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ビタミンD
Vitamin D

写真に掲載している食材の成分表一覧
位置 食品 100gあたりの
含有量(μg)
A 魚介類・いわし類・しらす干し・半乾燥品 61
B 魚介類・いわし類・缶詰・味付け 20
C 魚介類・しろさけ・イクラ 44
D 魚介類・身欠きにしん 50
E 魚介類・べにさけ・生 33
F きのこ類・きくらげ・乾 85.4
G 魚介類・あんこう・きも・生 110
H 魚介類・さんま・みりん干し 20
I 魚介類・いわし類・まいわし・丸干し 50
J 魚介類・ぼら・からすみ(かたくちいわし・田作り) 33(30)

[補足]
本文中の必要摂取量、推奨摂取量、上限値・下限値等はアメリカ人を対象としたデータです。日本人に関するデータについては「日本人の食事摂取基準(厚生労働省)」などをご覧ください。
日本人の食事摂取基準(厚生労働省)

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版改訂年月(翻訳時):2020年10月9日

このファクトシートは医療関係者向けです。平易なビタミンDの概要については、「一般向け:ビタミンD」をご覧ください。

はじめに

ビタミンD(別名カルシフェロール)は脂溶性ビタミンで、いくつかの食物に天然に含まれており、それ以外の食物に添加されたり、サプリメントとして入手できたりもする。また、体内において生合成も行われ、日光の紫外線(ultraviolete:UV)が皮膚に当たるとビタミンD合成が誘発される。

日光曝露、食物、サプリメントから得られたビタミンDは生物学的に不活性で、活性化するには体内で水酸化を2回受ける必要がある。1回目の水酸化は肝臓内で受け、これによりビタミンDは、25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)(別名カルシジオール)に変換されます。2回目の水酸化は主に腎臓内で受け、これにより生理学的に活性の1.25-ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)D)(別名カルシトリオール)が形成される[1]。

ビタミンDは、腸内でのカルシウム吸収を促進し、適切な血清カルシウムとリン酸塩濃度を維持することで、正常な骨のミネラル化を可能にし、低カルシウム性テタニー(筋肉の不随意の収縮、こむら返りや痙攣を引き起こす)を予防する。また、骨芽細胞と破骨細胞による骨成長と骨リモデリングにも必要な栄養素である[1-3]。ビタミンDが不足すると、骨は細く、脆くなり、形が崩れたりする。ビタミンDを充足させることで小児のくる病、成人の骨軟化症を予防することができる[1]。また、カルシウムと共に、高齢者の骨粗鬆症の予防にも役立つ。

ビタミンDは炎症を抑えるだけでなく、細胞増殖、神経筋機能、免疫機能、グルコース代謝などのプロセスを調節するなど、体内での他の役割を持っている [1-3]。細胞の増殖、分化、アポトーシスを制御するタンパク質をコードする多くの遺伝子は、ビタミンDによって部分的に制御されている。多くの組織にはビタミンD受容体があり、25(OH)Dを1,25(OH)2Dに変換するものもある。

食物やサプリメントで使われるビタミンDには、主にD2(エルゴカルシフェロール)とD3(コレカルシフェロール)の2形態がある。両者の化学的な違いは側鎖構造のみである。どちらの形態も小腸でよく吸収される。吸収は単純な受動的拡散と腸管膜キャリアー蛋白質が関与するメカニズムによって行われる [4]。腸内に脂肪が同時に存在することでビタミンDの吸収が促進されるが、一部のビタミンDは食事の脂肪がなくても吸収される。加齢も肥満も腸からのビタミンDの吸収を変化させない [4]。

現在、25(OH)Dの血清中濃度がビタミンDの状態を示す主な指標となっている。内因性に生産されるビタミンDと食物やサプリメントから得られるビタミンDを反映している[1]。血清中では、25(OH)Dは15日のかなり長い循環半減期となっている [1]。25(OH)Dの血清濃度は、1リットル当たりのナノモル(nmol/L)と1ミリリットル当たりのナノグラム(ng/mL)の両方が併記される。1nmol/Lは0.4ng/mLに相当し、1ng/mLは2.5nmol/Lに相当する。

血清中の25(OH)D濃度を測定することでビタミンDの状態を評価することは、解析を行う実験室によって使用されているアッセイ(最も一般的なものは抗体またはクロマトグラフィーによるものの2つ)が大きく異なるため、複雑な問題となっている[5,6]。その結果、使用するアッセイや実験室によっては、所見が誤って低くなったり、誤って高くなったりすることがある。国際ビタミンD標準化プログラムは、臨床と公衆衛生の実践を改善するために、25(OH)Dの実験室測定を標準化するための手順を開発した [5,7-10]。

25(OH)Dとは対照的に、血中の1,25(OH)2Dは半減期が数時間と短く、また、その血清レベルは副甲状腺ホルモン、カルシウム、リン酸による厳重に制御されているため、多くの場合、体内ビタミンDの状態を示す優れた指標にはならない[1]。通常、1,25(OH)2D濃度は、ビタミンDの欠乏が重症になるまで低下しない[2]。

25(OH)Dの血清濃度と健康

25(OH)Dは曝露のバイオマーカーとして機能しているが、25(OH)Dレベルが身体への影響のバイオマーカーとしても機能している(すなわち、健康状態やアウトカムに関連している)かどうかは明らかではない[1,3]。

研究者らは、欠乏症(例えば、くる病)、骨の健康への適切性、および全体的な健康に関連する25(OH)Dの血清濃度を明確に特定していない。ビタミンDの必要性に関するデータを検討した結果、全米科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:NASEM)の食品栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)の専門家委員会は、血清25(OH)D濃度が30nmol/L(12ng/mL)未満ではビタミンD欠乏症のリスクがあると結論づけた(「欠乏症」と「不備」の定義は表1参照)[1]。人によっては、30~50nmol/L(12~20ng/mL)でビタミンD欠乏による潜在的なリスク(危険性)がある。ほとんどの人にとって、50nmol/L(20ng/mL)またはそれを超える程度が十分な値である。これに対し、内分泌学会は、ビタミンDのカルシウム、骨、筋肉代謝に対する効果を最大限に発揮させるためには、臨床上、血清25(OH)D濃度が75nmol/L(30ng/mL)以上が必要であるとしている[11,12]。また、FNB委員会は、125nmol/L(50ng/mL)を超える血清濃度が副作用と関連している可能性があることを指摘している [1] (表1)。

表1:血清25ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]濃度と健康** [1]
表1:血清25ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]濃度と健康
nmol/L** ng/mL* 健康状態
30未満 12未満 ビタミンDが欠乏しており、小児ではくる病、成人では骨軟化症を引き起こす可能性がある。
30~50 12~20 一般的に健常者が骨と全般的な健康を維持するには不足していると考えられている。
50以上 20以上 一般的に健康な人の骨と全身の健康には十分と考えられている。
125超 50超 特に150 nmol/L(60 ng/mL)以上では、潜在的な副作用との関連性がある。

*25(OH)Dの血清濃度は、1リットル当たりのナノモル(nmol/L)と1ミリリットル当たりのナノグラム(ng/mL)の両方が併記される。1 nmol/Lは、0.4 ng/mLに相当し、1 ng/mLは、2.5 nmol/Lに相当する。

25(OH)Dの最適な血清濃度は、人生のステージによって、人種や民族によって、また使用される生理学的指標によって異なる可能性があるため、骨および一般的な健康に対する最適な25(OH)D濃度は確立されていない[1,13,14]。また、25(OH)DレベルはビタミンD摂取量の増加に応じて上昇するが、その関係は非線形である[1]。血清濃度の上昇量は、ベースラインの血清濃度や補充期間によって異なる。

推奨摂取量

ビタミンDおよびその他の栄養素の摂取推奨量は、NASEMの専門委員会によって作成された食事基準摂取量(Dietary Reference Intakes:DRIs)に記載されている [1]。DRIは、健常人の栄養摂取の計画と評価に関する一連の基準値に対する総称である。これらの基準値は年齢や性別毎に異なり、次のような項目がある。

  • 推奨栄養所要量(Recommended Dietary Allowance:RDA)ほとんどすべての(97~98%)健常人が栄養所要量を満たすのに十分な平均1日摂取量。
  • 適正摂取量(Adequate Intake:AI)RDAを設定するための科学的根拠(エビデンス)が不十分である場合に示され、十分な栄養が確保できると推定される値に設定されている。
  • 推定平均必要量(Estimated Average Requirement:EAR):健常者の50%において所要量を満たすと推定される平均1日摂取量。通常、母集団の栄養摂取量の妥当性を評価し、栄養学的に適切な食事を計画するために使用される。また、個人の栄養摂取量の評価にも利用できる。
  • 許容上限摂取量(Upper Intake Level:UL):健康上の有害作用を引き起こすとは考えにくい最大1日摂取量。

FNB委員会は、健康な人の骨の健康と正常なカルシウム代謝を維持するのに十分な毎日の摂取量を示すために、ビタミンDのRDAを設定した。ビタミンDのRDAはマイクログラム(µg)と国際単位(IU)の両方で記載されている;1 µgのビタミンDは40IU(表2)に等しい。人によっては日光がビタミンDの主要な供給源であるにもかかわらず、FNBはビタミンDのRDAに基づいて、人々が最小限の日光を浴びることを前提にしている[1]。乳児については、血清25(OH)D濃度を20ng/mL(50nmol/L)以上に維持し、骨の発達をサポートするビタミンDの量に基づいて、FNB委員会がAIを開発した。

