよう推奨しています。

30日で30ポンド減量!

1週間で1~2ポンドの割合で減量するのが、体重を落とし、リバウンドしないために最も有効的です。電光石火で減量できると宣伝している製品は詐欺です。最悪の場合、健康を害することがあります。

誰でも減量できる!

習慣や健康上の心配は、人それぞれです。誰にでも効果があると保証している製品などありません。かかりつけの医療スタッフと一緒に取り組み、あなたのライフスタイルや代謝に合う栄養や運動プログラムを計画しましょう。

このミラクルダイエットパッチやクリームで減量できる!

数ポンドを溶かし出してくれるダイエットパッチやクリームの広告を見たことがあるでしょう。それらを鵜吞みにしないで下さい。皮膚に貼ったり、塗ったりして減量できるものなどないのです。

「ニュース」に掲載:アサイーベリーのサプリメント

商品を売るために合法的な報道機関のロゴを使って偽のニュースサイトを立ち上げ(英語サイト)、有名な報道機関への信頼を悪用している詐欺師が増えています。特に客観的なニュースソースであろうとしているサイトが、減量に対するアサイーベリーのサプリメントの効能をいわゆる「調査」したとして取り上げるかもしれません。これらはアサイーベリーサプリメントを売るために作られた販売策略サイトなのです。

汚染された減量製品

ここ数年で何百ものサプリメント(英語サイト)、特に減量用とボディビル用のものに、薬剤やその他の化学薬品が含まれていることがFDAにより明らかにされました。これらの追加物は通常、ラベルには表示されません。「100%ナチュラル」とか「安全」というふうに間違った、誤解を招く表現で売られていることさえあります。時には、重大な副作用を引き起こし、服用している薬剤や他のサプリメントと危険な相互作用を起こします。

電子筋刺激装置の真相

減量に役立ち、岩のように固くがっしりした強い腹筋になると宣伝している電子筋刺激装置の広告を見たことがあるかもしれません。しかしFDAによれば(英語サイト)、これらの装置で一時的には筋肉を強化し、緊張させ、固く引き締めることがあっても、電子筋刺激装置だけでは「6つに割れた」腹筋は作れません。

奇跡的な減量ができると宣伝している製品に注意 (FDA)

「今年は痩せるわよ。」

あなたがもしこのようなことを元日に今年の目標として掲げているなら、気をつけて下さい。多くのいわゆる「奇跡的な」減量サプリメントや減量食品(お茶やコーヒーなど)にはそんな効果はありません。それどころか深刻な害を及ぼすかもしれない、と米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)の規制当局は言っています。サプリメントとして市販されている何百もの製品には実際表示されていない有効成分(薬物がある特定の疾患に対し有効であるようにする成分)が含まれており、それらの成分は処方薬、販売されていない薬に含まれる危険な成分またはヒトで十分に研究されていない化合物に含まれている、ということが分かっています。

「製品に表示されていない薬物や含有物が含まれている場合、その安全性は非常に疑わしいです。」とFDAの薬物評価事務局取締役代理で医学博士のジェームズ・P・スミス氏(James P. Smith)は言っています。

汚染された製品

例えば、FDAは減量製品が処方薬の成分であるシブトラミンに汚染されていることを突き止めました。シブトラミンは、心臓障害や脳卒中を引き起こすという理由で2010年10月に販売中止になったメリディア(Meridia)と言うFDA承認薬に含まれていました。

「また、サプリメントとして販売されている減量製品で、承認済みのけいれんや血圧の薬、抗うつ薬に含まれる有効成分などが非表示で含まれている危険な調合薬を含むものがあることも分かりました。」とFDAの上級監督官長のジェイソン・ハンバート(Jason Humbert)氏は述べています。つい最近、うつ病やその他の症状の治療処方薬として販売されているプロザック(Prozac)の有効成分であるフルオキセチンが、販売されている多くのサプリメントに含まれていることがFDAにより判明しました。重大な副作用を起こす可能性があり、医療従事者の監督の下でしか使用が許可されない強力な利尿薬トリアムテレンを含むものもありました。

これらの汚染製品の多くは輸入され、オンラインで販売され、ソーシャルメディアで過大に販売促進されています。中には店頭に並ぶものもあります。

もしあなたが蜂花粉やガルシニアなどの「天然」サプリメントをとろうと考えているなら、これらの製品の中には処方薬に含まれる有効成分が非表示で含まれているものがあるとFDAが明らかにしたのを知っておくべきです。

「減量するための唯一の無理のない方法は、摂取カロリー以上のカロリーを消費することです。」と医学博士のジェームズ・P・スミス氏は言います。つまりバランスの良い食事と運動をすることです。

FDAはサプリメントを承認していません

連邦食品・医薬品・化粧品法(1994年の栄養補助食品健康教育法の改正版)の下では、サプリメント業者は製品の販売に先立ってFDAの承認を得る必要はありません。製品の安全性を保証するのは業者の責任で、また製品に対する主張は全て本当のことです。

