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海外の情報

イチョウ
Ginkgo

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終改訂年月(翻訳時):2016年9月
一般名(英名):
ginkgo, Ginkgo biloba, fossil tree, maidenhair tree, Japanese silver apricot, baiguo, bai guo ye, kew tree, yinhsing (yin-hsing)
学術名:
Ginkgo biloba

はじめに

このファクトシートには、イチョウに関する基本的情報(一般名、科学的根拠、起こりうる副作用と注意事項、詳しい情報の入手先)が記載されています。

イチョウの木は、世界でも最も古い種類の木の一つです。種は漢方薬で何千年も前から使われており、調理して食べることもあります。歴史的にイチョウの葉の抽出物は、喘息、気管支炎、倦怠感、耳鳴り(耳の中でキーンと鳴ったり、ごうごうと音がする)等の多くの病気や症状を治療するのに使われてきました。今では民間療法として、葉の抽出物は、記憶力向上、アルツハイマー病やその他のタイプの認知症の治療または予防、間欠性跛行(動脈狭窄による下肢痛)の改善、性機能障害や多発性硬化症、耳鳴りやその他の健康障害の治療などに用いられています。

抽出物は、通常、イチョウの葉から採取され、錠剤、カプセルやお茶に使われます。スキンケア製品に使われることもあります。

研究で明らかになったこと

  • いかなる健康状態についてであれ、イチョウが有用であるという決定的なエビデンスは存在しません。
  • イチョウは、米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)が一部資金提供し、3000人以上の高齢者が登録した長期的イチョウの記憶への影響評価研究(the long-term Ginkgo Evaluation Memory Study)を含む臨床試験において、認知症または認知機能低下を予防または抑制しませんでした。
  • イチョウが、健常者の記憶増強、血圧、間欠性跛行、耳鳴り、加齢黄斑変性症、心臓発作または脳卒中のリスク、または他の状態に有効であるという確固たるエビデンスはありません。
  • 進行中のNCCIHが出資する研究は、イチョウに含まれる化合物が糖尿病に有効であるかどうかに着目しています。

安全性について

  • イチョウは、健常者が適量を経口で摂取すれば安全であるようです。
  • イチョウの副作用には、頭痛、胃もたれおよび皮膚のアレルギー反応などが考えられます。高齢、既知の出血リスクを有する、または妊娠している場合は、出血のリスクを高める可能性があるためイチョウの摂取には注意が必要です。
  • イチョウを与えられたげっ歯類は、2年間の試験終了時に肝臓癌および甲状腺癌を発症するリスクが高かったことが2013年の研究調査で明らかとなっています。
  • イチョウには、抗凝固剤(抗凝血剤)など従来の治療薬との相互作用の可能性があることが研究レビューにより示唆されています。
  • 生のあるいは焼いたイチョウの実の摂取は有害となる恐れがあり、深刻な副作用をもたらす可能性があります。
  • あなたが行っている補完療法をすべてのかかりつけの医療スタッフに伝えてください。健康管理のためにあなたがどんなことをしているのか、すべて話しましょう。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。
    医療スタッフに補完療法について話す際のポイントについては、NCCIH’s Time to Talk campaignをご覧ください。

【補足】

NCCIH’s Time to Talk campaignの翻訳サイトは以下を参照してください

薬用植物と医薬品の相互作用の可能性に関する学術文献を検索

参考文献

詳細情報

■ Using Dietary Supplements Wisely

nccih.nih.gov/health/supplements/wiseuse.htm

■ NCCIH 情報センター

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]の情報センターは、NCCIHに関する情報、ならびに連邦政府が管理運営する科学・医学論文データベースから関連する文献や検索・調査などを含む補完療法に関する情報を提供しています。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、施術者の紹介はおこなっていません。

米国内の無料通話:1-888-644-6226
テレタイプライター(TTY、聴覚障害者や難聴の方用):1-866-464-3615
ウェブサイト: nccih.nih.gov
E-mail:info@nccih.nih.gov

■ PubMed®

国立医学図書館(NLM)[米国]のサービスであるPubMed®には、科学・医学雑誌に掲載された論文の情報(掲載号、出版年月日など)および(ほとんどの場合)その論文の要約が掲載されています。

ウェブサイト:www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed

■ ODS(ダイエタリーサプリメント室)

国立衛生研究所(NIH)[米国]内に設置されたダイエタリーサプリメント室(Office of Dietary Supplements:ODS)は、科学情報の評価、研究支援、研究結果の共有、啓発活動を通して、国民のサプリメントの知識と理解が深まるよう努めています。出版物(例えば「サプリメント:知っておきたいこと」など)、さまざまなサプリメント成分や製品に関する個別のファクトシート(例えば「ビタミンD、マルチビタミン・ミネラルサプリメント」など)、および「PubMed Dietary Supplement Subset(PubMedで検索する際、サプリメントに関する論文を自動的に限定検索可能)」等を提供しています。

PubMed Dietary Supplement Subset(パブメッド・ダイエタリーサプリメント・サブセット)
ウェブサイト: ods.od.nih.gov
E-mail: ods@nih.gov

■ NIH National Library of Medicine's MedlinePlus

Ginkgo Listing: www.nlm.nih.gov/medlineplus/druginfo/natural/333.html

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

更新日:2018年3月22日

監訳:伊藤壽記(大阪大学)、大野智(帝京大学) 翻訳公開日:2014年3月28日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。
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