表2:ビタミンDの推奨栄養所要量(RDA)[1]
表2:ビタミンDの推奨栄養所要量(RDA)
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
生後0~12カ月* 10 µg (400 IU) 10 µg (400 IU)
1~13歳 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU)
14~18歳 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU)
19~50歳 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU)
51~70歳 15 µg (600 IU) 15 µg (600 IU)
70歳以上 20 µg (800 IU) 20 µg (800 IU)

*適正摂取量(AI)

世界の多くの国や一部の専門学会では、ビタミンDの摂取量のガイドラインが多少異なっている[15]。これらの違いは、ビタミンDの生物学的および臨床的意味合いに対する理解が不完全であること、ガイドラインの目的が異なること(例えば、健康な人々の公衆衛生のためか臨床的実践のためか)、および/またはいくつかのガイドラインでは、推奨事項を確立するために無作為化臨床試験に加えて観察研究が用いられていることに起因している[9,15]。内分泌学会は、75 nmol/L(30 ng/mL)以上の血清25(OH)Dのレベルを維持するために、例えば、大人は少なくとも37.5〜50 µg(1,500〜2,000 IU)/日のビタミンDの補充を必要とする可能性があり、小児や青年は少なくとも25 µg(1,000 IU)/日を必要とする可能性があることを述べている[11]。対照的に、英国政府は、4 歳以上の国民に対して、10 µg (400 IU)/日の摂取を推奨している [16]。

ビタミンDの摂取源

食物

ビタミンDを天然に含有する食物は少ない。脂肪性の魚(サケ、マグロ、サバなど)の身や魚肝油は最良の供給源である[17,1]。動物の食生活は、その動物の組織中のビタミンDの量に影響を与える。牛レバー、チーズ、卵黄には少量のビタミンDが含まれており、主にビタミンD3とその代謝物である25(OH)D3が含まれている。きのこ類のビタミンD2の量は可変的である[17]。市販されているキノコの中には、ビタミンD2を増やすために紫外線処理をしているものもある。また、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は、食品添加物として、UV処理したキノコの粉末を食品中のビタミンD2源として使用することを承認している[18]。非常に限られたエビデンスでは、さまざまな食物から得られるビタミンDのバイオアベイラビリティー(生物学的利用能)に大きな違いはないことが示唆されている[19]。

動物性食品は、典型的には、ビタミンD3に加えて、25(OH)Dの形でいくらかのビタミンDを供給する。この形がビタミンDの状態に与える影響は、新たな研究領域となっている。研究では、25(OH)Dは、血清中の25(OH)D濃度を上昇させるために、前駆ビタミンの約5倍の効果があると考えられる [17,20,21]。ある研究では、牛肉、豚肉、鶏肉、七面鳥、卵の25(OH)D含有量を考慮した場合、食物に含まれるビタミンDの総量は、食物によっては前駆ビタミン単体の量の2~18倍になるという結果が得られた[20]。

アメリカ人の食生活において、ビタミンDの最大供給源は強化食品である[1,22]。例えば、アメリカの牛乳供給のほとんどすべてが自発的に約3 µg/カップ(120 IU)、通常はビタミンD3の形で強化されている[23]。カナダでは、牛乳は0.88~1.0 µg/100 mL(35~40 IU)で強化する必要があり、マーガリンは13.25 µg/100 g(530 IU)以上が必要とされている。チーズやアイスクリームなど、牛乳を原料としたほかの乳製品は、アメリカやカナダでは通常強化されていない。植物由来の代替ミルク(大豆、アーモンド、オーツ麦から作られた飲料など)は、しばしば強化された牛乳(約3 µg [120 IU]/カップ)と同程度の量のビタミンDで強化されている;栄養成分表示(Nutrition Facts label)には実際の量が記載されている[24]。朝食用のインスタントシリアルには、ビタミンDが添加されていることが多い。また、一部のオレンジジュース、ヨーグルト、マーガリンなどの食料品にも銘柄によってはビタミンDが添加されている。

アメリカでは粉ミルクに1-2.5µg/100kcal(40-100IU)のビタミンDを添加することが義務付けられているが、カナダでは1-2µg/100kcal(40-80IU)が必要量となっている[1]。

さまざまな食物と1食あたりのビタミンD量を表3に示す。

表3:ビタミンDを含む食物 [25]
表3:ビタミンD源となる食物
食物 (1オンスは約28g、1カップは240ml) 1食あたりのマイクログラム(µg) 一食あたりの国際単位(International Units:IU) %DV*
タラ肝油、大さじ1 34.0 1,360 170
ニジマス、養殖、加熱、3オンス(90g) 16.2 645 81
鮭、紅サケ、調理済み、3オンス(240g) 14.2 570 71
マッシュルーム、白、生、薄切り、UV処理、1/2カップ(120ml) 9.2 366 46
牛乳、乳脂肪2%、ビタミンD強化、1カップ(240ml) 2.9 120 15
大豆、アーモンド、オート麦ミルク、ビタミンD強化、各種ブランド、1カップ(240ml) 2.5-3.6 100-144 13-18
インスタントシリアル、ビタミンDの10%のDVで強化、1食分 2.0 80 10
イワシ(アトランティック)、オイル漬缶詰、オイル抜後、2尾 1.2 46 6
卵、Lサイズ1個、スクランブルエッグ** 1.1 44 6
レバー、牛肉、蒸し煮、3オンス(90g) 1.0 42 5
ライトツナ(マグロ)、水煮缶詰、水切り、3オンス(240g) 1.0 40 5
チェダーチーズ 1オンス(約57g) 0.3 12 2
マッシュルーム、生のポルタベッラ、さいの目切り、1/2カップ(120ml) 0.1 4 1
鶏むね肉、焼き、3オンス(約90g) 0.1 4 1
牛肉、ひき肉、90%赤身、焼き、3オンス(約90g) 0 1.7 0
ブロッコリー、生、刻み、1/2カップ(120ml) 0 0 0
ニンジン、生、刻み、1/2カップ(120ml) 0 0 0
ローストドライアーモンド、 1オンス(約28g) 0 0 0
リンゴ、大 0 0 0
バナナ、大 0 0 0
玄米、長粒米、炊いたもの、1カップ(240ml) 0 0 0
全粒小麦粉のパン 1切れ 0 0 0
レンズ豆、茹で、1./2カップ(120ml) 0 0 0
ヒマワリの種、ロースト、1/2カップ(120ml) 0 0 0
さや入り枝豆、調理済み、1/2カップ(120ml) 0 0 0

*DV = 1日摂取量。FDAは、消費者が食事全体における食物およびサプリメントの栄養素含有量を比較するのに役立つよう1日摂取量(Daily Value: DV)を設定した。最新の栄養成分表示および表3に記載のビタミンDに対するDVは成人および4歳以上の小児で20µg(800IU)である[26]。新しいラベル表示には、ビタミンDの含有量を1食あたりのµgで表示する必要があり、また、( )内にIUの量を表示するという選択肢がある。FDAは、製造業者に2020年1月より最新の栄養成分表示を使用するよう義務付けているが、年間売上1千万ドル以下の業者に関しては、2021年1月まではビタミンD DV400IUの古い表示の継続使用を許可している[28,29]。DVが20%以上となる食物は高栄養源と考えられるが、DVのパーセンテージが低い食物でも健康的な食事をとることができる。
** ビタミンDは卵黄に含まれている。

米国農務省(The U.S. Department of Agriculture:USDA)のFoodData Central(英語サイト)では、多くの食物の栄養素含有量をリストアップし、栄養素含有量(英語サイト)別および食物(英語サイト)別に整理された、ビタミンDを含む食物の総合リストを提供している。しかしながら、FoodData Centralは、食物中の25(OH)Dの量は含んでいない。

日光曝露

世界中のほとんどの人がビタミンDの所要量のうち少なくとも一部を日光曝露によって得ている[1]。波長290~320ナノメートルのUV B波(UVB)が皮膚に直接当たると、皮膚の7‐デヒドロコレステロール(7-dehydrocholesterol)がプレビタミンD3に変換され、このプレビタミンD3,はビタミンD3 になる。季節、時間帯、日照時間、雲量、煙霧(スモッグ)、皮膚のメラニン量、日焼け止め剤等が、紫外線への曝露量とビタミンD合成に影響を与える要因となる。高齢者や肌の色が濃い人は日光からビタミンDを生成しにくくなる [1]。紫外線B波はガラスを貫通しないため、屋内で窓越しに日光に当たってもビタミンDは生成されない[29]。

紫外線照射に影響を与える要因、個人の反応性、十分なビタミンDレベルを維持するために必要な日光照射量に関する不確実性などから、十分なビタミンD合成に必要な日光照射量の目安を示すことは困難である [15,30]。一部の専門家団体やビタミンDの研究者らは、例えば、特に午前10時から午後4時までの間に、毎日または少なくとも週2回、日焼け止めなしで顔、腕、手、足に約5〜30分の日光浴を行うと、通常は十分なビタミンD合成につながることを示唆している[13,15,30]。UVB放射量が2%~6%の市販の日焼けベッドを適度に使用することも効果的である[13,31]。

しかし、ビタミンDの合成に太陽が重要であるにもかかわらず、日光や日焼けマシン(日焼けするためのベッド)からの紫外線の照射を制限することは賢明である[30]。紫外線は発がん性物質であり、紫外線を浴びることは皮膚がんの最も予防可能な原因となる。連邦政府機関や国の機関は、人々が太陽にさらされているときはいつでも、太陽保護係数(SPF)15以上の日焼け止めを使用することを含めて、皮膚がんのリスクを減らすために光保護措置を取ることを助言している[30,32]。SPF8以上の日焼け止めは、ビタミンDが生成する紫外線をブロックすると考えられている。しかし、実際には、人々は通常、十分な量の日焼け止めを塗ったり、太陽にさらされた皮膚をすべてカバーしたり、または定期的に日焼け止めを塗り直したりしない。そういった人々の肌は、通常の日焼け止めを塗っても、おそらくビタミンDを合成していると考えられる[1,30]。

