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大豆
Soy

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英語版改訂年月(翻訳時):2016年9月
一般名(英名):
soy
学術名:
Glycine max

背景

  • このファクトシートは、成人が健康目的で大豆を使用した場合焦点を当てています。
  • 大豆はマメ科植物で、何千年も前からアジア人にとって一般的な食材です。現代のアメリカの食卓においても食物または食品原料成分として利用されています。
  • 大豆製品を更年期症状、骨の健康、記憶改善、高血圧症、高コレステロール血症などに用いています。
  • 食物として使用する以外に、大豆はサプリメントとして錠剤、カプセル、粉末なども販売されています。大豆サプリメントには大豆タンパク質、イソフラボン(体内で女性ホルモンのエストロゲンと似た作用を有する物質)、およびその他の大豆成分が含まれていると考えられます。

これまでに解明されていること

  • 大豆製品の研究が多数実施されてきましたが、健康に対する大豆の効果には、いまだ不明な点があります。

研究で明らかになったこと

  • 他のタンパク質の代わりに大豆タンパク質を摂取すると、LDL(「悪玉」)コレステロール値がわずかに下がる可能性があります。
  • 大豆イソフラボンサプリメントは更年期のホットフラッシュ(顔面紅潮、ほてり)の頻度を減らし、程度を軽くする可能性がありますが、その効果は小さいと考えられます。
  • 大豆サプリメントが閉経に伴う認知障害を改善するかどうかは不明です。
  • 現時点での科学的根拠(エビデンス)からは、西洋人女性が大豆イソフラボン配合物を摂取しても、更年期および閉経後の骨量減少速度は改善されないことが示唆されています。
  • 大豆タンパク質を含む食物は、若干ですが血圧を下げる可能性があります。
  • その他の健康上の用途に対する大豆サプリメントの効果の有無については、十分なエビデンスが得られていません。
  • 米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)が現在助成している大豆とその成分に関する研究では、脳卒中の予後、抗炎症作用、糖尿病への効果など、さまざまな課題に取り組んでいます。

安全性について

  • 大豆アレルギーの人を除いて、大豆は通常の食事量で摂取した場合、安全であると考えられています。しかし、高用量の大豆抽出物(エキス)を長期間使用した場合の安全性は確立されていません。
  • 大豆の主な副作用は腹痛や下痢などの消化不良に関連する症状です。
  • 大豆イソフラボンサプリメントの長期使用は、子宮内膜増殖症(子宮の壁の内側が厚くなり、がんになることもある)のリスク(危険)を上昇させる可能性があります。大豆食品を摂取しても、子宮内膜増殖症のリスクは上昇しないと考えられます。
  • 現時点で最新のエビデンスでは、乳がんの女性または乳がんにかかりやすい女性が大豆食品を摂取しても安全であることが示されています。しかし、これらの女性にとって、大豆イソフラボンサプリメントが安全かどうかは不明です。

注意事項

  • あなたが行っている補完・統合医療についてかかりつけの医療スタッフに相談しましょう。健康管理のためにあなたがどんなことをしているのか、すべて話しましょう。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。

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関連トピック

医療関係者向け情報

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参考文献

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  • Fritz H, Seely D, Flower G, et al. Soy, red clover, and isoflavones and breast cancer: a systematic review. PLoS One. 2013;8(11):e81968.
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詳細情報

■ NCCIH 情報センター

NCCIH情報センターは、NCCIHに関する情報、および科学論文・医学論文の連邦データベースの公開や検索などの補完療法に関する情報を提供しています。情報センターでは医学的なアドバイス、治療の推奨や施術者の紹介は行いません。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、施術者の紹介はおこなっていません。

米国内の無料通話:1-888-644-6226
tty (聴覚障害者や難聴者向け):
1-866-464-3615
Website: https://nccih.nih.gov/(英語サイト)
Email:info@nccih.nih.gov(メール送信用リンク)

■ PubMed®

国立医学図書館(NLM)[米国]のサービスであるPubMed®には、科学・医学雑誌に掲載された論文の情報(掲載号、出版年月日など)および(ほとんどの場合)その論文の要約が掲載されています。NCCIHによるPubMed使用のガイダンスは、「How To Find Information About Complementary Health Approaches on PubMed」(英語サイト)をご覧ください。

ウェブサイト:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/(英語サイト)

■ ODS(ダイエタリーサプリメント室)、NIH(米国国立衛生研究所)

ダイエタリーサプリメント室(Office of Dietary Supplements :ODS)は、科学情報の評価、研究支援、研究結果の共有、および啓蒙活動を通して、国民のサプリメントに関する知識や理解が深まるよう努めています。この情報は(「知っておきたいこと:サプリメント」など)、さまざまなサプリメント製品や具体的な成分(ビタミンDやマルチビタミン/ミネラルサプリメントなど)に関するファクトシート、PubMed Dietary Supplement Subset(PubMedでダイエタリーサプリメントに関する論文を自動検索する機能)(英語サイト)などを提供しています。

ウェブサイト:https://ods.od.nih.gov/(英語サイト)
Email:ods@nih.gov

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
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