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インフォグラフィックでわかる統合医療

「統合医療」とは?

統合医療の現状

1. 各種療法の利用状況

2010(平成22)年度厚生労働科学研究「統合医療の情報発信等の在り方に関する調査研究」(研究代表者:福井次矢聖路加国際病院院長)によると、一般人を対象とした、医療機関以外で提供されている相補(補完)・代替療法等の利用状況に関する調査(回答数3178人)では、いずれの療法においても、「利用したことがない」との回答が最も多くなっています。

更に、「利用したことがあり、現在も利用することがある」療法としては、「サプリメント・健康食品」(38.8%)が最も多く、「各種マッサージ」(13.0%)、「整体」(10.4%)が続く結果となりました。

また、「以前利用したが、現在は利用をやめた」療法としては、「整体」(25.8%)が最も多く、「各種マッサージ」(24.3%)、「はり・きゅう」(21.4%)が続く結果となりました(表1)。

表1:医療機関以外で提供されている各種療法の利用経験

表1:医療機関以外で提供されている各種療法の利用経験
全体 利用したことがあり、現在も利用することがある 以前利用したが、現在は利用をやめた 利用したことがない 覚えていない・わからない
実数 % 実数 % 実数 % 実数 % 実数 %
サプリメント・
健康食品
3,178 100.0 1,074 33.8 619 19.5 1,454 45.8 31 1.0
各種マッサージ *a 3,178 100.0 412 13.0 771 24.3 1,970 62.0 25 0.8
整体 3,178 100.0 331 10.4 821 25.8 2,003 63.0 23 0.7
温泉療法 3,178 100.0 286 9.0 256 8.1 2,574 81.0 62 2.0
アロマテラピー 3,178 100.0 266 8.4 275 8.7 2,586 81.4 51 1.6
漢方 *b 3,178 100.0 227 7.1 481 15.1 2,407 75.7 63 2.0
はり・きゅう 3,178 100.0 179 5.6 679 21.4 2,294 72.2 26 0.8
ヨガ 3,178 100.0 169 5.3 329 10.4 2,629 82.7 51 1.6
骨つぎ・整骨 3,178 100.0 144 4.5 582 18.3 2,384 75.0 68 2.1
カイロプラクティック 3,178 100.0 142 4.5 474 14.9 2,513 79.1 49 1.5
磁気療法 3,178 100.0 124 3.9 293 9.2 2,683 84.4 78 2.5
森林テラピー 3,178 100.0 103 3.2 95 3.0 2,899 91.2 81 2.5
音楽療法 3,178 100.0 98 3.1 66 2.1 2,930 92.2 84 2.6
食事療法 3,178 100.0 77 2.4 106 3.3 2,937 92.4 58 1.8
温熱療法 3,178 100.0 52 1.6 154 4.8 2,885 90.8 87 2.7
気功 3,178 100.0 35 1.1 141 4.4 2,941 92.5 61 1.9
断食療法 3,178 100.0 25 0.8 102 3.2 2,993 94.2 58 1.8
アーユルベーダ 3,178 100.0 24 0.8 51 1.6 2,988 94.0 115 3.6
ホメオパシー 3,178 100.0 13 0.4 30 0.9 3,009 94.7 126 4.0
その他 3,178 100.0 11 0.3 4 0.1 2,638 83.0 525 16.5

a:台湾式、タイ式、足つぼ(裏)などを含む。 b:医療機関で処方されるもの以外

出典先:これまでの議論の整理(PDF) P8 表1
「統合医療」のあり方に関する検討会 これまでの議論の整理について | 厚生労働省

2. 各種療法に対するイメージ

前述の調査研究において、一般を対象に、相補(補完)・代替療法等に対し持っているイメージについて調査を行ったところ(回答数3107人)、「(療法について)わかっている」と回答したものは、「マッサージ」(40.5%)が最も多く、「漢方」(34.2%)、「サプリメント」(31.4%)が続く結果となり、逆に、「(療法について)わかっていない」と回答したものは、「ホメオパシー」(66.8%)が最も多く、「アーユルベーダ」(56.9%)、「温熱療法」(51.6%)が続く結果となりました。(表2)