サプリメント

サプリメントにビタミンD2またはD3 を含んでいることがある。ビタミンD2は酵母内のエルゴステロールに紫外線を照射して生産され、ビタミンD3はラノリンから抽出した7‐デヒドロコレステロールに紫外線を照射し、コレステロールを化学変換することで生産される[13]。どちらの形態も血清25(OH)Dレベルを上昇させ、くる病を治すために同等の能力を持っているようである[4]。また、ビタミンD2とD3の代謝と作用のほとんどのステップは同じである。しかし、ほとんどのエビデンスでは、ビタミンD3は血清中の25(OH)Dレベルをより大きく増加させ、ビタミンD2よりも高いレベルを長く維持することが示されているが、どちらの形態も腸内で十分に吸収される[33-36]。

一部の研究では、ビタミンDの25(OH)D3の形態を含むサプリメントを使用している。当量マイクログラム当たり、25(OH)D3はビタミンD3の3〜5倍の効力がある [37,38]。しかし、現時点ではアメリカ市場では25(OH)D3サプリメントは消費者に利用可能ではないようである[39]。

ビタミンDの摂取状況

アメリカではほとんどの人がビタミンDの摂取量が推奨量よりも少ない。2015-2016年国民健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)のデータを解析した結果、食物や飲料からのビタミンDの1日平均摂取量は、男性で5.1µg(204 IU)、女性で4.2µg(168 IU)、2-19歳の小児で4.9µg(196 IU)であることがわかった[40]。実際、2013-2016年のNHANESのデータによると、男性の92%、女性の97%以上、1歳以上の94%の人が飲食物からビタミンDを10µg(400IU)のEAR未満で摂取していることがわかった[41]。

また、2015-2016年のデータを解析したところ、アメリカの2歳以上の全個人の28%がビタミンDを含むサプリメントを摂取していたことがわかった[40]。また、2~5歳では26%、6~11歳では14%がサプリメントを摂取しており、12~19歳では10%、男性では49%、女性では60歳以上では59%と年齢とともに増加している。ビタミンDの総摂取量は、食事のみの場合と比較して、サプリメントの使用で3倍高くなった;2歳以上の個人の食物および飲料のみからの平均摂取量は4.8 µg(192 IU)であったが、サプリメントが含まれると19.9 µg(796 IU)に増加した。

一部の人は非常に多くのビタミンDのサプリメント摂取している。2013年から2014年にかけて、アメリカの成人人口の推定3.2%が100µg(4,000IU)以上のビタミンDを含むサプリメントを摂取していた[42]。

食物、飲料、さらにはサプリメントからのビタミンDの摂取量に基づいて、アメリカの人口の大部分がビタミンD不足であると予想されるかもしれない。しかし、ビタミンDの摂取量と血清25(OH)Dレベルを比較することは問題がある。その理由の一つは、日光への曝露がビタミンDの状態に影響するため、血清25(OH)Dレベルは通常、ビタミンDの食事摂取量だけで予測されるよりも高くなることである[1]。もう一つの理由は、動物性食品に25(OH)Dが含まれていることである。この形態のビタミンDは摂取量調査には含まれておらず、血清中の25(OH)Dレベルを上昇させる点でビタミンD2やD3よりもかなり強力である[43]。

血清25(OH)Dレベルに関するNHANES 2011-2014年のデータを解析したところ、アメリカでは1歳以上のほとんどの人がFNBのしきい値に従って十分なビタミンDの量を摂取していることが分かった[44]。しかし、18%が不十分な量であるリスク(30~49nmol/L[12~19.6ng/mL]のレベル)、5%が欠乏症のリスク(30nmol/L[12ng/mL]以下のレベル)を有していた。4%が125nmol/L(50ng/mL)を超えていた。欠乏症リスクの割合は、1~5歳で最も低く(0.5%)、20~39歳で7.6%、60歳以上では2.9%に低下したが、不十分のリスクのパターンは同様であった。欠乏症の割合は人種や民族によって異なっていた。ヒスパニック系以外の黒人の17.5%がビタミンD欠乏症のリスクがあり、ヒスパニック系以外のアジア人の7.6%、ヒスパニック系の5.9%、ヒスパニック系以外の白人の2.1%がビタミンD欠乏症のリスクがあった。ここでも、ビタミンD欠乏のリスクについては同様のパターンであった。アメリカのビタミンDの状態は、2003-2004年から2013-2014年までの10年間で安定的に推移している。

ビタミンD欠乏症

通常の摂取量が推奨摂取量よりも少ない場合、日光への曝露が制限されている場合、腎臓が25(OH)Dを活性型に変換できない場合、消化管からのビタミンDの吸収が不十分な場合などに、ビタミンD欠乏症を発症することがある。ビタミンDの低い食事は、牛乳アレルギーや乳糖不耐症の人や、オボ・ベジタリアンやビーガンの食事をしている人に多く見られる[1]。

小児の場合、ビタミンDの欠乏はくる病として現れ、骨組織が適切にミネラル化されず、軟骨や骨格の変形が起こることを特徴とする病気である[45]。骨の変形や痛みに加えて、重度のくる病は、発育不全、発達遅延、低カルシウム発作、破傷風痙攣、心筋症、歯の異常などを引き起こす可能性がある[46,47]。

ビタミンDの補充なしに長時間の完全母乳育児を続けると、乳児のくる病を引き起こす可能性があり、アメリカでは、母乳育児をしている黒人の乳児と小児の間でくる病が最も多く見られる[48]。ミネソタ州のある郡では、2000年からの10年間の3歳未満の小児ものくる病発症率は10万人当たり24.1人であった[49]。くる病は、主に母乳を長く与えられ、低出生体重で生まれ、体重が少なく、他の子どもよりも背が低い黒人の小児に発生した。カナダ全土の2,325人の小児科医が診察した乳幼児および小児(7歳未満)のくる病発症率は、2002年から2004年の10万人当たり2.9人であり、くる病患者のほとんどは母乳で育てられていた[50]。

1930年代に入ってから、牛乳(カルシウムの良い供給源)や朝食用シリアル、マーガリンなどの主食をビタミンDで強化し、タラ肝油を使用したことで、アメリカではくる病が珍しくなった[30,51]。しかし、欧米でも世界的にくる病の発生率は増加しており、特にアフリカ、中東、アジア諸国からの移民の間で増加している[52]。この増加の原因として考えられるのは、ビタミンD代謝の遺伝的な違い、食生活の好み、日光への露出が少ない行動などである[46,47]。

成人や青年期には、ビタミンDの欠乏により、既存の骨がリモデリングの過程でミネラルが不足したり、不足したりして骨が弱くなる「骨軟化症」を引き起こす可能性がある[47]。骨軟化症の兆候や症状は、くる病と似ており、骨の変形や痛み、低カルシウム発作、破傷風痙攣、歯の異常などがある[46]。

ビタミンDの状態のスクリーニングは、プライマリ・ケアの医師が日常的に行う臨床検査のルーチン血液検査の一部になりつつある[6,53-55]。このようなビタミンD欠乏症のスクリーニングが健康状態の改善につながるかどうかについては、これまでの研究では検討されていない[56]。米国予防医学専門委員会(U.S. Preventive Services Task Force:USPSTF)は、無症状の成人におけるビタミンD欠乏症のスクリーニングの有益性(ベネフィット)と有害性を評価するための十分なエビデンスを得られなかった[6]。また、ビタミンD欠乏症の集団検診を推奨する全国的な専門機関はないと付け加えている。

ビタミンD欠乏のリスク群

天然由来(未強化)の食事から十分なビタミンDを得ることは難しい。多くの人にとって、ビタミンD強化食物を摂取すること、また、日光を浴びることも、健康的な体内ビタミンD濃度を維持するために不可欠である。しかし、一部のグループによっては、ビタミンDの必要量を満たすためにサプリメントが必要な場合もあるビタミンDが不足している可能性が高いのは、以下のようなグループである。

母乳で育てられている乳児

人の母乳だけでは、通常、乳児がビタミンDの必要量を満たすことはできない。その理由は、母乳のビタミンD供給量は、0.6~2.0µg/L(25~78IU/L)未満であるからである[1,57,58]。人の母乳のビタミンDの含有量は、母親のビタミンDの状態に関連している。研究では、少なくとも50 µg(2,000 IU)ビタミンD3を含む毎日のサプリメントを摂取している母親の母乳は、栄養素の高いレベルを持っていることを示唆している [58,59]。

UVBに曝露された乳児はビタミンDを生成することができるが、米国小児科学会(American Academy of Pediatrics:AAP)は、6ヶ月未満の乳児を直射日光にさらさないようにし、保護服や帽子を着用させ、やむを得ず日光に曝露する場合は、皮膚の小さな部分に日焼け止めを塗るように保護者にアドバイスしている[60]。AAPは、専ら母乳または部分的に母乳で育てられた乳児に対して、出生後まもなく開始し、離乳するまでの間、少なくとも1,000mL/日のビタミンD強化粉ミルクまたは全乳を摂取するために、1日10µg(400 IU)/日のビタミンDサプリメントを推奨しています[58]。AAPはまた、母乳を与えておらず、ビタミンD強化粉ミルクやミルクを1,000mL/日未満摂取しているすべての乳児に対して、10µg(400IU)/日の補助的なビタミンDを推奨している。NHANES 2009-2016年のデータを解析したところ、母乳で育てられた乳児の20.5%と母乳で育てられていない乳児の31.1%しかサプリメントの推奨量を摂取していなかったことが判明した[61]。

