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海外の情報

ライコウトウ
Thunder God Vine

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終改訂年月(翻訳時):2012年4月
一般名(英名):
thunder god vine, lei gong teng
学術名:
Tripterygium wilfordii

はじめに

このファクトシートには、ライコウトウ(タイワンクロヅル)に関する基本的情報(一般名、科学的根拠、起こりうる副作用と注意事項、詳しい情報の入手先)が記載されています。

ライコウトウは、中国、日本および韓国原産の多年生ツル植物です。中国では400年以上の間、健康目的で利用されてきました。伝統中国医学では、炎症性疾患や免疫系の活動亢進を伴う疾患に用いられてきました。現在では、ライコウトウは伝統医療または民間療法として過長月経や、関節リウマチ、多発性硬化症、紅斑性狼瘡などの自己免疫性疾患に用いられています。

ライコウトウの抽出物は、皮をむいた根から作られます。

科学的根拠

  • 基礎研究によって、ライコウトウの抗炎症作用、免疫抑制作用、および抗がん作用の可能性が示唆されています。
  • 初期の根拠は有望ではありますが、ライコウトウに関する質の高い臨床研究はほとんど実施されていません。国立関節炎・骨格筋・皮膚疾患研究所(NIAMS)[米国]の助成による大規模試験では、リウマチ関節炎に対し、ライコウトウ抽出物と通常治療の医薬品(スルファサラジン)を比較していますが、患者の症状(例:関節痛および腫脹、炎症)はスルファサラジン投与群よりもライコウトウ投与群の方で著しく改善しました。
  • ライコウトウを皮膚に塗布する小規模の試験では、関節リウマチの症状に対する有用性が認められました。
  • その他の疾患に対するライコウトウの効果に関する十分な科学的根拠は得られていません。

副作用と注意事項

  • ライコウトウは、重篤な副作用を発現する可能性があり、皮をむいた根から慎重に抽出しないと中毒をおこす可能性があります。植物の他の部位(葉、花、根の皮等)は、毒性が非常に高く、死亡することもあります。
  • NIAMSが助成した試験の参加者は、消化器系の副作用(下痢、消化不良、嘔気など)や上部呼吸器感染症を発現しました。(副作用発現率はライコウトウ投与群とスルファサラジン投与群で同等。)
  • また、ライコウトウは、脱毛、頭痛、月経周期の変化、皮疹をおこすことがあります。
  • 米国では安定した高品質のライコウトウ製品が製造されていません。米国外(中国など)で調製されたライコウトウ製剤が入手可能な場合もありますが、安全で有効であるという保障はありません。
  • ライコウトウは、5年以上摂取を続けると女性の骨密度を低下させることが明らかになっています。この副作用は、特に骨粗鬆症に罹患している、または罹患するおそれのある女性にとって問題となります。
  • ライコウトウは、精子に影響をおよぼして男性の生殖機能を低下させる化学物質を含有しています。
  • あなたが行っている補完療法をすべてのかかりつけの医療スタッフに伝えてください。健康管理のためにあなたがどんなことをしているのか、すべて話しましょう。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。
    医療スタッフに補完療法について話す際のポイントについては、NCCIH’s Time to Talk campaignをご覧ください。

【補足】

NCCIH’s Time to Talk campaignの翻訳サイトは以下を参照してください

薬用植物と医薬品の相互作用の可能性に関する学術文献を検索

参考文献

詳細情報

■ Using Dietary Supplements Wisely

nccih.nih.gov/health/supplements/wiseuse.htm

■ NCCIH 情報センター

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]の情報センターは、NCCIHに関する情報、ならびに連邦政府が管理運営する科学・医学論文データベースから関連する文献や検索・調査などを含む補完療法に関する情報を提供しています。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、施術者の紹介はおこなっていません。

米国内の無料通話:1-888-644-6226
テレタイプライター(TTY、聴覚障害者や難聴の方用):1-866-464-3615
ウェブサイト: nccih.nih.gov
E-mail:info@nccih.nih.gov

■ PubMed®

国立医学図書館(NLM)[米国]のサービスであるPubMed®には、科学・医学雑誌に掲載された論文の情報(掲載号、出版年月日など)および(ほとんどの場合)その論文の要約が掲載されています。

ウェブサイト:www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed

■ ODS(ダイエタリーサプリメント室)

国立衛生研究所(NIH)[米国]内に設置されたダイエタリーサプリメント室(Office of Dietary Supplements:ODS)は、科学情報の評価、研究支援、研究結果の共有、啓発活動を通して、国民のサプリメントの知識と理解が深まるよう努めています。出版物(例えば「サプリメント:知っておきたいこと」など)、さまざまなサプリメント成分や製品に関する個別のファクトシート(例えば「ビタミンD、マルチビタミン・ミネラルサプリメント」など)、および「PubMed Dietary Supplement Subset(PubMedで検索する際、サプリメントに関する論文を自動的に限定検索可能)」等を提供しています。

PubMed Dietary Supplement Subset(パブメッド・ダイエタリーサプリメント・サブセット)
ウェブサイト: ods.od.nih.gov
E-mail: ods@nih.gov

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

監訳:伊藤壽記(大阪大学)、大野智(帝京大学) 翻訳公開日:2014年3月28日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。
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