また、「安心な」と回答したものは、「漢方薬」(53.8%)が最も多く、「マッサージ」(48.5%)、「整体」(26.5%)が続く結果となり、逆に、「不安な」と回答したものは、「ホメオパシー」(37.0%)が最も多く、「カイロプラクティック」(27.9%)、「整体」(24.8%)が続く結果となりました。

更に、「興味がある」と回答したものは、「マッサージ」(57.7%)が最も多く、「漢方薬」(54.1%)、「整体」(50.3%)が続く結果となり、逆に、「興味がない」と回答したものは、「ホメオパシー」(47.2%)が最も多く、「磁気療法」(35.3%)、「アーユルベーダ」(32.1%)が続く結果となりました。

表2:医療機関以外で提供されている各種療法に対する認識

表2:医療機関以外で提供されている各種療法に対する認識
わかっている a どちらでもない わかっていない b
実数 % 実数 % 実数 %
マッサージ 1,259 40.5 1,287 41.4 561 18.1
漢方薬 1,063 34.2 1,396 44.9 648 20.9
サプリメント 977 31.4 1,470 47.3 660 21.2
整体 751 24.2 1,330 42.8 1,026 33.0
カイロプラクティック 561 18.1 1,296 41.7 1,250 40.2
磁気療法 475 15.3 1,408 45.3 1,224 39.4
温熱療法 322 10.4 1,183 38.1 1,602 51.6
アーユルベーダ 276 8.9 1,064 34.2 1,767 56.9
ホメオパシー 170 5.5 862 27.7 2,075 66.8

わかっている a:「非常にわかっている」、「ややわかっている」の回答数の合計
わかっていない b:「非常にわかっていない」、「ややわかっていない」の回答数の合計

出典先:これまでの議論の整理(PDF) P9 表2
「統合医療」のあり方に関する検討会 これまでの議論の整理について | 厚生労働省

3. 各種療法を利用する際の参考とする情報等

前述の調査研究において、一般を対象に、医療機関以外で提供されている相補・代替療法等を利用する際の参考とする情報内容について調査を行ったところ(回答数3227人)、「価格」(58.9%)が最も多く、「一般の人々の体験談」(38.5%)、「研究結果(データ)の提示」(37.7%)、「効果を示す文句」(37.0%)が続く結果となりました。

この結果からは、必ずしもエビデンスに関する情報が最優先されている訳ではなく、むしろ、価格が低いことに関心が高いという可能性が示唆されています(表3)。

また、過去1ヶ月間(調査時点;2011(平成23)年2月)に利用した者について、利用の際に「医師に相談した」と回答したものは、「温熱療法」(32.4%)が最も多く、「はり・きゅう」(30.2%)、「骨つぎ・接骨」(26.7%)が続く結果となりました。

利用に際し、「医師からの紹介・推薦があった」と回答したものは、「温熱療法」(27.0%)が最も多く、「骨つぎ・接骨」(21.7%)、「食事療法」(20.4%)が続く結果となりました。

表3:医療機関以外で提供されている各種療法の利用に際して参考にする情報

表3:医療機関以外で提供されている各種療法の利用に際して参考にする情報
実数 %
全体 3,227 100.0
価格 1,901 58.9
一般の人々の体験談 1,241 38.5
研究結果(データ)の提示 1,217 37.7
効果を示す文句 1,195 37.0
医師や研究者など権威者による推薦 713 22.1
リスクに関する記述 695 21.5
発売・製造元 672 20.8
施術者の免許や資格の取得の記述 665 20.6
お得感・キャンペーン・割引の記述 485 15.0
個人差に関する記述 283 8.8
販売・利用実績の記述 282 8.7
有名・著名人の利用と推薦 152 4.7
受賞に関する記述 69 2.1
その他 111 3.4

(注)回答者からは優先度の高いもの3つ回答を得た。

出典先:これまでの議論の整理(PDF) P10 表3
「統合医療」のあり方に関する検討会 これまでの議論の整理について | 厚生労働省

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公開日:2014年3月28日

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