高齢者

高齢者はビタミンD不足になるリスクが高くなるが、これは皮膚のビタミンD合成能力が年齢とともに低下するためである[1,62]。また、高齢者は若い人に比べて室内で過ごす時間が長く、ビタミンの食事摂取量が不足している可能性がある[1]。

日光曝露時間が限られている人

在宅生活者、宗教上の理由で長めのローブやドレス、頭を覆うものを身につけている人、日光への露出が制限されている職業に就いている人などは、日光から十分な量のビタミンDを摂取することができないと考えられている[63]。また、日焼け止めを使用することで、日光からのビタミンDの合成が制限される。しかし、日焼け止めの使用範囲や頻度が不明であるため、日焼け止めがビタミンD合成を低下させる役割を果たしている可能性があるかどうかは不明である[1]。

肌色が濃い人

皮膚の表皮層の色素メラニンの量が多くなると、肌が黒くなり、日光からビタミンDを生成する能力が低下する[1]。例えば、黒人アメリカ人は、一般的に白人アメリカ人よりも血清25(OH)D濃度が低い。しかし、肌が黒い人のこれらの低いレベルが健康に重大な影響を与えるかどうかは明らかではない[14]。例えば、アフリカ系アメリカ人の祖先は、白人よりも骨折や骨粗しょう症の割合が低い(骨の健康と骨粗しょう症については、以下のセクションを参照)。

脂肪の吸収を制限する条件がある人

ビタミンDは脂溶性であるため、その吸収は腸が食物脂肪を吸収する能力に依存する[4]。脂肪の吸収不良は、肝臓病、嚢胞性線維症、セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎のいくつかの形態を含む病状と関連している[1,64]。ビタミンD欠乏症のリスクが高まることに加えて、これらの疾患を持つ人々は、乳製品(その多くはビタミンDで強化されている)などの特定の食品を食べなかったり、これらの食品を少量しか食べなかったりすることがある。食物性脂肪の吸収が難しい人は、ビタミンDの補充が必要である可能性がある[64]。

肥満の方や胃バイパス手術を受けたことがある人

体格指数(BMI)が30以上の人は、肥満でない人に比べて血清25(OH)Dレベルが低い。肥満は皮膚のビタミンD合成能力に影響を与えないが、皮下脂肪の量が多いほどビタミンDが多く脂肪内に隔離されてしまう[1]。肥満の人は、正常な体重の人と同様の25(OH)Dレベルを達成するために、より多くのビタミンDを摂取する必要があるかもしれない[1,65,66]。

胃バイパス手術を受けた肥満の人もビタミンD不足になる可能性がある。この手術では、ビタミンDが吸収される上部小腸の一部をバイパスするため、脂肪貯蔵から血液中に動員されたビタミンDは、時間の経過とともに25(OH)Dが適切なレベルにまで上昇しなくなる可能性がある[67,68]。米国メタボリック・肥満外科学会、肥満学会、英国肥満・メタボリック外科学会など、さまざまな専門家グループが、肥満外科手術前後のビタミンDスクリーニング、モニタリング、補充に関するガイドラインを作成している[67,69]

ビタミンDと健康

ビタミンDのDRIを確立したFNB委員会では、骨の健康に関する指標を除いて、ビタミンが潜在的な健康上のアウトカムの長いリスト(例えば、慢性疾患への抵抗性や機能的指標)に何らかの影響を及ぼすと結論づけるには、エビデンスが不十分であるか、あるいは相反する結果が多いことがわかった。同様に、2009年から2013年の間に発表された250件近くの研究のデータをレビューした結果、米国医療研究品質局(Agency for Healthcare Research and Quality)は、ビタミンDと骨の健康以外の健康状態との間にしっかりとした関係を確立することはできないと結論付けている[70]。しかし、ビタミンDと数多くの健康アウトカムに関する研究が行われているため、ここではビタミンDが関与している可能性のある7つの疾患、状態、介入に焦点を当てている:骨の健康と骨粗鬆症、がん、心血管疾患(CVD)、うつ病、多発性硬化症(MS)、2型糖尿病、体重減少。

ここに記載されている研究のほとんどは、最適な方法と比較して標準化されていないさまざまな方法を用いて血清25(OH)Dレベルを測定した。標準化されていない25(OH)D測定値の使用は、そのような測定値を使用した研究、特に異なる標準化されていない測定値を使用した多くの研究からデータをプールするメタアナリシスから導き出された結果の正確性と結論の妥当性について疑問が生じる可能性がある[5,9,71]。

骨の健康と骨粗鬆症

骨は常に再形成されている。しかし、年齢を重ねるにつれて、特に更年期の女性では、骨の破壊率が骨造成率を上回る。時間が経つにつれて骨密度が低下し、最終的には骨粗鬆症が発症する可能性がある[72]。

アメリカでは5,300万人以上の成人が骨粗鬆症を発症しているか、またはそのリスクを抱えている。これは、骨量が少なく、骨組織の構造的劣化により骨がもろくなり、骨折のリスクが高まることを特徴としている[73]。2015年にアメリカで発生した骨粗鬆症性骨折は約230万件である[74]。骨粗鬆症は、カルシウムおよび/またはビタミンD不足の長期的な影響の一部であり、ビタミンD不足に起因するくる病および骨軟化症とは対照的である。骨粗鬆症は、カルシウム摂取不足と関連付けられることが極めて多いが、ビタミンDの摂取不足によりカルシウム吸収量が低下することによっても、骨粗鬆症を発症する[1]。

また、骨の健康は、バランスや姿勢の揺らぎを助け、転倒のリスクを減らすために、周囲の筋肉からのサポートにも依存している。また、ビタミンDは筋繊維の正常な発達や成長にも必要である。また、ビタミンDが不足すると筋力に悪影響を及ぼし、筋力低下や痛み(ミオパシー)の原因となる[1]。

ビタミンDサプリメントの骨の健康への効果を検証した試験のほとんどには、カルシウムのサプリメントも含まれていたため、各栄養素の効果を分離することは困難であった。さらに、研究では、異なる量の栄養素を提供し、異なる投与スケジュールを使用しました。

高齢者に対する臨床試験のエビデンス

閉経後の女性や高齢の男性の間では、ビタミンDとカルシウムの両方を補充すると、骨格全体の骨密度がわずかに増加することが、多くの臨床試験で示されているす[1,75]。また、施設に入所している高齢者の骨折率を下げるのにも役立っている。しかし、地域居住者の骨折に対するビタミンDおよびカルシウムサプリメントの影響に関するエビデンスは一貫性がない。

USPSTFは、骨粗鬆症、ビタミンD欠乏症、骨折の既往歴のない50歳以上の健康な地域居住成人51,419人を対象に、ビタミンDおよび/またはカルシウムの補充に関する11のランダム化臨床試験を評価した[76,77]。現時点でのエビデンスでは、骨折を予防するためのサプリメントの有益性(ベネフィット)と有害性を評価するには不十分であると結論づけた。また、USPSTFは、この集団の骨折を予防するために、ビタミンDを10µg(400IU)以下、カルシウムを1,000mg以下で補充することを推奨しているが、高用量の摂取による有益性と有害性のバランスを判断することはできなかった。

USPSTFはまた、骨粗鬆症やビタミンD欠乏症を有していない65歳以上の地域居住者の転倒リスクに対するビタミンD補充の効果に関する7件の報告された研究(うち2件はカルシウム補充も含む)をレビューした。ビタミンDの補充は、転倒や転倒に起因する骨折などの怪我の数を減らすことはできないと結論づけている[78,79]。別の最近のシステマティックレビューでは、ビタミンDとカルシウムのサプリメントは、骨折、転倒、骨密度に有益な影響を与えないことも明らかになった[80,81]。一方、49,282人の高齢者を対象とした6つの試験のメタアナリシスでは、ビタミンD(10または20µg [400 IUまたは800 IU]/日)とカルシウム(800または1,200 mg/日)を平均5.9年間毎日摂取することで、骨折のリスクが6%、股関節骨折のリスクが16%減少したことが明らかになった[82]。

2018年までに発表された11件のランダム化比較試験のシステマティックレビューおよびメタアナリシスのうち、ビタミンDサプリメント単独(10-20 µg [400-800 IU]/日以上、少なくとも毎週、または稀に年1回)を9カ月から5年間摂取した場合、高齢者34,243人を対象に骨折からの保護にはなかったという結果が出た[82]。

少数民族の骨の健康のためのビタミンDサプリメント

骨密度、骨量、骨折リスクは、白人およびメキシコ系アメリカ人では血清25(OH)Dレベルと相関しているが、黒人アメリカ人では相関していない[14,83]。肥満、皮膚の色素沈着、ビタミンD結合タンパク質多型、遺伝学などの因子が、黒人と白人の間の25(OH)Dレベルの違いの一因となっている。