店頭に置いてあるからそのサプリメントが安全というわけではないのです、とハンバート氏は言います。FDAには減量製品の使用により血圧上昇、動悸(心臓の鼓動が激しい)、脳卒中、けいれん、死亡などが起きたという報告が数多く届いています。FDAは安全性が疑われる場合調査に乗り出し、許可が下りればこれらの製品を市場から除外する手続きを取らなければなりません。

2014年には30を超える公示を発行し、7つの汚染された減量製品を回収しました。FDAはまた警告文を出し、製品を押収し、これらの不法ダイエット製品の販売責任者を刑事告訴しました。オンラインで汚染された減量製品のリスト(英語サイト)も公表しています。

長期間体重管理をする人のためにFDAは、Belviq、Qysmia、Contraveなどの処方薬を承認しましたが、これらの製品は18歳以上で以下の条件を満たす人が対象になっています。ボディマスインデックス(BMI、体脂肪の標準評価基準)が30以上(肥満と考えられる)BMIが27以上(過体重と考えられる)で過体重による健康障害が1つ以上あるまた体重コントロールのキャンペーンに参加するつもりなら、先ずはかかりつけの医療従事者に相談するべきです、とスミス氏は言っています。

危険サインを知ること

汚染製品を疑わせる危険サインと思われるものを探してみましょう。例えば:

  • すぐに効果があることを約束しているもの。例えば「1週間で10ポンド減量」
  • 「保証付き」とか「飛躍的科学的進歩」などの言葉を使っているもの
  • 外国語で販売されているもの
  • 大量の電子メールで販売されているもの
  • FDA承認薬の代替ハーブ製品として又は処方薬と同様の効果があるとして販売されているもの

消費者へのアドバイス

サプリメントとして販売されている製品を使っている又は使うことを考えている人に対するFDAの一般的なアドバイス:

  • いつもの食事に加えて必要かもしれない栄養について、かかりつけの医療従事者か登録栄養士と一緒にチェックして下さい。
  • あまりにも良すぎないか自問して下さい。
  • 製品の宣伝文句が誇張されてないか又は非現実的でないか気をつけて下さい。
  • 「即効性があり、よく効く」とか「とても安全」などの極端な宣伝文句に気をつけて下さい。
  • 信じられないぐらい効果があるとか使用後の結果についてなどの顧客の声」に基づく裏付けのない情報は信じないで下さい。
減量 (CDC)

健康的な減量とは?

減量を試みる人にとって早く減量したいのはごく自然なことです。しかし時間をかけて着実に減量する(1週間につき約1~2ポンド)人の方が成功するというエビデンスがあります。健康的な減量は、ただ単に「食事」や「プログラム」に関するだけではないのです。日々の食事や運動習慣における長期的変化などの現在のライフスタイルに関係します。

ほぼ毎日の健康的な食事や運動(約60~90分の中程度の運動)により減量に成功すると、長期間その体重を維持できる可能性があります。

減量はたやすいことではありません。それに専念する必要があります。しかしあなたが減量を始める(英語サイト)気があるなら、減量してより健康になる道へと導く段階的な指導書が私たちにはあります。

適度な減量には大きな利益があります。

嬉しいことに減量の目標がどれぐらいでも、たとえわずかな減量(体重の5~10%)であっても、血圧、コレステロール値、血糖値等健康上のメリットがあります。

例えば体重が200ポンドであれば、5%の減量で体重は190ポンドになります。この体重はまだ「過体重」又は「肥満体」の範囲内ですが、わずかな減量でも糖尿病に関係する慢性疾患のリスク因子を減らせることができます。

たとえ全体的な目標が大きく思えても、それを最終目的とせず一つの旅としてとらえればいいでしょう。より健康的なライフスタイルが送れるようになる新しい食事と運動の習慣を学ぶのです。これらの習慣により長期間減量を維持できるかもしれません。

健康状態を改善することに加えて、減量を維持することにより別の方面であなたの人生を良くするでしょう。例えば大幅に減量を維持できている人は、身体的健康のみならず活力、身体可動性、普段の心持ち、自信などにも改善があったと報告していることが、National Weight Control Registry(米国が実施する体重コントロール登録)(英語サイト)に登録している人の調査で分かりました。

もっと身体を動かしましょう (NHLBI)

しっかり身体を動かしてカロリー制限をすれば、徐々に体重を落としていくことができるでしょう。

体重管理に必要な運動量は人によりかなり違いますが、早歩きなどの中程度の運動を週に150分から300分(2時間半から5時間)することにより多くの人が体重を維持できます。

大幅に減量したい人(体重の5%以上)や減量した状態を維持したい人は週に300分以上の中程度の運動をする必要があるかもしれません。

推奨事項に関してもっと詳しく知りたい方は、2008 Physical Activity Guidelines for Americans’(米国人に対する運動のガイドライン(2008年版)(英語サイト)をご覧下さい。または「NHLBIの病気疾患指標」(英語サイト)の運動に関する概況報告書をご覧下さい。

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

翻訳公開日:2019年3月29日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。
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