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葉酸塩
Folate

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英語版最終改訂年月(翻訳時):2012年12月14日

はじめに

葉酸塩についての簡単な説明は、一般向けファクトシートを参照のこと。

一般向けファクトシートの翻訳サイトは以下を参照してください

葉酸塩は水溶性のビタミンBで、一部の食物中に天然に存在し、他の食物に添加されたり、サプリメントとして市販されたりしている。葉酸塩はもともとフォラシンとして知られ、天然に存在する食物中の葉酸塩と、サプリメントや栄養強化食品で用いられる完全酸化されたモノグルタミン酸型ビタミンである葉酸との両方に対する総称である。葉酸はプテリジン環に結合したパラアミノ安息香酸1分子とグルタミン酸1分子からなる。食物中の葉酸塩はさまざまな形で存在し、複数のグルタミン酸残基を有するポリグルタミン酸型葉酸塩が含まれている[1]。

葉酸塩は、核酸(DNAとRNA)の合成やアミノ酸の代謝における一炭素転移の補酵素あるいは補助基質として機能する。最も重要な葉酸塩依存性反応の一つは、重要なメチル基供与体であるS—アデノシルメチオニンの合成におけるホモシステインからメチオニンへの変換である[1-3]。別の葉酸塩依存性反応である、DNA形成過程のデオキシウリジンからチミジル酸へのメチル基転移は、正常な細胞分裂に必要な反応である。この反応が阻害されると、葉酸塩欠乏症の特徴の一つである赤芽球性貧血を引き起こす可能性のある変化が始まる[3]。

摂取された食物由来の葉酸塩は、腸管粘膜を介する能動輸送により吸収される前に、腸管で加水分解を受け、モノグルタミン酸型葉酸になる[2]。薬理量の葉酸が摂取された場合には、受動的拡散もおこる。モノグルタミン酸型葉酸は、血中に移行する前にテトラヒドロ葉酸塩に還元され、メチル型かホルミル型のいずれかに変換される[1]。血漿中の葉酸塩は主に5—メチルテトラヒドロ葉酸(5-metyl-THF)の形で存在する。血液中には、葉酸塩の未変化体(未代謝葉酸として知られる)も存在するが、この型の葉酸塩が何らかの生物学的活性を有しているか、あるいはバイオマーカーとして利用できるかは不明である [4]。

身体の総葉酸塩含有量は10~30mgと推定され、このうち約半分は肝臓に貯蔵され、残りは血液中や体組織に存在する。血清中葉酸塩濃度は葉酸塩の状態を評価するためによく用いられ、3 ng/mLを上回る値であれば摂取量が十分であるとされている[1,2]。しかしながら、この指標は最近の食事由来の葉酸塩摂取量に感応するため長期間の状態を反映していないかもしれない。赤血球葉酸塩濃度から長期間の葉酸塩摂取量が得られるため、毎日の葉酸塩摂取量が変動しやすいとき、例えば病気で葉酸塩摂取量が最近低下している人などでは、赤血球葉酸濃度の方が血清中葉酸塩濃度よりも組織中の葉酸塩貯蔵量の指標として適しているかもしれない[2,4]。赤血球葉酸塩濃度が140 ng/mLを上回る場合は葉酸塩の状態が適切であることを示しているが、一部の研究者たちは神経管閉鎖障害予防の葉酸塩至適濃度としてこれよりも高値を提示している[5]。

血清中や赤血球中の葉酸塩濃度と代謝機能の指標を組み合わせて、葉酸塩摂取状況を評価することもある。ホモシステイン濃度は身体が5-methyl-THF欠乏症のためにホモシステインをメチオニンに変換することができなくなったときに上昇するため、血漿中ホモシステイン濃度も葉酸塩摂取状況の機能的指標としてよく用いられる。しかしながら、ホモシステイン濃度は、腎機能障害やビタミンB12などの微量栄養素の欠乏症をはじめとする他の因子によっても影響を受けることがあるため、葉酸塩の状態に対する特異性はあまり高くない[1,3,6]。最も一般的なホモシステイン濃度のカットオフ上限値は16μmol/Lであるが、これより少し低い12~14μmol/Lも用いられている[2]。

推奨摂取量

米国科学アカデミー医学研究所の食品栄養委員会(FNB)が設定した食事摂取基準(DRIs)には、葉酸塩や他の栄養素の推奨摂取量が提示されている[2]。DRIは、健常人の栄養摂取の計画と評価に関する一連の基準値に対する総称である。これらの基準値は年齢や性別毎に異なり、次のような項目がある。

  • 推奨栄養所要量(RDA):ほとんどすべての(97~98%)健常人が栄養所要量を満たすのに十分な平均1日摂取量。
  • 適正摂取量(AI): RDAを設定するためのエビデンスが不十分である場合に示され、十分な栄養が確保できると推定される値に設定されている。
  • 推定平均必要量(EAR):健常者の50%において所要量を満たすと推定される平均1日摂取量。通常、個人ではなく、母集団の栄養摂取量の妥当性を評価するために使われる。
  • 許容上限摂取量(UL):健康上の有害作用を引き起こすとは考えにくい最大1日摂取量。