ある臨床試験では、60歳以上の黒人女性260名(平均年齢68.2歳)を対象に、血清25(OH)D濃度を75nmol/L(30ng/mL)以上に維持するために、1日60~120µg(2,400~4,800IU)のビタミンD3サプリメントの3年間ランダム摂取を行った[84]。その結果、試験を終了した184名の参加者において、25(OH)DレベルまたはビタミンD投与量と転倒リスクとの間に関連性は認められなかった。実際には、黒人のアメリカ人は、白人のアメリカ人よりも、1日のビタミンDの摂取量が50 µg (2,000 IU)以上の場合、転倒や骨折のリスクが高い可能性がある [14]。さらに、高齢の黒人女性の骨の健康は、血清25(OH)Dレベルを50nmol/L(20ng/mL)を超えて上昇させても恩恵を受けないようである[84]。

ビタミンDのサプリメントと筋肉の働き

ビタミンDの補充が筋力や筋機能の低下率に及ぼす影響を検討した研究では、一貫性のない結果が得られている[56]。例えば、最近のある臨床試験では、65歳以上のフレイルおよびニアフレイル成人78人をランダムに割り付け、ビタミンD3を20µg(800IU)、25(OH)Dを10µg、またはプラセボを毎日6カ月間摂取した。筋力やパフォーマンスの測定では、両群間に有意差は認められなかった[85]。別の研究では、血清25(OH)D値が50nmol/L(20ng/ml)以下の60歳以上の地域居住の男女100名(ほとんどが白人)を800IUのビタミンD3またはプラセボに1年間ランダムに割り付けた[86]。4ヶ月後の血清25(OH)D値が70nmol/L(28ng/ml)未満であった治療群の参加者は、800IU/日のビタミンD3を追加摂取した。血清25(OH)Dレベルは平均80nmol/L(32ng/ml)以上に上昇したが、ビタミンD補充は下肢のパワー、筋力、除脂肪量に影響を与えなかった。

ビタミンDサプリと骨の健康についての結論

すべての成人は、必要に応じて食物やサプリメントから推奨量のビタミンDとカルシウムを摂取する必要がある。高齢の女性や男性は、骨の健康を維持し、骨粗鬆症を予防・治療するための総合的な計画の一環として、両方の栄養素の必要性についてかかりつけの医療スタッフに相談すべきである。

がん

実験室や動物実験では、ビタミンDが細胞の分化を促進したり、転移を抑制したりすることで、発がんを抑制し、腫瘍の進行を遅らせる可能性が示唆されている。ビタミンDはまた、抗炎症作用、免疫調節作用、プロアポトーシス作用、血管新生作用を持つ可能性がある[1,87]。観察研究および臨床試験では、ビタミンDの摂取量または血清レベルががんの発生、進行、または死亡リスクに影響を与えるかどうかについて、さまざまなエビデンスが示されている。

全がん罹患率と死亡率

一部の観察研究では、25(OH)Dの血清レベルの低さとがんの発生および死亡のリスクの増加との間に関連があることが示されている。がんと診断された8,345人の参加者137,567人を対象とした16件の前向きコホート研究のメタアナリシスでは、5,755人ががんで死亡した[88]。25(OH)Dレベルの50nmol/L(20ng/mL)の上昇は、総がん罹患率の11%の減少と関連し、女性では男性ではなく女性ではがん死亡率の24%の減少と関連していた。血清25(OH)D値とがん発生率(8研究)またはがん死亡率(16研究)との関連を評価したプロスペクティブ研究のメタアナリシスでは、血清25(OH)D値が20nmol/L(8ng/mL)増加するごとに、がんリスクが7%減少し、がん死亡率が2%減少することが明らかになった[89]。重要なことは、すべての観察研究がより高いビタミンDの状態が有益であることを示しているわけではなく、研究集団、ベースラインでの合併症、ビタミンDレベルの測定方法などにかなりのばらつきがあったことである。

臨床試験のエビデンスは、観察的所見をある程度裏付けるものである。例えば、3つの臨床試験エビデンスのメタアナリシスでは、ビタミンDの補充はがんの発生率には影響しないが、がんの総死亡率を12~13%有意に低下させることが示されている[90-92]。最新のメタアナリシスでは、がん症例6,537例を含む10のランダム化臨床試験(後述のVitamin D and Omega-3 Trial [VITAL]試験を含む)で、ビタミンD3を1日10~50µg(400~2,000IU)摂取(6試験)または500µg(20,000IU)/週~12,500µg(500,000IU)/年のボーラス摂取(4試験)が行われた[91]。研究報告書には、3~10年分の追跡調査データが記載されている。ビタミンDサプリメントは、血清25(OH)D濃度54~135nmol/L(21.6~54ng/mL)と関連していた。ビタミンDの補充により、がん死亡率が13%減少し、その有益性(ベネフィット)のほとんどは毎日の補充で発生した。

一般集団におけるがんの一次予防に対するビタミンDの効果を調査した最大の臨床試験であるVITALでは、1日1,000mg/日の海洋性オメガ3脂肪酸またはプラセボを含むビタミンD3サプリメントを50µg(2,000IU)/日摂取し、中央値で5.3年間摂取した[93]。この研究では、がんの既往歴のない50歳以上の男性25,871人と55歳以上の女性25,871人が対象となり、ほとんどの人がベースライン時に十分な血清25(OH)D値を有していた。乳がん、前立腺がん、結腸直腸がんの発生率では、ビタミンD群とプラセボ群の間に有意差はなかった。しかし、正常体重の参加者は、過体重または肥満の参加者と比較して、がんの発生率および死亡率の低下が大きかった。

ビタミンDの補充が特定のがんに与える影響を調べた少数の研究がある。以下に、ビタミンDと乳がん、大腸がん、肺がん、膵臓がん、前立腺がんとの関連性や効果に関する研究について簡単に説明する。

乳がん

観察研究の中には、25(OH)Dレベルと乳がんリスクおよび死亡率との間の逆相関を支持するものもあるが、そうでないものもある[94-97]。Women's Health Initiativeの臨床試験では、閉経後の女性36,282人を対象に、400IUのビタミンD3と1,000mgのカルシウムを1日1回摂取する群とプラセボを平均7年間摂取する群にランダムに割り付けられた[98]。ビタミンD3とカルシウムのサプリメントは乳がん発症率を低下させず、試験開始時の25(OH)Dレベルは乳がんリスクと関連していなかった[99]。

研究終了後の4.9年後の調査では、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを摂取していた女性(その多くは継続して摂取していた)は、in situ(非浸潤性)乳がんのリスクが18%低下していた[100]。しかし、試験開始時にビタミンDの摂取量が15 µg(600 IU)/日を超え、サプリメントを摂取した女性では、浸潤性乳がん(in situではない)のリスクが28%増加した。

大腸がん

大規模な症例対照研究には、大腸がんを発症し、採血からがん診断までの期間の中央値が 5.5 年の間に 25(OH)D 値が評価された 5,706人と、7,105人の対照群が含まれていた[101]。その結果、30nmol/L(12 ng/mL)未満の25(OH)Dレベルと大腸がんリスクの31%上昇との関連が示された。75~87.5nmol/L未満(30~35ng/mL)および87.5~100nmol/L未満(35~40ng/mL)のレベルは、それぞれ19%および27%のリスク低下と関連していた。この関連性は、女性では実質的に強固であった。

Women's Health Initiativeの臨床試験(上記)では、ビタミンD3とカルシウムのサプリメントは大腸がんの発生率に影響を与えなかった。研究終了後4.9年後の調査では、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを摂取していた女性(その多くは継続して摂取していた)は、プラセボを摂取していた女性と同じ大腸がんリスクを有していた[100]。

別の研究では、1つ以上の鋸歯状ポリープ(大腸がんの前駆病変)を切除した45歳から75歳の健康な人2,259人を対象とした[102]。これらの参加者は、毎日25µg(1,000IU)のビタミンD3、1,200mgのカルシウム、両方のサプリメント、またはプラセボを3~5年間ランダムに摂取し、その後、参加者が治療を中止した後、さらに3~5年間の観察を行うように割り付けられた。ビタミンD単独では新たな鋸歯状ポリープの発生に有意な影響はなかったが、ビタミンDとカルシウムの併用はリスクをほぼ4倍に増加させた。VITAL試験では、ビタミンDの補充と大腸腺腫や鋸歯状ポリープのリスクとの関連は認められなかった[103]。

肺がん

肺がんを発症した5,313人と対照群5,313人を含むコホート研究では、性、年齢、人種および民族、喫煙状況別にデータを解析しても、血清25(OH)D濃度とその後の肺がんのリスクとの間に関連はないことが明らかになった[104]。

膵臓がん

膵臓がんを発症した738人の男性と対照群738人を比較したある研究では、血清25(OH)D値と膵臓がんのリスクとの間には何の関係もないことが明らかになった[105]。フィンランドの男性喫煙者200人と対照群400人を比較した別の研究では、25(OH)D濃度が最も高い五分位(65.5nmol/L [26.2 ng/mL]以上)の参加者は、最も低い五分位(32nmol/L [12.8 ng/mL]未満)の参加者に比べて、16.7年間に膵臓がんを発症するリスクが3倍以上高いことが明らかになった[106]。12,205人の男女を対象とした10件のがん研究のデータをプールした調査では、25(OH)Dの濃度が75nmol/L(30ng/mL)以上100nmol/L(40ng/mL)未満では膵臓がんのリスクを低下させないことが明らかになった。しかし、25(OH)D濃度が100nmol/L(40ng/mL)以上では、膵臓がんのリスクが増加することが示された[107]。

