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海外の情報

チェストベリー
Chasteberry

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終改訂年月(翻訳時):2012年4月
一般名(英名):
chasteberry, chaste-tree berry, vitex, monk’s pepper
学術名:
Vitex agnus-castus

はじめに

このファクトシートには、チェストベリーに関する基本的情報(一般名、科学的根拠、起こりうる副作用と注意事項、詳しい情報の入手先)が記載されています。

チェストベリーは、中央アジアおよび地中海地方原産の灌木状の低木であるチェストツリー(イタリアニンジンボク)の実です。この名前は、チェストツリーの木が純潔を守ると信じられていたことからついたと考えられています。中世の修道僧は性欲を減退させるのにチェストベリーを使ったと報告されています。

チェストベリーは、何千年も前から主に女性の月経症状(生理痛)の緩和のためや母乳分泌促進のために使われてきました。今日でも依然として、月経前症候群などの月経に関する症状や更年期障害の症状、ある種の不妊症やざ瘡(にきび)に対して、民間療法または伝統療法として使われています。

乾燥成熟チェストベリーから液体や固体の抽出物を得て、カプセルや錠剤を製造しています。

科学的根拠

  • いくつかの研究では、チェストベリーに月経前症候群に対する効果があるということがわかっています。しかし大抵の研究は適切にデザインされていないので、確たる結論を導き出すことはできません。
  • チェストベリーが乳房痛やある種の不妊症に効果がある可能性を示唆する小規模試験がありますが、チェストベリーがこれらの症状に効果的かどうかの決め手となる信頼できる科学的根拠は十分ではありません。
  • NCCIHはチェストベリーに関する研究に助成しています。チェストベリーが体内でどのように作用し、月経前症候群の症状に効くのかを調査しています。

副作用と注意事項

  • チェストベリーには重大な副作用はないとされてきましたが、胃腸障害やざ瘡(にきび)様の発疹およびめまいを引き起こす可能性があります。
  • チェストベリーは、ある種のホルモン値に影響を与える場合があります。妊婦、経口避妊薬を服用している女性、ホルモン感受性に留意しなければならない状態(乳癌など)の女性はチェストベリーを摂取するべきではありません。
  • チェストベリーは、脳内のドーパミン系に作用を及ぼす可能性があるので、ある種の抗精神病薬やパーキンソン病薬などのドーパミン関連薬を服用している人は、チェストベリーの摂取を避けるべきです。
  • あなたが行っている補完療法をすべてのかかりつけの医療スタッフに伝えてください。健康管理のためにあなたがどんなことをしているのか、すべて話しましょう。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。
    医療スタッフに補完療法について話す際のポイントについては、NCCIH’s Time to Talk campaignをご覧ください。

【補足】

NCCIH’s Time to Talk campaignの翻訳サイトは以下を参照してください

参考文献

  • Chaste tree fruit. In: Blumenthal M, Goldberg A, Brinckman J, eds. Herbal Medicine: Expanded Commission E Monographs. Newton, MA: Lippincott Williams & Wilkins; 2000:62–64.
  • Chasteberry. Natural Medicines Comprehensive Database Web site. Accessed at www.naturaldatabase.com on August 14, 2009.
  • Chasteberry (Vitex agnus-castus). Natural Standard Database Web site. Accessed at www.naturalstandard.com on August 14, 2009.
  • Mahady GB, Dietz B, Michel JL. Chasteberry (Vitex agnus castus). In: Coates P, Blackman M, Cragg G, et al., eds. Encyclopedia of Dietary Supplements. New York, NY: Marcel Dekker; 2005:95–103.

詳細情報

■ Using Dietary Supplements Wisely

nccih.nih.gov/health/supplements/wiseuse.htm

■ NCCIH 情報センター

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]の情報センターは、NCCIHに関する情報、ならびに連邦政府が管理運営する科学・医学論文データベースから関連する文献や検索・調査などを含む補完療法に関する情報を提供しています。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、施術者の紹介はおこなっていません。

米国内の無料通話:1-888-644-6226
テレタイプライター(TTY、聴覚障害者や難聴の方用):1-866-464-3615
ウェブサイト: nccih.nih.gov
E-mail:info@nccih.nih.gov

■ PubMed®

国立医学図書館(NLM)[米国]のサービスであるPubMed®には、科学・医学雑誌に掲載された論文の情報(掲載号、出版年月日など)および(ほとんどの場合)その論文の要約が掲載されています。

ウェブサイト:www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed

■ ODS(ダイエタリーサプリメント室)

国立衛生研究所(NIH)[米国]内に設置されたダイエタリーサプリメント室(Office of Dietary Supplements:ODS)は、科学情報の評価、研究支援、研究結果の共有、啓発活動を通して、国民のサプリメントの知識と理解が深まるよう努めています。出版物(例えば「サプリメント:知っておきたいこと」など)、さまざまなサプリメント成分や製品に関する個別のファクトシート(例えば「ビタミンD、マルチビタミン・ミネラルサプリメント」など)、および「PubMed Dietary Supplement Subset(PubMedで検索する際、サプリメントに関する論文を自動的に限定検索可能)」等を提供しています。

PubMed Dietary Supplement Subset(パブメッド・ダイエタリーサプリメント・サブセット)
ウェブサイト: ods.od.nih.gov
E-mail: ods@nih.gov

国立補完統合衛生センター(NCCIH)[米国]は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたのプライマリーヘルスケア提供者(かかりつけ医等)の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについて意思決定をする場合は、必ずかかりつけの医療スタッフと相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

監訳:伊藤壽記(大阪大学)、大野智(帝京大学) 翻訳公開日:2014年3月28日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
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