表1は、最新の葉酸塩のRDAを食事性葉酸塩当量(DFE)マイクログラム(µg)で列挙している。FNBは、葉酸の方が食物中の葉酸塩よりも生物学的利用率が高いことを考慮してDFEを設定している。食物と一緒に摂取された葉酸の85%以上は生物学的に利用可能であると推定されているが、一方で、食物中に天然に存在している葉酸塩は約50%しか利用できない[2,3]。これらの値に基づいてFNBはDFEを以下のように規定した。

  • 1 µg DFE = 食事性葉酸塩1 µg
  • 1 µg DFE = 食品と共に摂取された栄養強化食品やサプリメント由来の葉酸0.6 µg
  • 1 µg DFE = 空腹時に摂取したサプリメント由来の葉酸0.5 µg

FNBは、米国内の健常母乳栄養児の平均葉酸塩摂取量に等しい値を、生後〜12カ月齢までの乳児に対する葉酸塩のAIに設定した。

表1:葉酸塩の推奨栄養所要量(RDA)[2]
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
誕生0~6カ月* 65 µg DFE* 65 µg DFE*
7–12カ月* 80 µg DFE* 80 µg DFE*
1–3歳 150 µg DFE 150 µg DFE
4–8歳 200 µg DFE 200 µg DFE
9–13歳 300 µg DFE 300 µg DFE
14–18歳 400 µg DFE 400 µg DFE 600 µg DFE  500 µg DFE
19歳以上 400 µg DFE 400 µg DFE 600 µg DFE 500 µg DFE 

* 適正摂取量(AI)

葉酸塩の摂取源

食品

葉酸塩は野菜(特に濃緑色葉物野菜)、果物、果汁、ナッツ類、インゲン豆、エンドウ豆、乳製品、家禽肉や獣肉、卵、魚介類、穀類(表2)などの多様な食品に含有されている(表2)[3,7]。ホウレン草、レバー、酵母、アスパラガスおよび芽キャベツは最も葉酸塩含有率が高い食品のうちの一つである。

米国食品医薬品局(FDA)は、製造業者に対し、1998年1月から栄養強化食品(パン、シリアル、小麦粉、コーンミール、パスタ類、米およびその他の穀物製品)に葉酸を添加するよう要請した[8]。シリアルや穀物は米国内で広く消費されているため、これらの製品は米国人の食事における非常に重要な葉酸供給源となった。強化プログラムは、1日あたりの葉酸摂取量を約100µg増やすように計画されているが[9,10]、このプログラムによって実際には米国における平均葉酸摂取量が1日あたり約190 µg増加した[10]。

カナダ政府も、1998年11月から精製小麦粉、栄養強化パスタ、コーンミールを含む数多くの穀物類に対する葉酸の添加を求めた[11-13]。コスタリカ、チリ、南アフリカを含む他の国々も、強制的葉酸強化プログラムを立ち上げた[14]。

表2:葉酸・葉酸塩供給源となる食品例[7]
食品(1カップは240ml) 1食あたりのµg DFE %DV*
牛レバー、蒸し煮、90 ml 215 54
ホウレンソウ(茹で)、1/2カップ(120ml) 131 33
ササゲ(茹で)、1/2カップ(120ml) 105 26
朝食用シリアル、DVの25%強化 ** 100 25
調理済み白米、中粒、1/2カップ(120ml) ** 90 23
アスパラガス(茹で)、4本 89 22
調理済み栄養強化スパゲティ、1/2カップ(120ml) ** 83 21
冷凍芽キャベツ(茹で)、1/2カップ(120ml) 78 20
ロメインレタス、細片、1カップ(240ml) 64 16
アボガド、生、スライス状、1/2カップ(120ml) 59 15
ホウレンソウ、生、1カップ(240ml) 58 15
冷凍ブロッコリ、細かく刻んだもの(調理済み)、
1/2カップ(120ml)
52 13
冷凍からし菜、細かく刻んだもの(茹で)、
1/2カップ(120ml)
52 13
冷凍グリーンピース(茹で)、1/2カップ(120ml) 47 12
赤インゲン豆、缶入り、1/2カップ(120ml) 46 12
白パン、1枚 ** 43 11
ピーナッツ、ドライロースト、30 ml 41 10
麦芽、テーブルスプーン2杯 40 10
トマトジュース、缶入り、3/4カップ(180ml) 36 9
カニ(Dungeness crab)、90 ml 36 9
オレンジジュース、¾カップ(180ml) 35 9
冷凍カブ(茹で)、1/2カップ(120ml) 32 8
新鮮なオレンジ、小1個 29 7
パパイヤ、生、さいの目切り、1/2カップ(120ml) 27 7
バナナ、中1個 24 6
パン酵母、¼ティースプーン 23 6
卵、丸ごと、固ゆで、大1個 22 6
ベジタリアンベイクドビーンズ、缶入り、1/2カップ 15 4
カンタロープメロン、生、1切れ(楔形) 14 4
魚、オヒョウ、調理済み、90 ml 12 3
1%脂肪乳、1カップ(240ml) 12 3
85%赤身牛ひき肉、調理済み、90 ml 7 2
鶏むね肉、蒸し焼き、1/2枚 3 1