前立腺がん

これまでの研究では、25(OH)Dのレベルが前立腺がんの発生と関連しているかどうかについて、さまざまなエビデンスが示されている。2014年に報告された一部の研究では、25(OH)Dのレベルが高いと前立腺がんのリスクが高まる可能性が示唆されている。例えば、前立腺がんの男性11,941人と対照者13,870人を対象とした21件の研究のメタアナリシスでは、25(OH)Dのレベルが高い参加者ほど前立腺がんのリスクが17%高いことが明らかになった[108]。何が「より高い」レベルを構成するかは研究によって異なるが、一般的には少なくとも75nmol/L(30ng/mL)であった。男性4,733人のコホート(うち1,731人が前立腺がん)において、25(OH)D値が45-70 nmol/L(18-28 ng/mL)の人は、それ以下またはそれ以上の値の人に比べて、本疾患のリスクが有意に低かった[109]。このU字型の関連は、最も侵攻性の高い前立腺がんの男性で最も顕著であった。前立腺がん症例1,695例と対照群1,682例を対象とした症例対照解析では、25(OH)Dレベルと前立腺がんリスクとの間に関連性は認められなかった[110]。しかしながら、血清25(OH)D値の高値(カットポイント75nmol/L [30ng/mL])は、成長の遅い前立腺がんのリスクが中程度に高く、侵攻性疾患のリスクがより実質的に低いことと関連していた。

しかし、2014年以降、一部の報告された研究やメタアナリシスでは、25(OH)Dレベルと前立腺がんリスクとの関連性は認められていないことが明らかになっている[111,112]。例えば、前立腺がんを発症した13,462人の男性と対照群20,261人の25(OH)Dの診断前レベルに関するデータを提供した19件の前向き研究の解析が行われた[113]。ビタミンDの欠乏や不足は前立腺がんのリスクを増加させず、25(OH)D濃度の高さはリスクの低下とは関連していなかった。

複数の研究では、前立腺がんの男性における25(OH)Dのレベルが、前立腺がんによる死亡または何らかの原因による死亡のリスクの低下と関連しているかどうかが検討されている。1件の研究では、前立腺がんの治療を受けた1,119人の男性を対象に、診断から4.9~8.6年後に血漿中25(OH)D濃度を測定した。死亡した198人の参加者(41人の死亡原因は前立腺がん)のうち、25(OH)Dレベルは前立腺がんまたはその他の原因による死亡リスクとは関連していなかった[114]。しかしながら、前立腺がん患者7,808人を対象とした7件のコホート研究のメタアナリシスでは、25(OH)Dレベルの高値は、前立腺がんまたはその他の原因による死亡率の低下と有意に関連していることが明らかになった[115]。用量反応解析の結果、25(OH)Dが20nmol/L [8 ng/mL]増加するごとに、全死因死亡率と前立腺がん特異的死亡率の両方のリスクが9%低下することと関連していることが明らかになった。

前立腺がんの男性では、ビタミンDの補充ががん関連の生存期間を延長するかどうかは明らかにされていない。前立腺がんの男性1,273人を対象とした3つのランダム化比較試験のメタアナリシスでは、ビタミンD補充(10µg [400 IU]/日を28日間から45µg [1,800 IU]を2週間間隔で3回に分けて摂取)を受けている人とプラセボを受けている人との間で、総死亡率に有意な差は認められなかった[116]。

ビタミンDとがんについての結論

USPSTFは、エビデンス不十分のため、がん予防のためにビタミンDを補うことの有益性(ベネフィット)と有害性のバランスを評価することができなかったと述べている [117]。以上をまとめると、これまでの研究では、カルシウム補充の有無にかかわらずビタミンDが、がんの発生率を減少させることは示されていないが、25(OH)Dレベルが十分またはそれ以上であれば、がん死亡率を減少させる可能性がある。ビタミンDの不足が、がんリスクを増加させるかどうか、この栄養素への曝露量を増やすことでがんを予防できるかどうか、また、一部の個人ではビタミンDの状態が長期的に変化することでがんリスクが増加する可能性があるかどうかを判断するためには、さらなる研究が必要とされている。

心血管系疾患(Cardiovascular disease:CVD)

ビタミンDは、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(およびそれによって血圧)、血管細胞の増殖、炎症性および線維化経路の調節を助ける[118]。ビタミンD欠乏症は血管機能障害、動脈硬化、左室肥大、高脂血症と関連している[119]。これらの理由から、ビタミンDは心臓の健康やCVDのリスクと関連があるとされてきた。

血清25(OH)D値の上昇とCVDの発症リスクおよび死亡リスクの低下との間の関連を支持する観察研究がある。例えば、メタアナリシスには、180,667人の参加者(平均年齢50歳以上)を1.3年から32年以上追跡した34件の観察研究が含まれていた。その結果、ベースラインの血清25(OH)D濃度は、CVDイベント(心筋梗塞、虚血性心疾患、心不全、脳卒中を含む)の総発生数および死亡リスクと逆相関していることが示された[120]。全体として、血清25(OH)Dが25nmol/L(10ng/mL)増加するごとに、CVDイベントのリスクが10%低下した。

デンマークの成人247,574人を0~7年間追跡した別の大規模な観察研究では、25(OH)D濃度が低値(約12.5 nmol/L [5 ng/mL])と高値(約125 nmol/L [50 ng/mL])では、CVD、脳卒中、急性心筋梗塞による死亡リスクの増加と関連していることが明らかになった [121]。ほかの前向き研究のメタアナリシスでは、血清25(OH)DレベルまたはビタミンD摂取量で測定されるビタミンDの状態の低下と虚血性脳卒中、虚血性心疾患、心筋梗塞、および早期死亡のリスクの増加との間に関連があることが明らかになっている[122,123]。

観察研究とは対照的に、臨床試験では、ビタミンDの補充がCVDやCVD死亡率のリスクを低下させるという仮説の支持はほとんど得られていない。例えば、ニュージーランドで行われた3年間の試験では、5,110人の成人(平均年齢65.9歳)が5,000µg(200,000IU)のビタミンD3を単回摂取された後、毎月2,500µg(100,000IU)のビタミンD3を摂取されるか、プラセボを投与されるかのいずれかにランダムに割り付けられ、中央値で3.3年間摂取された[124]。ビタミンDの補充は、心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈、動脈硬化、脳卒中、静脈血栓症の発症率、CVDによる死亡率に影響を与えなかった。同様に、上述のVITALの臨床試験では、ビタミンDのサプリメントは、心臓発作、脳卒中、冠動脈血行再建術、心血管系の原因による死亡率を有意に減少させなかったことが明らかになった[93]。さらに、この効果は、ベースラインの血清25(OH)Dレベルによっても、ビタミンDに加えて試験参加者がオメガ3サプリメントを摂取したかどうかによっても変化しなかった。

しかし、骨折リスクを調査するために設計された別の臨床試験では、70歳以上の成人5,292人を対象に、1日800IUのビタミンD3(カルシウムを含む、またはカルシウムを含まない)またはプラセボを中央値6.2年間摂取したところ、心不全は予防されたが、心筋梗塞や脳卒中は予防されなかったことが明らかになった[125]。

血清コレステロール値の高さと高血圧は、CVDの主な危険因子の2つである。補足的なビタミンDとコレステロール値に関するデータは、合計3,434人(平均年齢55歳)の参加者を対象とした41の臨床試験の1つのメタアナリシスで示されているように、混在している。その結果、0.5 µg(20 IU)〜214 µg(8,570 IU)/日のビタミンD補充(平均2,795 IU)を6週間〜3年間行ったところ、血清総コレステロール値、低密度リポ蛋白コレステロール値、トリグリセリド値は低下したが、高密度リポ蛋白コレステロール値は低下しなかったことが明らかになった[126]。

ビタミンDサプリメントの高血圧への効果についての研究でも、さまざまな結果が出ている。4,541人の参加者を含む46の臨床試験のメタアナリシスでは、ビタミンDのサプリメント(通常40µg [1,600 IU]/日以下)を最低4週間摂取しても、収縮期血圧および拡張期血圧に有意な影響はなかった[127]。一方、4,744人(平均年齢54.5歳)の参加者を対象とした30の臨床試験のメタアナリシスでは、5 µg(200 IU)から300 µg(12,000 IU)/日のビタミンD3を平均5.6ヶ月間摂取した別のメタアナリシスでは、20 µg(800 IU)/日以上の高血圧の正常体重の参加者の収縮期血圧と拡張期血圧が有意に低下したことが示されている[128]。しかし、カルシウムサプリメントと一緒に摂取した場合、20µg(800IU)/日以上のビタミンD3は、太りすぎや肥満の参加者の血圧を有意に上昇させた。146,581人の参加者(主に成人)の遺伝学的研究の別のメタアナリシスでは、低ビタミンDステータスは、25(OH)Dの低内因性産生に関連する遺伝的バラツキを持つ人々の血圧と高血圧リスクを増加させることがわかった[129]。

全体的に、ベースラインで25(OH)Dステータスが低い(20 nmol/L [12 ng/mL]未満)人でも、ビタミンDの補充はCVDリスクを低下させないことが臨床試験で示されている[93,124]。

うつ

ビタミンDはさまざまな脳内プロセスに関与しており、うつ病の病態生理に関与していると考えられている脳の神経細胞やグリア(神経膠細胞)にはビタミンD受容体が存在している[130]。

合計31,424人の成人(平均年齢27.5~77歳)を含む14の観察研究のシステマティックレビューおよびメタアナリシスにより、25(OH)Dの欠乏または低レベルとうつ病との間に関連があることが明らかになった[130]。

