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海外の情報

月見草オイル
Evening Primrose Oil

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英語版改訂年月(翻訳時):2020年8月
一般名(英名):
evening primrose oil, EPO
学術名:
Oenothera biennis

背景

  • 月見草は北アメリカおよび南アメリカが原産ですが、ヨーロッパ全域およびアジアの一部にも自生しています。月見草の黄色い花は日没時に開き、日中は閉じています。月見草の種子から採取されるオイルには、ガンマリノレン酸(gamma-linolenic acid:GLA)などのオメガ6脂肪酸が含まれています。
  • アメリカ先住民は、月見草を用いて打ち身や傷のための湿布を作っていました。また、茎や葉の絞り汁を皮膚炎の局所薬として塗布していました。葉は、胃腸障害や咽頭炎に対して経口(口から)摂取されていました。17世紀に、月見草オイルはヨーロッパで民間療法としての人気が高まり、「王の万能薬」として知られていました。
  • 現在では、月見草オイルのサプリメントは、アトピー性皮膚炎(湿疹の一種)、関節リウマチ、月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)、乳房痛、更年期障害の症状およびさまざまな症状・疾患に対して良いとされています。月見草オイルは、皮膚に塗布される製品にも含まれている場合があります。

これまでに解明されていること

  • 人を対象とした多くの研究で、アトピー性皮膚炎、乳房痛に対する月見草オイルの効果が評価されています。報告数は少ないものの人を対象とした研究で、そのほかの健康上の問題に対する月見草オイルの効果を評価しています。

研究で明らかになったこと

  • どのような症状・疾患に関しても、月見草オイルの使用を裏付ける十分な科学的証拠(エビデンス)は得られていません。
  • 月見草オイルの経口(口から)摂取がアトピー性皮膚炎の症状を軽減するのに有用であるかどうかは明らかにされていません。
  • 乳房痛に月見草オイルを検討した研究では、プラセボ(薬効のない物質)よりも効果が高いことは示されませんでした。
  • 月見草オイルが月経前症候群や更年期障害の症状などの疾患に有用であることを示すエビデンスは十分ではありません。

安全性について

  • ほとんどの成人において、月見草オイルはおそらく安全であると考えられます。小児における安全性はほとんどわかっていません。
  • 妊娠中または授乳中に月見草オイルをしても安全かもしれませんが、決定的なエビデンスは得られていません。
  • 月見草オイルは、一般的に忍容性は高いです。最も多くみられる副作用は、腹痛、腹部膨満感、悪心など、一過性の消化器症状です。
  • 月見草オイルはHIV薬のロピナビル(lopinavir)の効果を増強する可能性があります。ほかのサプリメントと同様に、薬を服用中の人は、月見草オイルを使用する前に、かかりつけの医療スタッフに相談してください。

注意事項

  • 自分の健康に責任を持ちましょう。利用している補完療法のすべてをかかりつけの医療スタッフに伝えてください。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。

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参考文献

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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