*DV = 1日摂取量。FDAは、消費者が食事全体における製品の栄養素含有量を比較するのに役立つようDVを設定した。葉酸塩に対するDVは成人および4歳以上の小児で400 µgである。しかしながら、FDAはヨウ素強化食品以外には、食品の成分表示にヨウ素含有量の記載を義務づけてはならない。DVの20%以上が摂取できる食品は栄養価の高い供給源とみなされる。

**葉酸塩強化プログラムの一貫として、葉酸が強化されている。

米国農務省の栄養データベースウェブサイト[7]は多くの食品の栄養素含有量を列挙しており、葉酸塩または葉酸を含有する食品を網羅した表を提供している。

サプリメント

葉酸は、総合ビタミン剤(多くの場合40 µgを含有)や妊婦用ビタミン剤、葉酸以外のビタミンB群を含むサプリメントとして、または単体のサプリメントとして市販されている。子供用総合ビタミン剤には、通常は200~400 µgの葉酸が含まれている[15]。食物と一緒に摂取された場合、サプリメント由来の葉酸の約85%が体内に吸収される [2,3]。食物なしで摂取されたときは、サプリメント中の葉酸のほぼ100%が体内に吸収される[2,3]。

米国では、成人の約35%および1歳〜13歳の小児の28%が葉酸を含むサプリメントを摂取している[16,17]。51歳〜70歳の成人は、他の年齢群と比較して葉酸を含むサプリメントを摂取している率が高いと考えられる。非ヒスパニック系白人は、非ヒスパニック系黒人やメキシコ系アメリカ人より葉酸を含むサプリメントの摂取率が高い [16,17]。

葉酸塩の摂取状況

2003〜2006年に実施されたNational Health and Nutrition Examination Survey(全米健康・栄養調査[NHANES])のデータ解析によると、大部分の米国人は適正量の葉酸塩を摂取していが、一部の集団では依然として適正量を摂取できていない危険性がある。食事由来の平均葉酸塩摂取量(食物由来の葉酸塩と強化食品由来の葉酸)は、各年齢層の米国人成人では454〜652 µg DFE/日、1歳〜18歳までの青少年では385〜674 µg DFE/日であった[16,17]。

赤血球葉酸塩濃度の測定値からも、米国では大部分の人が適切な葉酸塩摂取状況にあることが示唆される。2003〜2006年のNHANESデータによると、1歳〜18歳の青少年において赤血球葉酸塩濃度が低値を示した割合は全体の0.5%未満でした[15]。この年齢集団の平均濃度は211〜294 ng/mLで、年齢や食事習慣、サプリメント摂取の有無によって値が異なる。成人では、平均赤血球葉酸塩濃度は216〜398 ng/mLで、葉酸塩摂取状況は適切である[18]。

しかしながら、出産可能年齢の女性や非ヒスパニック系黒人女性などの特定の集団では、葉酸塩摂取量が不足している危険性がある。サプリメント由来の葉酸が摂取量に含まれている場合でも、14歳〜18歳の青年期女性の19%および19歳〜30歳の女性の17%がEARを満たしている[16]。同様に、総摂取量が適正値に満たない人の割合は、非ヒスパニック系白人女性では13%であったのに対し、非ヒスパニック系黒人では23%であった。

一部の母集団では、葉酸塩を過剰に摂取する危険性がある。50歳以上の人は総葉酸塩摂取量が最も高く、約5%がUL(1000 µg)を上回る量を摂取していた。これは主として葉酸サプリメント摂取が原因である[16]。また、多くの小児においても、摂取量がULを上回っている。食物由来の葉酸とサプリメント由来の葉酸の両方を考慮した場合、1歳〜13歳の小児の30%〜66%が、年齢別に設定されたUL(300~600 µg/日)を上回る量を摂取していた[17]。サプリメントから少なくとも200 µg/日の葉酸を摂取している1歳〜8歳の小児では、ほぼ全員の葉酸塩総摂取量がULを超えていた[15]。しかしながら、小児が高用量の葉酸を長期間摂取した場合の影響についてはほとんど知られていないため、この事実が問題であるかどうかは不明である。

葉酸塩欠乏症

弧発性葉酸塩欠乏症の発症はまれである。本症は偏食やアルコール依存症そして、時には吸収不良といった障害に強く関連していることから、通常は他の栄養障害を併発する[3]。大型の異型核を有する有核赤血球の出現を特徴とする巨赤芽球性貧血は、葉酸塩またはビタミンB12欠乏症の主な臨床徴候である[1,3]。巨赤芽球性貧血の症状には、脱力感、疲労、集中力低下、易刺激性、頭痛、動悸、息切れなどがある[2]。