しかし、臨床試験(介入研究)はこれらの知見を支持するものではない。例えば、うつ病または抑うつ症状と診断された成人参加者4,923人を対象とした9つの試験のメタアナリシスでは、ビタミンDを補充しても症状の有意な減少は見られなかった[131]。試験では、異なる量のビタミンD(10µg [400 IU]/日から1,000µg [40,000 IU]/週まで)を摂取した。また、研究期間(5日~5年)、参加者の平均年齢(22歳~75歳の範囲)、およびベースラインの25(OH)Dレベルも異なっていた;さらに、すべての研究ではないが、一部の研究では、抗うつ薬を併用していた研究もあった。

そのメタアナリシス以降に行われた3つの試験でも、ビタミンDの補充による抑うつ症状への効果は認められなかった。ある試験では、206名の成人(平均年齢52歳)を対象に、2,500µg(100,000IU)のビタミンD3をボーラス投与(急速静注)した後、500µg(20,000IU)/週またはプラセボを4ヶ月間摂取する群にランダムに割り付けられました[132]。ほとんどの参加者は軽度または軽度のうつ病を有し、ベースラインの平均25(OH)値が33.8nmol/L(13.5ng/mL)と低く、抗うつ薬を服用していなかった。第2試験では、臨床的に重要な抑うつ症状を有し、大うつ病性障害はなく、血清25(OH)D値が季節により50~70nmol/L(20~28ng/mL)未満の60~80歳の成人155人が対象とされた[133,134]。参加者は、30µg(1,200IU)/日のビタミンD3またはプラセボのいずれかを1年間ランダムに摂取するように割り付けられた。上記のVITAL試験では、うつ病の既往歴のない50歳以上の男女16,657例と、うつ病の再発リスクが高い1,696例(過去2年間薬物治療を受けていない)を対象に、50µg(2,000IU)/日のビタミンD3(魚油の有無にかかわらず)またはプラセボを中央値で5.3年間摂取するようにランダムに割り付けた[135]。各群では、うつ病の発症率と再発率、臨床的に関連する抑うつ症状、気分スコアの変化に有意な差は認められなかった。

全体的に、臨床試験では、特に処方抗うつ薬を服用していない中高年から高齢者では、ビタミンDサプリメントが抑うつ症状や軽度のうつ病の予防や治療に役立つという結果は得られなかった。25(OH)Dレベルが低いか不足しており、抗うつ薬を服用している臨床うつ病の医療ケアを受けている人に、ビタミンDサプリメントが有益であるかどうかを評価した研究はない。

多発性硬化症(Multiple sclerosis:MS)

MSは、脳や脊髄の神経細胞を取り囲み、保護するミエリン鞘に損傷を与える中枢神経系の自己免疫疾患です。この損傷は、脳と身体の間のメッセージを妨げたり、ブロックしたりして、視力低下、運動機能低下、痙縮、運動失調、振戦、感覚喪失、認知機能症などの臨床症状を引き起こす[136,137]。MSの人の中には、やがて書くことも話すことも歩くこともできなくなってしまう人もいる。

世界のMSの地理的分布は均一ではない。赤道付近では発症する人は少ないが、北や南の方が有病率が高い。この不均一な分布は、日光への露出が少ない人のビタミンDレベルが低いと病気になりやすいのではないかという憶測につながっている[137]。

多くの疫学的・遺伝学的研究では、MSと低25(OH)D レベルの間の関連性が示されている[137]。観察研究では、十分なビタミンDのレベルは、MSに罹患するリスクを低減させ、MSがすでに存在する場合は、MSの再発のリスクを低減し、病気の進行を遅くする可能性があることを示唆している [138]。例えば、ある研究では、フィンランドの女性1,092人の25(OH)DレベルをMS診断の平均9年前にテストし、MSを発症しなかった2,123人の同様の女性のアウトカムと比較した[139]。MSを発症した女性の半数以上は、ビタミンD値が不足していたり、欠乏していたりしていた。25(OH)Dレベルが30nmol/L(12ng/mL)未満の女性は、50nmol/L(20ng/mL)以上の女性に比べて43%高いMSリスクを有していた。診断前に2つ以上の血清25(OH)Dサンプルを採取した女性(これによりランダムな測定値のばらつきが減少した)において、25(OH)Dの50nmol/L増加はMSのリスクの41%減少と関連し、25(OH)Dレベルが30nmol/L未満の場合はMSのリスクと関連し、50nmol/L以上の場合と比較して2倍のMSリスクとなった。

アメリカの非ヒスパニック系白人444人[140]とスウェーデン北部の576人[141]を対象とした同様のデザインの2件の先行の前向き研究では、25(OH)Dレベルがそれぞれ99.1nmol/L(39.6ng/mL)以上、75nmol/L(30ng/mL)以上であることが、MSのリスクが61~62%低下することと関連していることが明らかになっている。

ビタミン Dの補充が MS の発症を防ぐことができるかどうかを調査した臨床試験はないが、複数の臨床試験では、補充ビタミンDが疾患の対象に役立つことかどうかを調査した。2018年コクランレビューは、MSを発症した933人の参加者を対象としたこのような試験12件について解析をした。レビュアーらは、これらすべての試験の質が低かったと判断した [137]。総じて、プラセボ摂取と比較してビタミンDの補充は、再発や症状の悪化などの関連する臨床アウトカムに影響を及ぼさなかった。

専門家は、臨床試験のエビデンス不足により、ビタミン D がMS を予防するのに役立つかどうかについての確固たるコンセンサスを得ることはできなかった [142]。また、研究では一貫してビタミンD補充が活動的なMSの兆候や症状を抑制したり、再発の率を減らしたりすることは示されていない。

2型糖尿病

ビタミンDはブドウ糖の代謝に関与している。膵臓β細胞上のビタミンD受容体を介してインスリン分泌を刺激し、筋肉や肝臓のビタミンD受容体を介して末梢性インスリン抵抗性を低下させる[143]。ビタミンDは、炎症を軽減し、膵臓のβ細胞機能を改善する能力と同様に、グルコース代謝やインスリンシグナル伝達への効果を介して、2型糖尿病の病態生理に関与している可能性がある[144,145]。

観察研究は、糖尿病のリスクの増加と血清25(OH)Dレベルの低下が関連しているとしているが、それらの結果は、多くの参加者が太りすぎや肥満であったため、糖尿病を発症し、25(OH)Dレベルが低下しているより多くの素因があったという事実によって混同されている可能性がある[1]。2型糖尿病の有無にかかわらず、16カ国の成人を対象とした71件の観察研究のレビューでは、糖尿病の有無にかかわらず、ビタミンDの状態と血糖値との間に有意な逆相関関係があることが明らかになった[146]。

観察研究とは対照的に、臨床試験(介入研究)では、ブドウ糖の恒常性に対するビタミンD補充の有用性についてはほとんど支持されていない。ある試験では、体重過多または肥満の成人男女65例(平均年齢32歳)が対象とされていたが、この試験では、それ以外は健康で、糖尿病を有しておらず、血清ビタミンD濃度が低い(50nmol/L [20ng/mL]以下)ことが確認された[147]。研究者らは、参加者に対してランダムに、2,500µg(100,000IU)のビタミンD3をボーラス経口摂取し、その後100µg(4,000IU)/日を摂取するか、プラセボを16週間摂取与するかのいずれかに割り付けた。本試験を終了した54人の参加者において、ビタミンDの補充はプラセボと比較してインスリン感受性やインスリン分泌を改善しなかった。

あるシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、中央値83µg(3,332 IU)/日のビタミンDの補充またはプラセボを中央値16週間摂取された正常な耐糖能、糖尿病予備軍、または2型糖尿病の成人43,407人を対象とした35の臨床試験が評価された[148]。ビタミンDは、試験集団、ビタミンD摂取量、試験の質にかかわらず、グルコースの恒常性、インスリン分泌や抵抗性、ヘモグロビンA1c値(過去2~3カ月間の平均血糖値の指標)に有意な影響を与えなかった。

複数の試験では、ビタミンDの補充が25(OH)Dレベルが十分な患者の糖尿病への移行を防ぐことができるかどうかが調査し、すべての試験で否定的な結果が得られている。ノルウェーで行われた試験では、25~80歳(平均年齢62歳)の糖尿病予備軍の男女511名が、毎週500µg(20,000IU)のビタミンD3またはプラセボを5年間摂取した[149]。その結果、2型糖尿病への進行率、血清グルコース、インスリン、ヘモグロビンA1c値、またはインスリン抵抗性の測定値に有意差は認められなかった。ベースライン時、参加者の平均血清25(OH)D値は60nmol/L(24ng/mL)と十分であった。

糖尿病予防のためのビタミンD補充に関する現時点での最大の試験は、太りすぎまたは肥満(平均BMI32.1)の25歳以上(平均年齢60歳)の糖尿病予備軍の男女2,423名を、ビタミンD3またはプラセボ100µg(4,000IU)/日にランダムに割り付け、中央値で2.5年間摂取したものである[145]。ほとんどの参加者(78%)は、ベースライン時のビタミンDの血清レベルが十分であった(少なくとも50nmol/L [20ng/mL])。ビタミンDはプラセボと比較して糖尿病の発症を有意に防ぐことはできなかった。しかし、ポストホック解析では、ベースラインの血清25(OH)D値が低い(30 nmol/L [12 ng/mL]未満)参加者に対してビタミンDを補充した結果、プラセボを摂取した参加者に比べて糖尿病の発症率が62%低いことが示された[145,150]。