葉酸塩欠乏症ではまた、舌や口腔粘膜に痛みを生じたり、浅い潰瘍を形成したりすることがあり、皮膚、毛髪、または指爪の色素沈着に変化が認められ、血中ホモシステイン濃度が上昇する[1-3,19]。

作用機序は不明であるが、葉酸塩摂取量が不十分な女性では、神経管閉鎖障害(NTD)の乳児を出産するリスクが高まる[2]。母親の葉酸塩摂取量不足は、低出生体重児、早産、胎児発育遅延とも関連している[20]。

葉酸塩欠乏のリスク群

明らかな葉酸塩欠乏症は米国ではまれであるが、一部の人では葉酸塩摂取状態が適切ではない可能性がある。以下が、葉酸塩欠乏症のリスクが最も高い集団である。

アルコール依存症の人

アルコール依存症の人は、葉酸塩含有量が低い質の低い食事を摂取していることが多い。さらに、アルコールは葉酸塩の吸収および代謝を阻害し、分解を促進する[1,3]。食糧に葉酸が添加されていないポルトガルにおける慢性アルコール依存症の人の栄養状態に関する試評価により、60%以上が低葉酸塩状態にあることが確認された[21]。1日あたり赤ワイン240 ml(8液量オンス)、または1日あたりウオッカ80 ml(2.7液量オンス)を2週間飲用するといった中程度のアルコール摂取量であっても、葉酸塩摂取状態の基準下限値(3 ng/mL)を下回りはしないものの、健康な男性の血清中葉酸塩濃度が顕著に低下する[22]。

妊娠可能年齢の女性

妊娠可能なすべての女性は、NTDや他の出生異常のリスクを減らすために十分な量の葉酸塩を摂取すべきである。残念ながら、食事とサプリメントの両方の摂取量を含めても葉酸塩摂取量が不十分な妊娠可能年齢の女性がいる[16]。妊娠可能年齢の女性は、さまざまな食事由来の葉酸に加えて、サプリメントや強化食品から400 µg/日の葉酸を摂取する必要がある[2]。

妊娠中の女性

葉酸塩は核酸合成に関与しているため、妊娠中は葉酸要求量が増加する[20]。FNBは、この需要に対応するため妊娠していない女性の葉酸塩の推奨栄養所要量が400 µg/日であるのに対して、妊娠中の女性に対する基準値を600 µg/日まで引き上げた[2]。この摂取基準は、多くの女性にとって食事のみでは達成が難しいかもしれない。米国産科・婦人科学会(American College of Obstetricians and Gynecologists)は、ほぼ全ての妊娠中の女性に対し、適切な量の葉酸や他の栄養素を確実に摂取するために、妊婦用ビタミンサプリメントを摂取するよう推奨している[23]。

吸収不良疾患の人

ある種の疾患は、葉酸塩欠乏症のリスクを高める。例えば、熱帯性スプルーやセリアック病、炎症性腸疾患のような吸収不良疾患を有する人はこれらの障害のない人と比較して葉酸塩の吸収率が低下している可能性がある[3]。萎縮性胃炎や胃の手術、他の疾患に伴う胃酸分泌の減少によっても、葉酸塩の吸収が低下するおそれがある[3]。

葉酸塩と健康

がん

いくつかの疫学研究により、葉酸塩摂取状況と大腸癌や肺癌、膵癌、食道癌、胃癌、子宮癌、卵巣癌、乳癌、他のがんのリスクは逆相関することが示唆されている[1,24]。葉酸塩は、葉酸塩—メチオニン代謝系(one-carbon metabolism)やそれに続くDNA複製および細胞分裂における役割を介して、がんの発症に影響する可能性がある[24,25]。しかし、発がんに対する葉酸塩の効果に関する詳細は、研究によって立証されていない。

葉酸補充に関する臨床試験の結果はさまざまなである。例えば、フランスで行われた葉酸、ビタミンB6、B12および/またはオメガ3脂肪酸試験(Supplementation with Folate, Vitamins B6 and B12 and/or Omega-3 Fatty Acids trial)では、心血管疾患の既往のある2,501人が、葉酸560 µg、ビタミンB6 3mg、ビタミンB12 20 µgを含有するサプリメントを5年間連日摂取した結果、ビタミンB補充とがんの転帰との間に関連は認められなかった[26]。ノルウェー(この国では食品に葉酸を強化していない)で実施された2試験の併合解析では、虚血性心疾患患者3,411人に中央値39カ月間にわたり葉酸(800 µg/日)+ビタミンB12(400 µg/日)を補充した結果、補給しない場合と比較して、がんの発生率が21%、がんによる死亡率が38%増加した[27]。このノルウェーでの臨床試験結果を受けて、葉酸補充によってがんのリスクが上昇する可能性に対する懸念が浮上している。

大腸癌やその前癌病変である腺腫の発生に対する葉酸塩の効果に重点を置いた、非常に綿密な研究が実施された[1,24]。複数の疫学研究によって、食物由来の葉酸塩摂取量と大腸腺腫や大腸癌のリスクとの間に逆相関があることが確認された[28-30]。例えば、50歳〜71歳の米国人525,000人以上を対象に行われたコホート研究NIH-AARP Diet and Health Study(食事・健康調査)では、総葉酸塩摂取量が900 µg/日以上の人は、総摂取量が200 µg/日未満の人と比較して大腸癌のリスクが30%低いことが明らかになった[30]。

いくつかの臨床試験では、腺腫の既往歴の有無にかかわらず、葉酸補充が大腸腺腫のリスクを減少させるかどうかを検証している。心血管疾患リスクの高い1,470人の高齢女性が参加した女性における抗酸化物質および葉酸と心疾患に関する研究(Women’s Antioxidant and Folic Acid Cardiovascular Study)では、1日あたり葉酸2500 µg、ビタミンB6 50mg、ビタミンB12 1,000 µgを7.3年間摂取した結果、摂取期間およびその後の約2年間の追跡期間を通して、大腸腺腫の発生率に対する影響はみられなかった[31]。3件の大規模臨床試験(1試験はカナダで、1試験は米国およびカナダで、1試験は英国およびデンマークで実施)の統合解析により、腺腫の既往歴のある人に最大3.5年間にわたり葉酸補充を行った結果、腺腫の再発率は増加も減少もしないことが明らかになった[32]。また、葉酸補充は、あらゆる種類のがんを総合したがん全体のリスクにも影響を及ぼさなかった。しかし、解析対象のうち1試験では、葉酸補充(1,000 µg/日)により、3個以上の腺腫および大腸癌を除く消化器癌のリスクが有意に増加した(一方で、大腸癌のリスクには影響を及ぼさなかった)[33]。この研究の2次分析では、葉酸補充により前立腺癌のリスクが有意に増加することが明らかになった[34]。後続試験では、前立腺癌を有する男性において癌細胞の増殖と血清葉酸塩濃度の上昇との間に関連があることが示されている[35]。

これらの結果を基礎研究や非臨床試験で得られたエビデンス(高葉酸塩状態が腫瘍の進行を促進することを示唆)と併せると、葉酸塩は、大腸癌のリスク、場合によってはその他のがんのリスクに対して、曝露の量やタイミングによって異なる2つの役割を有する可能性があることが示唆される。前癌病変が形成される前に中用量の葉酸を摂取した場合は正常組織における癌の発生を抑制する可能性があるが、一方で、前癌病変を確認した後に高用量の葉酸を摂取した場合は、がんの発生や進行を促進する可能性がある[36-38]。この仮説を支持する知見が2011年の前向き研究でも得られており、前癌病変の初期段階においてのみ葉酸塩摂取と大腸癌のリスクとの間に逆相関があることが示唆されている[39]。

大腸癌、前立腺癌およびその他のがんにおける食物由来の葉酸塩やサプリメントに含有される葉酸の役割を十分に解明するためには、さらに研究が必要である。今までのところ、適正量の葉酸塩を摂取することで、ある種のがんのリスクを軽減できる可能性が示されている。一方で、高用量の葉酸補充は、特に大腸腺腫の既往歴のある人の場合は注意が必要である。

心血管疾患と脳卒中

ホモシステイン濃度の上昇は、心血管疾患のリスクの増加と関連している[1,2]。葉酸塩をはじめとするビタミンB群はホモシステイン代謝に関与しているため、ホモシステイン濃度を低下させることによって心血管疾患のリスクを低下できるという仮説が立てられている[40]。

葉酸(およびビタミンB12)を補充するとホモシステイン濃度が低下する。これらのサプリメントを摂取することで脳卒中の予防効果は期待できるかもしれないが、心血管疾患のリスクは実際には低下しないことが研究により示唆されている[40-46]。例えばHeart Outcomes Prevention Evaluation (HOPE)2試験では、米国やカナダなどの葉酸添加プログラムを採用している国と、葉酸添加プログラムを実施していない国において55歳以上の血管疾患または糖尿病の患者5522人を募集した[43]。試験参加者は葉酸2500 µg+ビタミンB6 50mg+ビタミンB12 1mgまたはプラセボを平均5年間摂取した。プラセボ群と比較して、ビタミンB群摂取群ではホモシステイン濃度が有意に低下したが、心血管系疾患や心筋梗塞による死亡のリスクは低下しなかった。しかし、ビタミンB群補充によって脳卒中のリスクは有意に低下した。「女性における抗酸化物質および葉酸と心疾患に関する研究」では、心血管疾患のリスクが高い米国人女性が葉酸2500 µg、ビタミンB12 1mg、およびビタミンB6 50mgを含むサプリメントを7.3年間毎日摂取した結果、ホモシステイン濃度は低下したものの、重度の心血管イベントのリスクは減少しなかった[44]。