また、研究では、糖尿病の管理のためのビタミンD補充の値を評価し、このビタミンには限られた有益性(ベネフィット)があるという結果を得た。世界各国の糖尿病患者2,703人の成人を対象に、0.5 µg(20 IU)/日~1,250 µg(50,000 IU)/週のビタミンD補充を2~6ヶ月間摂取した場合の血糖コントロール効果をプラセボと比較した20の臨床試験のメタアナリシスが行われた[143]。ビタミンDは、ベースライン時にビタミンDが欠乏していて、血糖コントロールが良好、肥満ではなく、中東系民族である50µg(2,000IU)/日以上を摂取している人を中心に、インスリン抵抗性を小さくても有意な程度に減少させた。しかし、このサプリメントは空腹時血糖値、ヘモグロビンA1c、または空腹時インスリン値に有意な影響を及ぼさなかった。

現時点までの臨床試験では、ビタミンDの補充がブドウ糖の恒常性の維持に役立つこと、糖尿病予備軍から2型糖尿病への進行リスクを軽減すること、あるいは特にビタミンDが不足している人の病気の管理に役立つことを示すエビデンスはわずかであった。

減量

観察研究では、体重の増加はビタミンDのステータスの低下と関連しており、肥満者の循環25(OH)Dレベルは、しばしば限界または欠乏した状態であることが示されている[151]。しかし、臨床試験ではビタミンDと体重減少との因果関係は支持されていない。

カロリー制限、運動、またはその両方を用いた15の減量介入研究(必ずしもビタミンDの補充や他の治療法を用いたものではない)のシステマティックレビューとメタアナリシスによると、体重を減らした人は、体重を維持した人に比べて血清25(OH)Dレベルが有意に大きく上昇したことが明らかになった[152]。別の研究では、閉経後の女性、特にベースラインの総カルシウム摂取量が1,200mg/日未満の女性において、10µg(400 IU)/日のビタミンDと1,000mg/日のカルシウムの補充は、プラセボと比較して体重増加量をわずかだが有意に減少させた[153]。しかし、12のビタミンD補充に関する試験(体組成測定を主要アウトカムとした5試験を含む)のメタアナリシスでは、カロリー制限を行わないビタミンD補充は、プラセボと比較した場合、体重や脂肪量に影響を与えないことがわかった[154]。

総じて、入手可能な研究によると、ビタミンDを多く摂取したり、ビタミンDのサプリメントを摂取したりしても、体重減少は促進されないことが示唆されている。

ビタミンD過剰摂取による健康上のリスク

ビタミンDの過剰摂取は毒性がある。ビタミンDは消化管でのカルシウム吸収を増加させるため、ビタミンDの毒性は著しい高カルシウム血症(総カルシウム値が11.1mg/dLを超え、正常範囲の8.4~10.2mg/dLを超える)、高カルシウム尿、および血清25(OH)D高値(通常、375nmol/l [150ng/mL]を超える)をもたらす[155]。同様に、高カルシウム血症は、吐き気、嘔吐、筋力低下、神経精神障害、疼痛、食欲不振、脱水、多尿、過度の喉の渇き、および腎臓結石を引き起こす可能性がある。

極端な例では、ビタミンDの毒性により、腎不全、全身の軟部組織の石灰化(冠状動脈の血管や心臓弁を含む)、心臓の不整脈、さらには死に至ることもある。ビタミンD中毒は、製造上のミスでビタミンDが過剰に含まれているサプリメントを摂取したり、不適切な摂取や過剰な量を摂取したり、医師が誤って処方したりしたことが原因で発生している。[155-157]。

専門家は、過度の日光暴露がビタミンDの毒性につながるとは考えていない。なぜなら、皮膚のプレビタミンD3の熱活性化が、ビタミンD3の形成を制限するさまざまな非ビタミンDの形態を生み出すからである。また、一部のビタミンD3は非活性型に変換される [1]。しかし、人工的な紫外線照射を提供する日焼けマシンの頻繁な使用は、375-500 nmol/L(150-200 ng/mL)をはるかに超える25(OH)Dレベルにつながる可能性がある[158-160]。

カルシウム(1日約2,100mg/日、食物やサプリメントからの摂取量が約2,100mg)とビタミンD(1日約19µg [765 IU]/日、食物やサプリメントからの摂取量が約19µg [765 IU]/日)の多量摂取を組み合わせた場合では、閉経後の女性36,282人を対象に、カルシウム1,000mg/日、ビタミンD10µg(400 IU)/日、またはプラセボを無作為に割り付け、7年間で腎臓結石のリスクを17%増加させた[161]。しかし、成人を対象としたビタミンDの単独またはカルシウムとの併用によるより短い期間(24週から5年)の臨床試験では、高カルシウム血症と高カルシウム尿症のリスクは高くなるが、腎結石のリスクは高くならないことが示された[162,163]。

FNBは2010年にビタミンDのULを設定した(表4)[1]。毒性の兆候や症状は250µg(10,000 IU)以下の1日の摂取量では考えにくいことを認めつつも、FNBは、ULよりも低いビタミンDの摂取量であっても、時間の経過とともに健康に悪影響を及ぼす可能性があることを指摘している。FNBは血清25(OH)Dレベルが約125-150nmol/L(50-60ng/mL)を超えないように推奨しており、さらに低い血清レベル(約75-120nmol/L [30-48ng/mL])は、高齢者における全死因死亡率、一部の部位(膵臓など)におけるがんリスク、心血管イベントのリスク、および転倒や骨折の数の増加と関連していることを明らかにした。

表4:ビタミンDの許容上限摂取量(Tolerable Upper Intake Level:UL)[1]
表4:ビタミンDの許容上限摂取量(UL)
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
生後0~6カ月 25 µg
(1,000 IU)
25 µg
(1,000 IU)
生後7~12カ月 38 µg
(1,500 IU)
38 µg
(1,500 IU)
1~3歳 63 µg
(2,500 IU)
63 µg
(2,500 IU)
4~8歳 75 µg
(3,000 IU)
75 µg
(3,000 IU)
9〜18歳 100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)
19歳以上 100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)
100 µg
(4,000 IU)

医薬品との相互作用

ビタミンDのサプリメントは一部のタイプの医薬品と相互作用する可能性がある。以下に例を記載する。該当する医薬品や他の医薬品を定期的に服用している人は、ビタミンDの摂取量と状態について担当の医療スタッフと話し合うべきである。

オルリスタット

減量薬のオルリスタット(Xenical ®[ゼニカル]、Alli ®[アライ])は、低脂肪食との併用により、食物やサプリメントからのビタミンDの吸収を抑え、25(OH)Dレベルを低下させる可能性がある[164-167]。

スタチン

スタチン系の薬はコレステロールの合成を低下させる。内因性ビタミンDはコレステロールに由来するため、スタチンはビタミンDの合成を低下させる可能性もある[167]。さらに、特にサプリメントからのビタミンDの大量摂取は、アトルバスタチン(Lipitor®[リピトール])、ロバスタチン(Altoprev®[アルトプレフ]およびMevacor® [メバコール])、シンバスタチン(FloLipid™ [フロリピッド] およびZocor® [ゾコール])の効力を低下させる可能性がある[167-170]。

ステロイド

炎症を抑えるためにプレドニゾン(Deltasone® [デルタゾン]、Rayos® [レイオス]、Sterapred® [ステラプレド])などのコルチコステロイド薬が処方されることが多いです。これらの薬は、カルシウムの吸収を低下させたり、ビタミンDの代謝を損なったりすることがある[171-173]。NHANES 2001-2006年の調査では、25(OH)D欠乏症(25 nmol/L [10 ng/mL]未満)は、経口ステロイド使用(11%)を報告した小児と成人の間で、非使用者(5%)に比べて2倍以上の頻度であった[174]。

チアザイド系利尿薬

サイアザイド系利尿薬(Hygroton® [ハイグロトン]、ロゾール [Lozol]®、Microzide® [マイクロジド]など)は、尿中カルシウム排泄を減少させる。これらの利尿薬とビタミンDサプリメント(腸管カルシウム吸収を増加させる)の併用は、特に高齢者や腎機能が低下している患者、または副甲状腺機能亢進症の患者において高カルシウム血症を引き起こす可能性がある[167,175,176]。

ビタミンDと健康的な食事

米連邦政府が発行する「アメリカ人のための食生活の指針2015-2020」では、「栄養は主として食事から摂取すべきである。栄養分を豊富に含む食物(多くは未加工品)には、サプリメントに含まれることの多い必須ビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維や体によい天然成分も含有している。場合によっては、強化食物やサプリメントは、補充しなければ推奨量を下回る可能性のある1つ以上の栄養素の摂取に有用と考えられる」と指摘している。

健康的な食事に関する詳細はDietary Guidelines for Americans(アメリカ人のための食生活指針)(英語サイト)と米国農務省の食事の指針システム、MyPlate(私の食事)(英語サイト)を確認すること。

「アメリカ人のための食生活指針」では健康的な食事を次のように述べている。

一部のマーガリンもビタミンDが添加されている。

  • さまざまな種類の野菜、果物、全粒穀物、無脂肪もしくは低脂肪ミルクと乳製品、油を重視している
    牛乳や多くのインスタントシリアル、ヨーグルトやオレンジジュースなどにはビタミンDが含まれている。
  • 魚介類、赤身の肉、鶏肉、卵、マメ科植物(インゲン豆、エンドウ豆)、ナッツ類、種子、大豆食物などのタンパク質食物に含む。
    サケ、マグロ、サバなどの脂肪分の多い魚はビタミンDの摂取源として非常に優れており、牛レバーや卵黄には少量のビタミンDが含まれている。
  • 飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、添加糖質、塩分および(ナトリウム)を少なくする。
  • 1日に必要なカロリー摂取量を超えない。
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監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日

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