2012年に発表された参加者数47,921人の19の無作為化比較対照試験のメタ解析の著者らは、ビタミンB補充は脳卒中のリスクを12%低下させるものの、心血管疾患や心筋梗塞、冠動脈性心疾患、心血管疾患による死亡のリスクには全く影響しないと結論付けた[41]。これらの試験からでは葉酸単独での影響を評価することはできないが、ビタミンB12とビタミンB6の併用の有無にかかわらず、葉酸摂取が心血管疾患のリスクや重症度を軽減するのに役立つということを示すエビデンスはほとんどない [41,47]。しかし、ビタミンB補充には実際に脳卒中予防効果が認められるようである[41]。

認知症、認知機能、およびアルツハイマー病

多くの観察研究により、ホモシステイン濃度の上昇とアルツハイマー病および認知症の発生率との間に正の相関が示されている[19,48-50]。すべてではないが、多数の観察研究により、血清中葉酸塩濃度の低下と、認知機能の低下や認知症およびアルツハイマー病のリスクの上昇との相関関係も認められた[48,49,51]。

このようなエビデンスがあるにもかかわらず、多くの研究では、葉酸補充が認知機能あるいは認知症やアルツハイマー病の発症に影響を与えることは示されていない。オランダで行われたランダム化二重盲検プラセボ対照試験では、認知機能障害が認められないか軽度である70歳以上の参加者195人が、葉酸(400 µg)+ビタミンB12(1 mg)、ビタミンB12 (1 mg)、またはプラセボの3種類のうちいずれかを24週間摂取した[52]。葉酸+ビタミンB12摂取群では、ホモシステイン濃度が36%低下したが、認知機能は改善しなかった。

「女性における抗酸化物質および葉酸と心疾患に関する研究」の一部として、心血管疾患のリスクが高い65歳以上の米国人女性2,009人を、葉酸(2500 µg)+ビタミンB12 (1 mg)+ビタミンB6 (50mg)を含むサプリメントあるいはプラセボを毎日摂取する群に無作為に割り付けた[53]。 平均1.2年後にプラセボと比較評価した結果では、ベースラインと比較した認知機能変化の平均値に対するビタミンB補充の影響はみられなかった。しかし、ベースライン時に食物由来のビタミンB摂取量が低かった女性の小集団では、ビタミンB補充により認知機能低下速度が有意に抑えられた。米国において軽度から中等度のアルツハイマー病患者340人を対象とした試験では、葉酸(5,000 µg)+ビタミンB12(1 mg)+ビタミンB6(25 mg)を含有するサプリメントを18カ月間連日摂取した場合、認知機能低下速度にプラセボとの違いは認められなかった[54]。

オーストラリア(当時は強制的な葉酸強化を行っていなかった)で行われた試験の2次分析により、抑うつ症状を呈する60歳〜74歳の成人900人に葉酸(400 µg)+ビタミンB12 (100 µg)を2年間毎日補充した場合、認知機能の測定値の一部、特に記憶について改善が認められた[55]。

いくつかの大規模なレビューにより、ビタミンBが認知機能に及ぼす効果に関する評価が行われた[56-59]。今後も追加試験が必要ではあるが、現在までのエビデンスから、葉酸を単独、またはビタミンB12やビタミンB6と一緒に補充しても、既存の認知障害の有無にかかわらず、認知機能を改善する効果はないと考えられる[56-59]。

うつ病

葉酸塩摂取状況の悪化は、うつ病や抗うつ薬に対する反応性の低下に関連している[60-62]。米国において1歳~39歳の民族的に多様な地域住民2,948人を対象に実施された研究では、大うつ病患者の血清中葉酸塩濃度および赤血球葉酸塩濃度がうつ病の既往歴のない人と比較して顕著に低値を示した[61]。大うつ病性障害の男女52人を対象とした試験の結果、血清葉酸塩値が正常な患者では38人中17人が抗うつ薬投与に反応したのに対して、血清葉酸塩値の低い患者では14人中1人のみに反応が認められた[63]。

葉酸補充は、従来の抗うつ薬治療の代替として提案されてはいないが、補助療法として役に立つ可能性がある [62,64]。英国で実施された試験では、大うつ病患者127人を、フルオキセチン(抗うつ薬)(20mg)+葉酸(500 µg)またはフルオキセチン(20mg)+プラセボのいずれかの投与群に無作為に割り付け、10週間連日投与を行った[60]。男性における効果は統計的に有意差が認められなかったが、フルオキセチン+葉酸を摂取した女性では、フルオキセチン+プラセボを摂取した女性よりも抑うつ症状が有意に改善した。うつ病性障害に対する葉酸の効果に関するコクランレビューの著者は、「葉酸塩はうつ病治療の補助療法として有用である可能性がある」と結論付けたが、この知見が正常な葉酸塩値の人と葉酸塩欠乏症の人の両方にあてはまるかどうかは不明である[64]。葉酸塩摂取状況とうつ病の関連性や、葉酸補充が有用な補助療法となり得るかどうかについて十分に解明するためには、さらに研究が必要である。

神経管閉鎖障害

NTDでは、脊椎の奇形(二分脊椎)、頭骨の奇形および脳の奇形(無脳症)が認められる。これらの疾患は、最もよくみられる中枢神経系の重度の先天性奇形であり、受胎後21日目〜28日目に神経管の上端または下端のいずれかで閉鎖不全が生じることが原因である[13,65]。北米におけるNTDの発生率は、出産1,000件に対し0.5〜4.0件とばらつきがみられる[13]。二分脊椎および無脳症(NTDで最もよく見られる型の2つ)の発生率はヒスパニック系女性で最も高く、アフリカ系アメリカ人とアジア系女性で最も低くなっている[12]。

葉酸塩はDNAおよびその他の重要な細胞構成要素の合成に関与しているため、細胞が急速に発育する時期には特に重要になる[66]。明白な臨床試験のエビデンスによって、受胎前後に葉酸を摂取した場合、NTDの予防効果が非常に高いことが示されている[13,37,65,67,68]。研究者らは、受胎前後の葉酸摂取によってNTDが50%〜60%減少する可能性があると推定している[65]。

米国において強制的葉酸強化プログラムが施行された1998年以降、NTD発生率は25%〜30%減少した[65]。しかしながら、NTD発生率は人種間および民族間で大きく異なる。米国における二分脊椎と無脳症の発生率は、ヒスパニック系および非ヒスパニック系白人の出産では著しく低下したが、非ヒスパニック系黒人の出産では低下していない[69]。食習慣やサプリメントを摂取する習慣がこのような相違の一因であるかもしれない[69]。さらに、母親の糖尿病、肥満およびビタミンB12などの葉酸塩以外の栄養素の摂取といった、葉酸塩摂取状況以外の因子も、NTDのリスクに影響を与えると考えられる[12,13,68,70,71]。

米国における妊娠の約50%が計画妊娠ではないため、女性が妊娠に気づく前の受胎期における葉酸塩摂取状況が適切であることが非常に重要である。FNBは妊娠の可能性のある女性に対して、「さまざまな食事由来の葉酸塩摂取に加えて1日400 µgの葉酸塩をサプリメント、栄養強化食品、あるいはその両方から摂取するように」と勧告している[2]。米国公衆衛生局と米国疾病管理予防センターも同様の勧告を発表している[72]。

FNBはNTDの既往があり、再度妊娠を希望する女性に対する推奨量は設定していない。しかしながら、他の専門家は、1日あたり4,000~5,000 µgの葉酸補充を妊娠の少なくとも1~3カ月前に開始し、妊娠2カ月半〜3カ月目まで継続することを推奨している[13,73]。これらの用量はULを上回っているため、医師の監督下に限って摂取すべきである[73]。

早産、先天性心疾患および他の先天性異常

葉酸補充により平均在胎期間が延長し、早産のリスクが低下することが立証されている[74]。また、葉酸と総合ビタミンサプリメントを併用した場合、先天性心疾患のリスクを最小限に抑えるのに役立つことも示唆されている[1,2,13]。アトランタの地域住民を対象としたケースコントロール研究では、受胎前後に葉酸を含む総合ビタミン剤を摂取した女性の産児では、総合ビタミン剤を摂取していない女性の産児と比較して、先天性心疾患の発生率が24%減少した[75]。カリフォルニアで実施されたケースコントロール研究でも同様の結果が得られました[76]。しかしながら、これらの研究で得られた結果が、総合ビタミン剤の葉酸以外の構成要素に起因する可能性は否定できない。

また、葉酸とマルチビタミンサプリメントの併用と、出生時の尿路異常、口唇顔面裂、四肢欠損および水頭症の発生率の低下の間にも関連性が認められた[2,13]。一方で、これらの研究結果には相反するものもある[2]。

母親の葉酸摂取量が、これらの出生時の有害転帰のリスクにどの程度の影響を与える可能性があるかを十分解明するためには、さらに研究を行う必要がある。しかし、NTDや場合によってはその他の出生時異常の予防における葉酸の既知の役割から、受胎前後における葉酸の重要性が強調される。

葉酸塩過剰摂取による健康上のリスク

高用量の葉酸は巨赤芽球性貧血を改善するが、ビタミンB12欠乏症の結果生じることもある神経障害を改善することはできない。したがって、一部の専門家は、葉酸の高用量摂取が、神経に不可逆的な影響が生じるまでビタミンB12欠乏症を「隠す(mask)」かもしれないことを懸念している。しかし、貧血はもはやビタミンB12欠乏症の診断指標ではないため、現在では、高用量の葉酸が、おそらくホモシステインまたはメチルマロン酸の濃度を増加させることによってビタミンB12欠乏症に起因する貧血と認知症状の発症を早めるか、もしくは悪化させる可能性があるという点が問題視されている[2,40,77-80]。しかしながら、ビタミンB12濃度が低く葉酸塩濃度が高い人のホモシステイン値とメチルマロン酸値が高い原因は、高用量の葉酸摂取ではなく重症の吸収不良あるいは悪性貧血であるかもしれない[81, 82]。健康な青少年では、血中葉酸塩濃度が高いことによりビタミンB12欠乏症が悪化することはないようである[83]。

また、特定の人では、高用量の葉酸補充が前癌病変の進行を早め、大腸癌や場合によってはその他の種類のがんのリスクを増加させるかもしれないという懸念も持ち上がっている。

葉酸塩とビタミンB12との間の代謝上の相互作用に基づいて、FNBはサプリメントや強化食品として市販されている葉酸塩の合成型(すなわち葉酸)に対するULを設定した(表3)[2]。食物由来の葉酸塩の過剰摂取による有害作用は報告されていないため、FNBは食物由来の葉酸塩に対するULは設定していない [2]。ULは、医師の指示のもとで高用量の葉酸を摂取している人には該当しない[2]。

表3:葉酸の許容上限摂取量(UL)[2]
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
生後0~6カ月 設定不可* 設定不可*
7~12カ月 設定不可* 設定不可*
1~3歳 300 µg 300 µg
4 歳~8歳 400 µg 400 µg  
9~13 歳 600 µg 600 µg
14~18歳 800 µg 800 µg 800 µg 800 µg
19歳以上 1,000 µg 1,000 µg 1,000 µg 1,000 µg

※乳児の葉酸塩摂取源は母乳、乳児用調合乳、および乳児用食品に限る。

医薬品との相互作用

葉酸のサプリメントは種々の医薬品との相互作用を引き起こす。以下に例を記載する。定期的にこれらの医薬品を服用している人は、葉酸塩摂取について医療スタッフと話し合う必要がある。

メトトレキサート

メトトレキサート(Rheumatrex®、 Trexall®)は、がんおよび自己免疫疾患の治療に用いられる葉酸拮抗薬です。がん治療でメトトレキサートを服用している患者は、葉酸がメトトレキサートの抗がん作用を妨げるおそれがあるため、葉酸サプリメントを摂取する前に腫瘍科医に相談する必要がある。しかしながら、関節リウマチあるいは乾癬の治療で低用量のメトトレキサートを服用している患者では、葉酸補充がこの医薬品の消化器系の副作用を軽減する可能性がある[85,86]。

抗てんかん薬

フェニトイン(Dilantin®)、カルバマゼピン(Carbatrol®、Tegretol®、Equetro®、 Epitol®)およびバルプロ酸塩(Depacon®)のような抗てんかん薬は、てんかん、精神疾患および他の疾患の治療に用いられる。これらの医薬品は血清葉酸値を低下させることがある[87]。さらに、葉酸サプリメントによってこれらの医薬品の血清中濃度が低下するため、抗てんかん薬を服用している患者では、葉酸サプリメントを摂取する前に医療スタッフに確認する必要がある[84]。

スルファサラジン

スルファサラジン(Azulfidine®)は、主に潰瘍性大腸炎の治療に用いられる。この医薬品は腸管での葉酸塩吸収を阻害し、葉酸塩欠乏症を引き起こすおそれがある[88]。スルファサラジンを服用中の患者は、食事由来の葉酸塩摂取の増量、葉酸サプリメントの摂取、あるいはその両方について医療スタッフに確認する必要がある[84]。

葉酸塩と健康的な食事

米連邦政府が発行する「アメリカ人のための食生活の指針2010」では、「栄養は主として食事から摂取すべきである。栄養分を豊富に含む食品(多くは未加工品)には、サプリメントに含まれることの多い必須ビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維や体によい天然成分も含有している。・・サプリメントは・・特定の状況下で特定のビタミンやミネラルの摂取量を増加させるには有益と考えられる」と述べている。

「アメリカ人のための食生活指針」では健康的な食事を次のように述べている。

  • さまざまな果物、野菜、全粒穀物、無脂肪もしくは低脂肪ミルクおよび乳製品の積極的な摂取が重要。
    さまざまな果物と野菜はすぐれた葉酸塩供給源である。米国ではパン、シリアル、小麦粉、コーンミール、パスタ、米、および他の穀物製品に葉酸が強化されている。
  • 赤身の肉、鶏肉、魚介類、豆類、卵、種実類の摂取も重要。
    ウシの肝臓には多量の葉酸塩が含まれている。豆類、ナッツ類および卵にも葉酸塩が含まれている。
  • 固形脂肪(飽和脂肪およびトランス脂肪)、コレステロール、塩(ナトリウム)、添加糖、および精製された穀物を制限する。
  • 1日に必要なカロリー摂取量を超えないこと。

健康的な食事に関する詳細はDietary Guidelines for Americans(アメリカ人のための食生活指針)と米国農務省の食事の指針システム、MyPlate(私の食事)を確認すること。

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監訳:伊藤壽記(大阪大学)、大野智(帝京大学) 翻訳公開日:2014年3月28日

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